1. 芽ねぎとは?

芽ねぎとは、発芽して間もない全長6~10cm程度、直径1mm程度の細いねぎのことである。若い芽を刈り取っているため柔らかいが、ネギ特有のシャキシャキとした食感が楽しめる。また、ネギらしい爽やかな香りと程よい辛みを楽しめるのも特徴となっている。芽ねぎには「かおり芽ねぎ」などのブランドもあるが、特に有名なのが京丸園株式会社(静岡県)の「京丸姫ねぎ」となっている。
芽ねぎの主な産地
芽ねぎの主な産地には、静岡県・愛知県・千葉県などがある。特に静岡県の「JAとぴあ浜松」は芽ねぎで有名で、全国出荷量の約50%をここが生産している(※1)。また、JAとぴあ浜松に芽ねぎを卸しているのが、ミニ野菜の栽培に力を入れている京丸園株式会社である。京丸園は水耕栽培で芽ねぎの栽培を開始し、安定生産や品質管理といった従来の芽ねぎ栽培の課題をクリアしたという。
2. 芽ねぎの特徴や魅力を3つ紹介

芽ねぎが高級食材である理由は、生産の難しさなどもあるが、色味のよさや風味のよさなど食品として優れている点も関係している。そこで芽ねぎの食材としての特徴や魅力なども紹介しておこう。
特徴1.鮮やかな緑色の見た目
芽ねぎの特徴の1つ目は、その色鮮やかな見た目である。葉ねぎらしいキレイな緑色の見た目をしており、料理に使うと非常によく映える。そのため、食べて楽しむだけでなく、見て楽しむ、お寿司や洋食などに多く使われている。また、小さくて可愛らしい見た目も芽ねぎの特徴といえるだろう。
特徴2.シャキシャキとした歯ごたえ
特徴の2つ目は、シャキシャキとした食感である。芽ねぎは葉ねぎの若い芽であるため、葉ねぎに比べると柔らかいのが特徴だ。その一方で、芽ねぎでは葉ねぎらしいシャキシャキ感を楽しむことができる。特に、新鮮な芽ねぎではネギらしい歯ごたえのよさを楽しめる。
特徴3.ネギ特有の辛みと香り
3つ目の特徴は、ネギらしい辛みと香りである。見た目こそ小さいが、芽ねぎを食べたときにはネギ本来の清涼感を楽しめる。また、口に入れたときにスーッとネギの爽やかな香りを感じることも可能だ。そのため、肉料理の薬味として芽ねぎを使うこともあるようだ。
3. 芽ねぎの特徴的な栄養素

芽ねぎの栄養価は、文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には収録されていない(※2)。しかし芽ねぎ栽培を行っている富津市のふるさと農園によれば「芽ねぎは緑黄色野菜に含まれるためビタミンA(βカロテン)を多く含んでおり、ミネラル類も含んでいる」とのことだ(※3)。芽ねぎは葉ねぎの若い芽であるため、葉ねぎと同じような栄養素を持っていると考えられる。
4. 芽ねぎの美味しい食べ方3選

芽ねぎの最もポピュラーな食べ方の一つが、芽ねぎ寿司である。しかし、芽ねぎは寿司以外にもさまざまな料理に使うことができる。そこでここでは芽ねぎを使った美味しい料理を3種類紹介しておく。
食べ方1.芽ねぎとシラスの丼ぶり
シンプルなのに美味しいのが「芽ねぎとシラスの丼ぶり」である。ボウルに芽ねぎとシラスを入れてから、ポン酢・ゴマ油・ゴマと一緒に和える。それを、刻みのりをトッピングした白いご飯の上にたっぷりと乗せれば完成だ。香りも味も非常に満足できる一杯を楽しむことができる。
食べ方2.芽ねぎのカルパッチョ
カルパッチョの上にたっぷりと芽ねぎを乗せても美味しい。作り方は、刺身用のタイやサーモンなどをお皿に並べてから、塩・コショウ・レモン汁・オリーブオイルの順にかける。その上に多めに芽ねぎを乗せれば完成だ。芽ねぎを使うことで見た目も、味わいもワンランクアップするだろう。
食べ方3.芽ねぎのペペロンチーノ
芽ねぎをペペロンチーノのトッピングに使うのもおすすめだ。作り方は普段通りにペペロンチーノを作ってお皿に盛り付けてから、パスタの上に芽ねぎをパラパラとトッピングするだけだ。色味を楽しめるだけでなく、シャキシャキとした芽ねぎの食感も楽しむことができる。
5. 美味しい芽ねぎの入手方法

芽ねぎは通年流通しているものの、生産量・流通量は多くないため普通のスーパーや八百屋ではあまり売られていない。そのため、もし芽ねぎが食べたいなら以下のような方法で入手しよう。
入手法1.ネット通販を利用する
確実に芽ねぎを手に入れたいなら、ネット通販を利用するのがおすすめだ。芽ねぎはAmazonや楽天市場などでも販売されているし、芽ねぎ農家のオンラインショップでも購入可能だ。ネットであれば産地や量なども選べるので、自分の好みのものを探しやすくなっている。
入手法2.種から芽ねぎを育てる
ネット通販で芽ねぎの種や栽培キットを購入し、自分で育てるという方法もある。芽ねぎは土がなくても育てることができ、室内でも栽培が可能となっている。食べられるようになるまで2~3週間程度かかるのが欠点ではあるが、たくさんの芽ねぎを食べられるのがメリットとなっている。
6. 芽ねぎに関するよくある質問

ここまで芽ねぎの基本や食べ方などを詳しく解説してきた。しかし、まだ「お店ではどの芽ねぎを選べばいいか」「購入した芽ねぎはどう保存すればいいか」といった疑問や質問もあるだろう。そこで最後に芽ねぎに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.新鮮な芽ねぎの選び方とは?
もしスーパーや八百屋などで芽ねぎを見かけたら、できるだけ葉が先端までまっすぐ伸びていて、みずみずしさが残っているものを選ぶようにしよう。時間が経った芽ねぎは黄色っぽく変化し、ハリ感やみずみずしさも失われる。鮮度のいいものを選び、美味しい芽ねぎを楽しむようにしよう。
Q2.芽ねぎを長持ちさせるには?
芽ねぎは日持ちしない野菜であるため、できるだけ早く食べるのが大切だ。また、保存するときは冷蔵保存が基本となる。乾燥対策のために湿らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋で包んでから冷蔵庫に入れるとよい。なお、すぐに使うなら販売用のパックに入れたまま保存することも可能だ。
結論
生産の難しさから高級食材となっている芽ねぎ。そのため、普段はすし屋などでしか見かけないかもしれない。しかし、そんな芽ねぎは和食・洋食・中華料理などさまざまな料理に使える。もし家庭料理をワンランクアップさせたいなら、ネット通販や高級スーパーなどで芽ねぎを探してみるとよいだろう。
【参考文献】
- ※1:静岡県庁「しずおか食セレクション」
https://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-110/shizuoka_syoku_selection/documents/P026.pdf - ※2:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※3:ふるさとチョイス「【農薬未使用・無添加】特選芽ねぎセット - 千葉県富津市」
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/12226/4445444
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