目次
1. もち麦のカロリーは実は低くない!

もち麦はもちもちとした食感が美味しいと評判の穀物である。最近は糖質オフなどの時に用いられるケースも多い。減量中に向くイメージのあるもち麦だが、実はカロリーがそこまで低くないのだ。
10割のもち麦のカロリーは100gで340kcal
もち麦100gあたりのカロリーは、乾物状態では340kcalだ。炊く前の乾燥状態とはいえ、比較的カロリーが高いのがよく分かるだろう。
もち麦50g・150g・1合のカロリー
もち麦50gのカロリーは170kcal、150gでは510kcalである。また、1合は150gなので、計量カップ1杯で510kcalということになるのだ。
2. 炊いた後のもち麦のカロリーは?

米やもち麦などの穀物は乾燥した状態と炊いた状態では、カロリーが大きく異なる。ここでは、炊いたもち麦のカロリーを紹介しよう。
炊いたもち麦100gのカロリー
炊飯後のもち麦100gあたりのカロリーは121kcalで、炊飯前の半分以下である。とはいえ、カロリーが低いわけではない。
もち麦のおにぎりのカロリー
おにぎりは作る人や大きさによって多少カロリーが異なるが、平均的なサイズは80~100gほどである。そのため、もち麦のおにぎりのカロリーは97~121kcalといえるだろう。少し大きめのおにぎりなら120g程度なので、1個145kcal程度だ。
もち麦のスープのカロリー
もち麦はスープに入れて食べることもでき、1食あたりの目安は乾燥した状態で30g程度だ。もち麦は30gで102kcalのため、そこに野菜や調味料のカロリーをプラスすればよい。また、市販のもち麦入りのスープのカロリーは以下の通り。
- HOKU「もち麦スープ ミネストローネ」...77kcal
- ローソン「生姜入りもち麦のスープ」...138kcal
- セブンイレブン「7種類野菜ともち麦の生姜スープ」...135kcal
- マルヤナギ「スープで食べる蒸し大麦 ごま香るわかめ」...111kcal
どのスープもカロリーが低く、カロリー制限中でも食べやすいだろう。
ほっともっとのもち麦のカロリー
ほっともっとでは白米を「もち麦入り金芽ごはん」に変更可能だ。気になるカロリーは、中サイズでもち麦入り金芽ごはんで390kcalとやや高め。
3. もち麦とその他主食のカロリー比較

もち麦のカロリーが意外と高いことは分かったが、ほかの主食のカロリーと比較するとどうだろうか。白米をはじめとした、一般的な主食と比較してみよう。
白米ともち麦のカロリー比較
うるち米は、主食として日本人が食べている米だ。100gあたりのカロリーは、乾物状態では342kcal、炊飯後では156kcalとなっている。もち麦とほとんど差がない。
押し麦ともち麦のカロリー比較
減量をしている人が、もち麦と同じくらい注目している穀物が押し麦だ。小麦の次に生産量が多い大麦は、もちもち感をださないうるち種の1つ。そのままではなかなか食べにくいので押しつぶした状態にする。乾物状態のカロリーは100gあたり329kcalと、わずかにもち麦よりカロリーが低い。
発芽玄米ともち麦のカロリー比較
健康によいと注目されている発芽玄米の100gあたりのカロリーは、乾物状態では339kcal、炊飯後では161kcalとなっている。もち麦をはじめとした健康によいとされている米類のカロリーは、そこまで白米と変わらない。減量向きといわれるゆえんは、栄養成分の違いにあるのだ。
4. もち麦のカロリー計算の方法

もち麦は10割で炊いてももちろんよいが、独特の香りが苦手な人は食べにくい。そんなときは、白米と混ぜて炊くなど工夫しよう。ここでは、もち麦を白米などと混ぜた場合のカロリーの計算法をいくつか紹介しよう。割合はもち麦:白米で記載する。カロリーは100gあたりで記載する。
炊く前
5:5...(340kcal+342kcal)×0.5=342kcal
2:8...340kcal×0.2+342kcal×0.8=342kcal
4:6...340kcal×0.4+342kcal×0.6=341kcal
2:8...340kcal×0.2+342kcal×0.8=342kcal
4:6...340kcal×0.4+342kcal×0.6=341kcal
炊いたあと
5:5...(121kcal+156kcal)×0.5=139kcal
2:8...121kcal×0.2+156kcal×0.8=149kcal
4:6...121kcal×0.4+156kcal×0.6=142kcal
2:8...121kcal×0.2+156kcal×0.8=149kcal
4:6...121kcal×0.4+156kcal×0.6=142kcal
白米ともち麦はカロリーが大きく違わないため、どの炊き方でもカロリーはそこまで変わらない。
5. 低カロリーでないのになぜ?もち麦が体重管理中に人気な5つの理由

もち麦はカロリーは低くないものの、体重管理中に向いているとされている。ここでは、その理由を詳しく見ていこう。
その1:糖質が低め
もち麦はとくに糖質制限に効果を発揮する。それでは、もち麦の糖質とはどのようになっているのか。こちらでまとめていこう。
まずは、炊飯後のもち麦に含まれる100gあたりの糖質量を、ほかの米類と比較しながら見ていこう。
まずは、炊飯後のもち麦に含まれる100gあたりの糖質量を、ほかの米類と比較しながら見ていこう。
もち麦...23.5g
発芽玄米...33.2g
うるち米...35.6g
発芽玄米...33.2g
うるち米...35.6g
このように、もち麦の糖質量はうるち米や発芽玄米よりも少ない。糖質を控えたいときに役立つ食品だといえよう。さらに、もち麦に含まれている水溶性食物繊維も糖質の吸収をおだやかにしてくれる。また、もちもち感が強いため、通常の白米の量よりもお腹がいっぱいになりやすい。そのため量を調整し、食べ過ぎを防止することもできる。
その2:水溶性食物繊維が豊富
もち麦の一番の特徴は、食物繊維が豊富なことだ。白米に比べて8倍の食物繊維を含んでいる。しかも、白米に含まれる食物繊維は不溶性なのだが、もち麦は水溶性食物繊維も豊富に含む。とくにもち麦に多く含まれる「β-グルカン」は、糖の吸収をおだやかにする作用をもつのが魅力だ。水溶性食物繊維は腹持ちをよくする効果もあり、すぐに空腹になるのを防いでくれるので減量にはおすすめの成分である。(※)
その3:タンパク質が多め
もち麦には白米の、およそ2倍ものタンパク質が含まれている。動物性のタンパク質と合わせて、バランスよく摂取しよう。タンパク質は筋肉などを構成する成分で、腹持ちがよいだけでなく脂肪になりにくい。そのため、体重管理中には適しているのだ。
その4:白米よりビタミンB1が多い
もち麦には白米の約4倍のビタミンB1が含まれている。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える性質があるため、主食で効率よくビタミンB1を摂取できるもち麦は体重管理中に向いている。
その5:ミネラルも豊富
もち麦にはマグネシウムやカルシウムが入っている。この2種類の栄養素は体内で作り出せないため積極的に食事から摂り入れたい。骨を強くするなど、身体の調子を整える働きをする。また、もち麦にはカリウムが含まれている。カリウムには、むくみや高血圧の原因となってしまうナトリウムの排出を促す作用がある。身体に水分を貯め込んでしまうとむくみやすくなり、体重が増加しやすくなる。そんなときにカリウムを摂取すれば、余分な水分を体外に排出してくれるのだ。
6. もち麦ダイエット成功のコツ

もち麦でダイエットを成功させたいなら、いくつかのポイントに注意する必要がある。
もち麦を美味しく炊く方法
もち麦は確かにダイエットに向いているが、美味しくなければ長くは続けられない。もち麦を炊く際は、白米1合に対してもち麦50g程度を加えるのがおすすめだ。ほどよいプチプチ感が加わって食べごたえが増すだけでなく、独特の香りを強く感じないため食べやすい。1合の白米にいつも通りの水を加え、もち麦50gと水100mlをプラスして炊けばよい。
もち麦の1食あたりの量
もち麦は1日で50g程度摂取するのがおすすめだ。1合の白米に50gのもち麦を加えて炊き、3食に分けて食べるとちょうどよいだろう。もち麦50gには約6gの食物繊維が含まれており、日々不足がちな量を補えるのだ。糖質は低めなものの、カロリーは高いので食べすぎには注意しよう。
もち麦ダイエット中におすすめのおかず
もち麦にはさまざまな栄養が含まれているが、ほかにも栄養豊富なおかずなどをプラスする必要がある。もち麦だけではタンパク質が不足するため、肉や魚を使ったメニューを取り入れよう。せっかくもち麦を食べていても、揚げ物や脂身の多い肉を食べていては意味がない。せっかくダイエットをするのであれば、鶏胸肉のソテーや豚もも肉のソテーなどシンプルな調理法でタンパク質を摂取しよう。
結論
もち麦は確かに減量に向ている食材だったが、カロリーは白米と同じくらいあるので食べすぎには注意したい。また、もち麦だけを食べるのではなく、上手におかずや副菜を取り入れながらバランスのよい献立を作ってみてほしい。もち麦の香りが苦手な場合は、少なめの量から試してみてはいかがだろうか。
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