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アスパラ菜とは?味や食感がアスパラガスに似ている野菜を紹介!

アスパラ菜とは?味や食感がアスパラガスに似ている野菜を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年11月18日

見た目は菜の花に似ているのに、味や食感などはアスパラガスに近い「アスパラ菜」。中国野菜の一種であり、「菜心」と「紅菜苔」を交配させて作られた比較的新しい野菜である。また、日本でも新潟県などを中心にアスパラ菜の栽培が行われているようだ。今回は、そんなアスパラ菜の基本や特徴などを詳しく解説する。美味しく食べる方法も紹介するので一つずつ確認してみよう。

  

1. アスパラ菜とは?

アスパラ菜とは、トウ立ち(花芽の付いた茎が伸びた状態のこと)した葉茎やつぼみなどを食用とするアブラナ科の植物である。なばな類である「菜心(さいしん)」と「紅菜苔(こうさいたい)」を交配して作られた中国原産であり、その見た目は菜の花のようで、食感や味わいはアスパラガスに近い。なお、名前に「アスパラ」と付いているが、ユリ科の「アスパラガス」とは全く関係はない。

アスパラの産地と流通時期

中国原産のアスパラ菜ではあるが、現在では日本全国で栽培が行われており、特に新潟県上越市や柏崎市などでの栽培が盛んだそうだ。また、地域により収穫時期は異なるが、一般的には10月頃に種まきを行い、11~3月頃に収穫することが多いという。アスパラ菜は「トウ」を収穫して食べるが、一番トウを収穫したあとは、次々と出てくるわき芽を収穫するとのことだ。

2. アスパラ菜の特徴や魅力とは?

近年、日本でも少しずつ認知度が高くなり、注目を集めるようになった「アスパラ菜」。続いてはそんなアスパラ菜の特徴や魅力などをもっと詳しく確認しよう。

特徴1.見た目は菜の花そっくり

アスパラ菜はアブラナ科の植物であり、なばな類の仲間である。なばな類で最も有名な植物の一つに菜の花があり、アスパラ菜は菜の花と似ている見た目をしている。また、なばな類には、茎が緑色で暑さに強い「菜心(サイシン)」や、茎が紅色で寒さに強い「紅菜苔(コウサイタイ)」などがある。

特徴2.味や食感はアスパラガスそっくり

アスパラ菜の見た目は菜の花に似ているが、菜の花のような苦みやクセがないのが特徴だ。また、食用となるのは花芽が付いている「若茎」であり、アスパラガスのような優しい甘みや歯ごたえが特徴となっている。アスパラ菜の名前の由来は、このような味や食感を持つからだとされている。

3. アスパラ菜に含まれる栄養素

「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には、アスパラ菜の栄養価は収録されていない(※1)。そこで、おきたま食の応援団のホームページを確認したところ、緑黄色野菜であるアスパラ菜はβカロテンやビタミンC、鉄分などを多く含むという(※2)。また、気仙沼観光推進機構のホームページにはビタミンCがほうれん草の3倍、食物繊維が小松菜の2倍ほど含むと書かれていた(※3)。

4. 美味しいアスパラ菜の見分け方

アスパラ菜は旬の時期になると、産地である新潟県などを中心にスーパーや八百屋などでも購入できるようになる。もしアスパラ菜を見つけたら、以下に紹介している「葉っぱ」「切り口」「つぼみ」などのポイントを参考に新鮮なものを選ぶようにしよう。

美味しいアスパラ菜を見分けるポイント

  • 葉っぱ:全体的にみずみずしさがあるもの
  • 切り口:みずみずしくて変色していないもの
  • つぼみ:花が開いていないもの(若干開いているものでも可)

避けたほうがいいアスパラ菜の特徴

全体的に乾燥しているものや変色が見られるのは、傷んでいる可能性が高いので避けたほうがよい。また、黄色い花が咲いてしまっていると味が落ちてしまっていることが多い。花が咲いているものも食べることは可能だが、できればつぼみの状態のものを選ぶようにしよう。

5. アスパラ菜の基本的な下処理方法

アスパラ菜を和え物や炒め物などに使う場合は、一般的に「下処理(下茹で)」することが多い。しかし、茹で過ぎると色味や食感が悪くなったりすることもある。そこでアスパラ菜の正しい下処理・下ごしらえの方法を確認しておこう。

アスパラ菜の下処理方法・手順

  • 鍋にたっぷりのお湯を沸かし塩を入れる
  • アスパラ菜を入れて30秒~1分茹でる
  • 素早く氷水に取り、冷えたらすぐに上げる
  • キッチンペーパーで優しく水気を拭き取る

【アスパラ菜の下処理・下茹でのポイント】

  • 塩の量はお湯1Lに対して20g程度(2%)にする
  • 茹で時間が長いと食感が悪くなるので注意する
  • 冷水に取り過ぎても食感が悪くなるので注意する

6. アスパラ菜の美味しい食べ方3選

アスパラ菜は、菜の花のように茎・葉・つぼみの全てが食べられる。またサラダやお浸しをはじめ、和え物、酢の物、炒め物、揚げ物など、さまざまな方法で調理できる。ここでは、そんな使い道がたくさんあるアスパラ菜の美味しい食べ方を3種類紹介しておこう。

食べ方1.アスパラ菜の白和え

アスパラ菜は、ゴマ和えや白和えなどの和え物にしても美味しい。白和えにする場合は白ゴマと豆腐をすっておき、砂糖、塩、薄口醤油で味を調えて和え衣を作る。その後、下茹でして冷水で冷やしておいたアスパラ菜を、和え衣に加えて混ぜれば完成だ。アスパラ菜の豊かな香りと和え衣の甘みを楽しむことができる。また、ニンジンなどの野菜類やカニカマなどの加工品を加えても美味しい。

食べ方2.アスパラ菜の天ぷら

アスパラ菜は天ぷらにしても美味しいのでおすすめだ。天ぷらにする場合は、アスパラ菜の下茹では不要なので、軽く水洗いしてから丁寧に水分を拭き取っておこう。そして、小麦粉、水、卵で作った天ぷらの衣にカットしたアスパラ菜をくぐらせ、170~180℃程度の油でカラッと揚げよう。天ぷらのサクサクとした食感とアスパラ菜の香りや食感を楽しむことができる。

食べ方3.アスパラ菜の炒め物

アスパラガスの炒め物があるように、アスパラ菜も炒め物にするのもおすすめだ。バターと塩コショウでソテーにしても美味しいし、オイスターソースやゴマ油で中華炒めにしても美味しい。また、シンプルにアスパラ菜だけを炒めてもよいが、ベーコン、トウモロコシ、きのこ類などを加えるとより美味しくなる。お好みの食材と一緒に炒めてみるとよいだろう。

7. アスパラ菜の正しい保存方法

アスパラ菜は日持ちしない野菜であるため、できる限り早めに食べるのがおすすめだ。もし保存するなら乾燥防止のために湿らせた新聞紙で包み、ポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室で保管しよう。また、3週間~1か月程度の長期保存したい場合は冷凍保存がおすすめだ。サッと硬めに下茹でしてからよく粗熱と水気を切って、冷凍用保存袋に入れてから冷凍庫で保管しよう。

8. アスパラ菜に関するよくある質問

ここまでアスパラ菜について詳しく解説してきた。しかし中には「オータムポエムや愛味菜との違いが知りたい」「家庭菜園で育てられるか知りたい」という人もいるだろう。そこで最後に、アスパラ菜に関するよくある質問・疑問などに回答する。

Q1.アスパラ菜にはどんな種類がある?

日本で作られているアスパラ菜には、1990年に品種登録されたサカタのタネの「オータムポエム」や、そのあとに登場したトーホクの「愛味菜(まなみな)」などの栽培品種がある。また、スーパーや八百屋などでは「アスパラ菜」という名前ではなく、オータムポエムや愛味菜という名称で売られていることも少なくない。なお、いずれも食感や味わいなどに大きな差は見られないとされている。

Q2.アスパラ菜はどんな場所で購入できる?

アスパラ菜は近年、流通量が増えており、旬の時期であれば一般的なスーパーや八百屋などでも見かける機会が増えた。しかし、近所のお店に売っていないこともあるだろう。そのようなときにはネット通販を利用するのがおすすめだ。農家などが運営しているオンラインショップであれば、新鮮なアスパラ菜を入手できる。また、家庭菜園で育ててみるのもよいだろう。

Q3.アスパラ菜は家庭菜園で育てられる?

アスパラ菜は、「オータムポエム」や「愛味菜」などの種が売られているため、家庭菜園で育てることが可能だ。一般的な秋に種をまく場合は50~60日程度で一番トウを収穫でき、その後、二番、三番とわき芽を収穫できるようになる。なお、種まきの時期は寒冷地と温暖地で異なっている。詳しくはタネの販売サイトなどで紹介されているので、よく注意書きを確認して育てるようにしよう。

結論

アスパラ菜は、中国原産のなばな類の仲間である。見た目は菜の花に似ているけれど、味や食感などはアスパラガスに似ているのが特徴だ。そんなアスパラ菜は天ぷら、炒め物、和え物などさまざまな調理法で美味しく食べることができる。もしスーパーや八百屋などで見かけたら、ぜひ購入して美味しく食べてみよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2019年9月14日

  • 更新日:

    2021年11月18日

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