1. 三色団子とは?
三色団子とは、一般的には「花見団子」と呼ばれるお団子のことで、1本の串にピンク色・白色・緑色の三色の団子が刺さったものである。また、桜の木に合わせて、ピンク色・茶色・緑色の三色などを使うこともある。みたらし団子や小豆団子のような串団子と異なり、団子以外にはタレや餡子などを使わないのが特徴で、団子そのものの味わいや素朴な甘みを楽しむ料理となっている。
2. 三色団子の基本的な作り方
三色団子は季節になればスーパーや和菓子店などで見かけるようになる。また、食材を揃えれば自宅で作ることも可能だ。三色団子を作るときは、普通の団子と同じく上新粉、砂糖、水などの材料と、桜パウダーや抹茶パウダーのような着色料を用意しよう。これらを準備したら以下の手順で作ろう。
三色団子の作り方・手順
- ボウルに上新粉と砂糖を混ぜ合わせる
- (1)のボウルにお湯を加えてまとめる
- 生地を3つに分けて、桜パウダーと抹茶パウダーを混ぜる
※ピンク色、白色、緑色の三色の生地が完成する - それぞれの団子をひと口大の大きさに捏ねてまとめる
- たっぷりのお湯で5分程度茹でてから冷水に取る
- 竹串に緑色、白色、ピンク色の順に団子を刺したら完成
3. 三色団子を作るときの2つのポイント
三色団子の基本的な作り方は前述のとおりだが、「ほかの粉でも作れるのか」「ほかの着色料を使っていいのか」などの疑問もあるだろう。そこで三色団子を美味しく作るためのポイントを紹介する。
ポイント1.上新粉を使おう
一般的に団子に使われる粉には「白玉粉」「だんご粉」「もち粉」「上新粉」などがある。これらは原料などが異なり、作ったときの団子(餅)の食感などが異なる。この中で最も三色団子に向いているのは、うるち米を原料としている「上新粉」である。上新粉で作った団子はほかのものよりしっかりとした歯ごたえがあるため、三色団子らしいモチモチとした食感を楽しむことができる。
ポイント2.パウダータイプの着色料を使おう
三色団子の着色には「食紅」を使うことも可能だ。しかし、ピンク色なら桜パウダーを使うと着色しやすく、緑色なら緑茶パウダーやよもぎパウダーを使うと着色しやすい。そのため、スーパーやネットショップなどで各種パウダーを探して購入するとよいだろう。なお、乾燥よもぎなどを使う場合は、使用する前に水やお湯など戻しておこう。
4. 三色団子のカロリーと糖質量
三色団子のカロリーや糖質量は、使う材料や食べる量によって異なる。例えば、前述の上新粉と白糖で作る三色団子の場合は、1本(50g程度)あたりのカロリーが114kcal程度、糖質量が26.4g程度となる。また「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考にすると内訳を以下のとおりだ(※1)。
【三色団子のカロリーの内訳】
- 上新粉(27.5g):94kcal
- 上白糖(5.0g):20kcal
- お湯(18.0g):0kcal
【三色団子の糖質量の内訳】
- 上新粉(27.5g):21.4g
- 上白糖(5.0g):5.0g
- お湯(18.0g):0g
5. 三色団子に関する疑問・質問に回答!
ここまで三色団子の基本や作り方を説明してきたが、「なぜ三色なのか」「どういう意味があるのか」などの疑問が残っている人もいるはずだ。そこで最後に三色団子に関するよくある疑問・質問にお答えする。
Q1.なぜ団子に三食が使われているの?
三色団子について、「なぜ三色使われてるのか」「なぜ二色や四色ではいけないのか」などの明確な理由は分かっていないようだ。しかしこの理由は諸説考えられており、例えば「三色はピンク=春、緑=夏、白=冬のように四季を表しており、秋がないのは「飽きないから」」というもの、「三色はピンク=桜、緑=よもぎ、白=白酒のように春のもの表している」というものなどがあるそうだ。
Q2.三色団子の順番に決まりはあるの?
三色団子は通常、上からピンク色、白色、緑色となっている。また、この順番は「ピンク=太陽、白=空気や雪、緑=大地や新芽」を指すこともあり、一般的には順番を入れ替えるのは望ましくないとされている。もし三色団子を刺す順番が分からなくなってしまったら、三色団子に込められている意味合いについて思い出して見るといいだろう。
結論
古くから食べられている三色団子(花見団子)は、今でも春の風物詩としてお花見の時期を中心によく食べられている。また、諸説あるが三色の団子それぞれに意味が込められており、縁起物として食べられている。スーパーや和菓子店などで購入できるほか、材料さえあれば家でも作れるので機会があれば作ってみてはいかがだろうか。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
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