1. 照り焼きチキンの下ごしらえ

水気はふき取る
鶏肉は、カンピロバクターという食中毒菌が潜んでいることもある。生肉を洗うと、菌がまわりに飛び、ほかの食材についてしまう危険性も。ドリップなどは洗い落とさず、キッチンペーパーでふき取るようにしよう。
余分な脂身は取り除く
鶏もも肉は、裏向きにして筋切りをする。余分な脂身が残っていると独特の臭みの原因にもなるため、皮についた黄色い脂身は包丁で切り落とそう。手で触り、硬い軟骨があれば同様に包丁で取り除こう。
厚みを均等に
鶏肉の厚みにムラがあると、火が通りすぎて固くなったり生焼けになることもある。分厚い部分は包丁を横向きに入れ、外に向かって広げるイメージで厚みを均等にしよう。分厚い箇所を4方向に開くイメージで行うとよい。
味をしみ込みやすく
焼き縮みを防ぐため、皮目をフォークや包丁の先を使って、何ヶ所かつついて穴をあける。加熱したときに余分な脂を外に出し、味のしみ込みもよくすることができる。
2. 照り焼きチキンをプロの味に仕上げるコツ

フライパン選びが重要
鶏もも肉をフライパンで焼いて、調味料を煮からめる照り焼きチキン。大きなフライパンでは、肉のない場所でタレが煮詰まりすぎて焦げてしまうことも。鶏肉がちょうど入るサイズのフライパン選びも重要である。
出てきた油はふき取る
鶏もも肉を焼く際、フッ素加工のフライパンなら油を引かなくてよい。中火に熱して皮目を下にして鶏肉を入れ、両面が綺麗なキツネ色になるまで火を通す。焼いていると水分と一緒に余分な油が出てくるので、キッチンペーパーでふき取ろう。美味しく作るコツは、すべての油をふき取ってしまわないことだ。鶏肉の旨みを残しつつ、調味料がからみやすくなる。
調味料はタイミングよく入れる
照り焼きチキンの味の決め手となる調味料は、酒、みりん、醤油、砂糖だ。すべて一気に入れるのもよいが、タイミングを見極めながら順番に入れるとプロの味に近づけることができる。鶏肉が7割ほど焼けたら、まずは酒を入れ、アルコールが飛んだらみりんを加えて少し煮詰める。醤油を入れて、泡が細かくなったところで砂糖を加える。調味料が煮詰まり、とろみがついて、鶏肉に火が通ったらできあがりだ。
3. 鶏むね肉を使って照り焼きチキンを作るコツ

基本の照り焼きチキンは、鶏もも肉で作るのが定番だ。しかし、ダイエット中の人はカロリーが気になることもあるだろう。そんなときは鶏むね肉を使うと、低カロリーでも美味しく食べられる。パサパサが気になる鶏むね肉も、小麦粉を薄くまぶすとしっとりとした食感に仕上がる。小麦粉が膜を作って水分を閉じ込め、ふっくらとした照り焼きチキンが作れるのだ。また、両面に焼き色をつけたらフライパンにフタをし、蒸し焼き状態で火を通すのもポイントである。調味料を入れたら、加熱しすぎないように手早くタレをからめたら完成。ヘルシーな鶏むね肉でも美味しい照り焼きチキンが食べられる。
4. 調味料をアレンジした照り焼きチキンの作り方

しょうがをプラス
照り焼きチキンにしょうがの香りを加えると、さっぱり食べやすい味になる。すりおろししょうがを調味料と一緒に加えるだけと作り方も簡単で、仕上げに大根おろしや刻みネギを添えても美味しくいただける。
バターをプラス
仕上げに少量加えると、バターの風味とコクが照り焼きチキンをワンランクアップしてくれる。醤油とバターが相性バツグンで、食欲の進む味付けになるだろう。
みそをプラス
醤油の代わりにみそを使うと、コクが出て深みのある味付けになる。しっかり味の照り焼きチキンは、冷めても美味しいので弁当のおかずにもおすすめだ。
カレー粉をプラス
カレー粉を使った人気の味付けは、子どもも喜ぶおかずになる。作り方は、調味料を入れるタイミングで、カレー粉をプラスするだけでOK。ビールもごはんもどんどん進むスパイシーな味に仕上がるだろう。
山椒をプラス
仕上げに粉山椒をふると、ピリッとパンチのある照り焼きチキンになる。山椒の香りが甘辛い醤油にもよく合う大人向けの味付けだ。
結論
いまや照り焼きというと、世界でも通じる調理法になっている。和食の基本でもある照り焼きチキンは、家庭で作る機会も多いだろう。ひと手間かければ、プロの味を再現することも簡単だ。生の鶏肉をさわったあとは、包丁やまな板の消毒も忘れないようにしよう。ぜひ、コツをマスターして、美味しい照り焼きチキンを家庭でも味わってほしい。