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ぶどうの皮を食べるとどうなる?【管理栄養士監修】栄養と残留農薬などの注意点

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2023年10月 6日

ぶどうを食べる際、皮はどうしているだろうか?剥いて食べるという方が多いかもしれないが、実はぶどうの皮には栄養が豊富に含まれている。食べるとどうなるのか、どのような栄養が含まれているのか、残留農薬は心配しなくてもよいのかなど、ぶどうの皮にまつわる情報をお届けする。

  

1. ぶどうは皮ごと食べるほうが栄養豊富ってホント?

収穫前のぶどうの画像
ぶどうにはどのような栄養素が含まれているのか、まずは一例を紹介しよう。

ぶどうの皮付き・皮なしによる栄養素の違い

  • カリウム:皮付き220mg、皮なし130mg
  • ポリフェノール:皮付き200mg、皮なし0
  • βカロテン:皮付き39μg、皮なし21μg
  • 食物繊維:皮付き0.9g、皮なし0.5g
あくまで一例だが、このように皮ごと食べるのと皮を剥いて食べるのとでは、摂取できる栄養素量が変わってくる。注目すべきはポリフェノールだろう。

ぶどうの栄養素の代表「ポリフェノール」は皮に多く含まれる

ぶどうの栄養素と聞いて真っ先にポリフェノールを思い浮かべる方も多いはずだ。ポリフェノールといえば、酸化防止や生活習慣病対策などの効果で知られている栄養成分である。たしかにぶどう=ポリフェノールというイメージが強いが、実はポリフェノールの一種である「アントシアニン」は果肉にはほとんど含まれていない。多くは皮の部分である。

赤ワインはぶどうの皮や種も発酵させている

赤ワインにポリフェノールが多く含まれている理由は、ぶどうの中で栄養が多く含まれる皮と種も一緒に発酵させているためだ。ぶどうの栄養素を余すことなくいただくには皮ごと食べるのがおすすめである。

2. 皮ごと食べられるぶどうとは?

いろいろな種類のぶどうの画像
ぶどうは皮ごと食べるほうがよいとお伝えしたが、すべてのぶどうが皮ごと食べられるのだろうか。

皮ごと食べるのが前提のぶどう

  • シャインマスカット
  • サマーブラック
  • ナガノパープル
  • クイーンニーナ
  • サニードルチェ など
こうしたぶどうは皮が薄いので丸ごと食べられるうえ苦み(渋み)もほとんどない。国産以外ではレッドグローブやシードレスなども皮ごと食べられるぶどうだ。

皮ごと食べるのが前提でないぶどうは?

  • 巨峰
  • ピオーネ
  • デラウェア など
皮を剥いて食べることが多いぶどうの例である。ただし皮に厚みがあって硬かったり、渋かったりすることはあるが、皮ごと食べるのは問題ない。もちろん、ポリフェノールなどの栄養素も多く含まれているので、手に入ったらぜひ一度食べてみてはいかがだろうか。

冷凍保存すると皮まで食べやすい

ぶどうは、そのまま保存するだけでなく房から取って保存することもできる。手でちぎるのではなく、枝をハサミで切るのがポイントだ。ちぎると皮に穴があき腐敗しやすくなるのでご注意を。バラしたぶどうは、冷凍庫で凍らせると皮まで食べやすくなる。

3. ぶどうを皮ごと食べるときの注意点

白い背景と巨峰の画像
「注意点」というとやや大げさかもしれないが、皮ごと食べる際に残留農薬が気になる方もいるだろう。また食べ過ぎに注意したほうがよい場合もあるので、あわせてお伝えしておく。

残留農薬は平気なのか?

ぶどうの皮には残留農薬や食品添加物(腐敗を防ぐためなどの)、そのほか汚れなども付着していることがある。しかし生産者や販売者・ルートが明確なぶどうであれば、残留農薬や食品添加物などの基準値をクリアしているはずなので、過度に不安がる必要はない。皮ごと食べる前に流水でよく洗う、もしくはボウルなどに水をためて振り洗いをするなどしよう。

ぶどうの皮にある「白い粉」は残留農薬ではない?

ぶどうの表面についている白い粉はブルームと呼ばれる、ぶどうが自発的に発した物質だ。水分の蒸発を防ぐ効果があり、新鮮な証拠でもある。残留農薬と勘違いされることもあるが、異なる物質なので覚えておこう。

ぶどうを皮ごと食べ過ぎるとどうなるのか?

ぶどうには、体に吸収されやすい「ぶどう糖」や「果糖」なども多く含まれる。これらは効率よくエネルギーに変換される栄養素だが、糖度は15%以上と高い。食べ過ぎによる糖類の過剰摂取には注意が必要だ。とくに糖質制限をしている方は覚えておこう。
また食物繊維も意外に多い。血糖値の急激な上昇を抑えたり、腸内環境を整えたりする効果が期待できる栄養素だが、食べ過ぎは消化不良や便秘などを招くおそれがあるため気をつけよう。果物は1日200g程度が適量とされているので、これを基準にするとよい。

4. ぶどうの豆知識

カゴに盛られたいろいろなぶどうの画像
ぶどうは、ぶどう科の木になる果実。世界中でさまざまな品種が自生していたといわれている。ワインなどぶどうを使った加工品は昔からあり、長く人々に愛されてきたことがわかる。

日本とぶどうの歴史

日本にぶどうが伝来したのは奈良時代もしくは平安時代という説がある。そもそも日本には、山ぶどうと呼ばれるぶどうが自生していたのだが、鎌倉時代になると伝来したぶどうと山ぶどうを交配しながら、品種改良され栽培も盛んになった。甲州ぶどうだ。
現在日本では巨峰やデラウェア、ピオーネ、ナイアガラ、スチューベン、甲州、シャインマスカットなど幅広い品種が栽培されている。

ぶどうの産地と旬

日本では全国各地でぶどうが栽培されている。そのなかでも生産量が多く産地として有名なのが山梨県、長野県、山形県、岡山県だ。収穫時期は品種でやや異なるが、旬は8〜10月初旬だ。

結論

ぶどうの皮と種には栄養が詰まっている。種は食べづらいかもしれないが、皮は品種問わず食べられるので、ぜひ手に入ったら食べてみていただきたい。残留農薬や食品添加物が気になる方は、食べる前に流水でよく洗うなどしておこう。また皮が硬くて食べづらい品種は凍らせると食べやすくなるので覚えておこう。

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  • 公開日:

    2019年1月21日

  • 更新日:

    2023年10月 6日

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