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鶏肉の種類と栄養・効能は?人気の【鶏胸肉】についても詳しく解説!

鶏肉の種類と栄養・効能は?人気の【鶏胸肉】についても詳しく解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年10月28日

「鶏肉」は唐揚げや炒め物、煮物などさまざまな料理に使われている。今回は、そんな鶏肉の種類や部位・特徴を解説するとともに、意外と知らない方も多い栄養と効能、おすすめの食べ方や知っておきたい保存方法などを紹介する。後半では、鶏肉の中でも人気の「鶏胸肉」について詳しく解説しているので、あわせて参考にしてほしい。

  

1. 鶏肉の種類と部位について

鶏肉は「もも肉」「胸肉」など部位ごとに好みが分かれやすい食材だ。豚肉や牛肉と比べても比較的安価であることから、必需品となっているご家庭も多いのではないだろうか。

鶏肉の種類

  • ブロイラー:日本で流通している鶏肉のおよそ9割を占める。生後約2カ月前後でスピード出荷される。肉自体はやわらかく、子どもやお年寄りでも食べやすい。
  • 地鶏:出生証明をすることができ、かつ国内鶏の血が50%を超える鶏のこと。さらに飼育密度も厳密に決められている。「名古屋コーチン」などが有名だ。
  • 銘柄鶏:日本・外国いずれかの血が50%以下のもの。また飼育の仕方に工夫がなされているものを指す。
銘柄鶏は、ブロイラーよりもやや水準が上がった鶏肉だと考えると分かりやすい。また、ブロイラーと地鶏とでは肉の質が大きく異なる。その分地鶏の価格は高いが、それだけ高品質であることが証明されている。

鶏肉の部位と特徴

  • せせり:鶏の首の部分で、噛みごたえがあり締まりのよい食感が特徴。
  • 胸肉:胸の部分の肉で、白身でくせや臭いが少なく使いやすい。
  • ささみ:肋骨周辺。淡泊な味わいで、サッと焼くと美味しく仕上がる。
  • 手羽元:羽の根本部分。ダシが出る部位なので煮込み料理におすすめ。
  • 手羽先:羽の先端の部分。唐揚げやダシに使用される。
  • もも:脚の根元の部分。ややこってりとした味わいで噛みごたえがある。
  • 皮:皮膚の肉でコラーゲンが多く含まれている。脂もぎゅっと詰まっている。
  • はつ:心臓。焼き鳥や煮物などに広く使われる。プリプリとした食感。
  • レバー:肝臓にあたる部位。牛や豚ほどくせや臭いがなく食べやすい。
  • 砂肝:消化器官(筋胃)。歯ごたえのよさから焼き鳥などに使われる。
  • ぼんじり:しっぽ。1羽からわずかしか取れない希少部位。脂がのりプリプリとした食感。
鶏肉は1羽から数多くの肉が加工され、それぞれ焼き鳥や炒め物など、くせや長所を生かした料理に使われる。焼き鳥などで食べたことのある部位も多いのではないだろうか?

2. 鶏肉の栄養と効能

続いて、鶏肉全般に含まれる主な栄養と効能について紹介しよう。

たんぱく質(※1)

豚肉や牛肉と同じく、鶏肉にも多くのたんぱく質が含まれている。たんぱく質は人の体重のおよそ5分の1を占めており、水分などと同様に欠かせない栄養だ。たんぱく質が不足すると、成長障害や体力・免疫力の低下などが起こり、筋肉量が極端に低下したり、けがをしやすくなったりするといわれている。鶏肉で、ぜひしっかりとたんぱく質を摂取しておこう。

コラーゲン

肌に潤いを与え、ハリのある若々しい状態へと導いてくれるのがコラーゲンだ。鶏肉にはたっぷり含まれていて、女性を中心に鶏肉を使った鍋などが人気である。

メチオニン

アレルギーの元となるヒスタミンを抑制し、肝臓の機能を向上させる働きを持つ栄養だ。メチオニンは体内で合成できず、食品から摂取しなければならない必須アミノ酸である。鶏肉でしっかりと摂取しよう。

ナイアシン(※2)

鶏胸肉にはナイアシンが豊富に含まれている。水溶性ビタミンの一種で、糖質や脂質、たんぱく質から細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助する働きをする。不足すると皮膚炎や下痢、精神神経症状が出るとされている。

また、体内のアルコール成分を分解する嬉しい効果もある。ナイアシンが体内に足りない状態だと、二日酔いによる吐き気や体調不良を招くことがある。お酒を飲む機会が多い人はとくに、鶏胸肉を意識的に摂取しよう。

3. 鶏肉の食べ方・保存方法

鶏肉は、部位によってさまざまな食べ方を楽しむことができる。以下は一例だが、このような食べ方がおすすめだ。保存方法とあわせて解説する。

鶏肉の食べ方

  • 唐揚げ
  • 肉じゃが
  • 手羽先
上記以外でとくにおすすめの食べ合わせは「トマト」だ。鶏肉と相性が良く、お互いの持つ成分が相乗効果を発揮し、胃腸の働きを整えてくれる効果が期待できる。

鶏肉の保存方法

鶏肉はほかの肉に比べてとくに傷みやすく、保存できる期間が短い。常温保存はせず、冷蔵もしくは冷凍保存をすることを徹底しよう。パックからいったん出して、ジップ付きの保存袋に包んでおくと品質が劣化しにくい。冷蔵保存の場合は、パッケージに記載されている消費期限までに使い切ろう。

冷凍の場合は、必ず「冷凍用」のジップ付きの保存袋に入れよう。あらかじめ下味をつけておくと、調理の際にサッと使えるので手間が省ける。冷凍保存の場合でも、1~2週間を目安に使い切るようにしよう。

4. 【鶏胸肉】は良質な栄養素が豊富

ここからは「鶏胸肉」にフォーカスして詳しく解説していく。すでにお伝えしているように、鶏胸肉は白身でくせや臭いが少ないため、使いやすい部位として人気だ。「若鶏肉・皮つき・生・可食部100gあたり」の栄養素を紹介しよう(※3)。

鶏胸肉の主な栄養素一覧

  • エネルギー:145kcal
  • たんぱく質:21.3g
  • 脂質:5.9g
  • 炭水化物:0.1g
  • ナトリウム:42mg
  • カリウム:340mg
  • カルシウム:4mg
  • マグネシウム:27mg
  • リン:200mg
  • 鉄:0.3mg
  • 亜鉛:0.6mg
  • レチノール:18μg
  • ビタミンD:0.1μg
  • ビタミンK:23μg
  • ビタミンB1:0.09mg
  • ビタミンB2:0.10mg
  • ナイアシン:11.2mg
  • ビタミンB6:0.57mg
  • ビタミンB12:0.2μg
  • 葉酸:12μg
  • パントテン酸:1.74mg
  • ビオチン:2.9μg
  • ビタミンC:3mg
  • 飽和脂肪酸:1.53g
  • 一価不飽和脂肪酸:2.67g
  • 多価不飽和脂肪酸:1.03g
  • コレステロール:73mg

鶏胸肉は低カロリー高たんぱく質

鶏胸肉は、もも肉に比べて低カロリーだ。同じ若鶏肉の皮つき生、可食部100gあたりで比較した場合、もも肉が204kcalであるのに対し、鶏胸肉は145kcalである。それにもかかわらず、100 gあたり21.3gのたんぱく質をしっかり摂取することができる。たんぱく質により筋肉が増加すれば、基礎代謝が向上し脂肪が燃焼しやすい体質を目指すことができる(※3)。

5. 【鶏胸肉】のカロリーは皮なしのほうが低い

鶏胸肉には「皮つき」「皮なし」があるが、よりヘルシーなほうがお好みであれば皮なしがおすすめだ。

皮なしは低カロリーで低脂質

同じ若鶏肉の胸肉・皮つき生の可食部100gあたりで比較した場合、カロリーは皮つきが145kcalなのに対し、皮なしは116kcalまで低くなる。脂質も、皮つきが5.9gであるのに対し、皮なしは1.9gだ(※3)。一方でたんぱく質(※1)やミネラル(※4)、ビタミン(※5)といった栄養素はそこまで大きく変わらない。「皮が美味しい」「皮の食感が好き」という方は多いかもしれないが、カロリーや脂質を気にする方は皮なしも検討しよう。

6. 【鶏胸肉】の美味しい食べ方や保存方法

鶏胸肉はほかの部位と比べてパサパサした感じがあるため、そこが気になるという方もいるかもしれない。だがひと手間加えれば、簡単に美味しくいただくことができる。

鶏胸肉の美味しい食べ方

甘酢煮やガーリック醤油炒め、てりやきなど鶏胸肉の美味しい食べ方はいろいろある。パサパサ感が苦手な方には、そぎ切りやヨーグルトに漬けるといった方法もおすすめだ。片栗粉をまぶしても美味しくいただけるだろう。

鶏胸肉の保存方法

鶏胸肉もほかの部位と同じように傷みやすい。未開封ならそのままでもよいが、開封済みの場合は水分をよく拭き取り、ジップ付きの保存袋に入れて冷蔵庫で保存しよう。消費期限内に使い切れないことが分かっているときは、最初から冷凍保存をおすすめする。なお冷凍保存する際、タレなどで下味をつけておくとパサつきを抑えたり調理の手間を省いたりできる。

結論

鶏肉は部位ごとに味わい方やレシピも異なる。含まれる栄養も部位によって変わるので、摂取したい栄養を含む部位で料理を作ってみるのもよいだろう。スープや煮物、揚げ物などさまざまなレシピに使い回しでき、比較的調理しやすいおすすめの食材である。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2016年12月12日

  • 更新日:

    2020年10月28日

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