1. もち麦の基本の炊き方と浸水時間

形状も味わいも米とは異なるもち麦は、炊飯器で炊く場合の水量や時間が気になるところである。メーカーによっては、もち麦炊飯機能を有した炊飯器を販売しているところもあるが、白米と混ぜて炊く場合には、通常の炊飯器の炊飯機能で問題ない。その基本を見てみよう。
もち麦は浸水にこだわらなくてもよし
一見硬そうに見えるもち麦は、炊く前に浸水させる必要性を感じる。実際には、とくに浸水時間をもうける必要はない。
まずはもち麦3割から
もち麦は独特の風味があり、好き嫌いが分かれる。そのため、最初はもち麦と白米の割合を3:7くらいから始めることをおすすめする。白米を1合とした場合、もち麦は50g加えると3割炊きとなる。水の量は、白米に対する通常の量にもち麦の重量の2倍の量を足すのがよい。つまり、白米1合ともち麦50gを炊く場合には、白米1合に対する水の量プラス100mlの水を入れて炊飯するのである。こうすると、できあがりはおよそ1.5合のごはんとなる。
5割炊きと10割炊き
もち麦の味わいに慣れてきたら、5割炊きや10割炊きにも挑戦してみたい。基本的に、もち麦の重量に対する水の量は、1:2である。たとえば5割炊きにするのならば、白米1合に対してもち麦も1合、白米に対する水量プラス300mlの水を加えることになる。1合は150gであるから、その倍量の水を加えるのである。もち麦を10割にした場合も同様である。
2. もち麦の圧力鍋での炊き方

もち麦10割を炊く場合には圧力鍋でも美味しく炊くことができる。多めに炊いておけば、ごはんとしてだけではなくほかの料理にも応用が可能である。もち麦の圧力鍋を使った炊き方を見てみよう。
水の量は炊飯器で炊く場合と同じ
圧力鍋でもち麦を炊く場合も、水の量はもち麦の重量の2倍で問題ない。この量で炊けば、いわゆる主食の代わりとなる硬さのもち麦が炊ける。お粥風やスープ風に炊き込みたい場合には、3~4倍の水を加えて炊いてもよいだろう。
炊飯時間は?
問題の炊飯時間は、それぞれの圧力鍋と炊く量による。一般的に、2~4合のファミリーサイズの量であれば加熱時間は10~15分である。近年流行りの電子鍋であれば、取扱説明書に詳細がのっている場合もある。もち麦を10割にした場合や圧力鍋で調理した場合には、もち麦の香りがより濃厚になる。気になる人はオリーブオイルやごま油で香りを調整してみよう。
3. もち麦の土鍋での炊き方

土鍋で炊くごはんの美味しさは格別である。これはもち麦を炊く場合も変わらない。もっとも食べやすい3割炊きの調理法を見てみよう。
出汁昆布も使って風味豊かに
土鍋でもち麦3割のごはんを炊くと仮定しよう。まず白米を2合、もち麦を100g用意する。水は620mlである。炊飯前に白米ともち麦を合わせて洗い、水気をよく切ったあと土鍋に入れる。もち麦は本来洗う必要はないが、この過程を経ることで独特のにおいが軽減する。出汁昆布を一片のせて炊くと、炊きあがりの風味がよくなる。620mlの水も土鍋に加えて30分ほど置く。ふたをして中火にかけ、沸騰してきたら弱火に切り替える。15分ほど弱火で炊き、火を止めたあとは15分ほど蒸らして完成する。
結論
もち麦を炊くには炊飯器を使用するのが最も簡単であるが、圧力鍋や土鍋でも美味しく調理できる。水の量や調理時間はそれぞれの調理道具によるが、慣れれば炊飯器以外でも気軽に炊くことができる。調理道具の違いによるもち麦の風味の相違を楽しむのも一興である。自分の好みの炊き方と味を会得し、ぜひ日常的にもち麦を食卓に乗せてほしい。
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