目次
- そのまま酒のあてとしていただく
- フレークにしてご飯のおともに
1. 鮭とばの作り方

鮭とばの下ごしらえから順に説明していこう。なお鮭とばの下ごしらえには、とにかく塩を使う。十分な量を用意しておこう。
作り方1.まずは鮭をさばく(切り身の場合は省略)
鮭をまるごと1本使用する場合は、まずさばく必要がある。鮭の表面のぬめりを取り除き、包丁を入れ内臓や血合いをきれいに洗い出そう。切り身の場合はこの下ごしらえは省略できる。
作り方2.塩もみをして1週間ほどかけて水分を抜く
干す前に、塩もみをして鮭とばの水分をある程度抜いておく。鮭1本の場合は内臓や血合いを取り除いたら、あるいはさばいてからなどタイミングは決まっていない。だが切り身で売られている生鮭は塩もみされていないことから、切り身にして塩もみすればよいだろう。
鮭全体に塩をまぶしてもみ込んだらキッチンペーパーで包み、重しをして1週間ほどかけて水分を抜こう。
作り方3.水に半日〜1日浸けて塩抜きをする
塩もみをしたままでは塩辛過ぎて食べられないため、塩抜きをする。塩もみした鮭を水に浸けて半日から1日置いておこう。高温下では傷みやすくなるのでご注意を。冷蔵庫に入らない場合は発泡スチロールに入れ、温度を15℃以下に程度に保つとよい。
2. 鮭とばを美味しく作るためのコツ

鮭とばを美味しく作るコツは2段階に分けて干すこと。切り身の状態で塩抜きが終わったら3〜4日ほどかけて干す。水分が抜け身が少し硬くなってきたのがわかるだろう。あとは以下の手順で進めていけばOKだ。
美味しく作るコツ1.乾燥させたら一度取り込んでカットする
乾燥させたら本格的に干す前に一度を取り込み、食べやすい大きさにカットする。スティック状のほかスライスや一口サイズなどでもよい。
美味しく作るコツ2.乾物ネットに干して風を当てる
鮭とばを作る際はぜひ乾物ネットを用意しておこう。細かく切ったあとでも衛生的に干せるからだ。効率よく乾かすには、風を全方面から当てるようにするのがよい。
3. オーブンを使って鮭とばを作る方法もある

少々裏ワザ的な作り方として、オーブンを使う方法もある。一晩水分を抜いた塩鮭を細切りし、100℃のオーブンで2時間焼くというやり方だ。1時間焼いたら裏返してもう1時間。焼くときには鮭の身が重ならないように並べるのが上手に作るコツである。
4. 鮭とばに使う食材の選び方も重要

市販の鮭とばは砂糖や香辛料で調味されているが、基本は鮭と塩のみで作られる。鮭にも種類があるため、鮭とば向きのものを選ぶポイントを知っておくことが大切だ。
食材の選び方1.秋鮭を選べば間違いない
鮭とばは本来秋鮭で作られるもの。すなわち秋鮭を選べば間違いない。秋鮭は脂身が少ないのが特徴で、逆に脂身が多いトラウトサーモンやアトランティックサーモンなど(刺身用)は乾燥しにくく鮭とばには向かない。なお一般的な塩鮭やブナなどでも美味しく作ることができる。
食材の選び方2.丸ごとまたは切り身でOK、ハラスはおすすめしない
釣りが趣味なら一本釣りした鮭をさばいて作るのもよい。そうでなければ切り身がおすすめだ。さばく手間が不要で簡単に作れる。なおハラスで作られた鮭とばもある。美味しいが、脂が多く乾きにくいためご家庭で作る場合は避けたほうがよいだろう。
食材の選び方3.たっぷり使える安価な塩でOK
鮭とばに欠かせない塩は、本来海水や潮風で自然に纏わせるのが理想的だが、一般家庭ではそうもいかない。鮭にたっぷりまぶして使用できる安価な食塩を用意しよう。
5. 鮭とばとは?美味しく食べる方法も紹介

そもそも「鮭とば」とはなにか。せっかくなので基本的なところもおさらいしておこう。おすすめの食べ方とあわせてお伝えする。
するめのように硬い塩気が効いた珍味
鮭とばは本来、秋鮭を細切りにして海水で洗い干したもの。塩気が効いており、するめのように硬い食感を持つ珍味で、元来アイヌ民族の保存食として重宝されていた食べ物だ。ただし現在では、柔らかい食感の鮭とばも数多く販売されている。
鮭とばのおすすめの食べ方
鮭とばは、そのまま食べるのが基本でありおすすめ。酒のあてにもピッタリだ。ただし塩分が高いので、食べ過ぎには注意しよう。よく噛んでちびちびと味わうなど工夫したい。また、できあがった鮭とばをほぐし、フレークにしてご飯にかけるといった食べ方もおすすめ。
結論
本来、鮭とばは海水と潮風によって作られるが、食塩があればご家庭でも作れる。生鮭態よりも保存が利く上に、まざまな食べ方も楽しめる。時間はかかるが、手作りの鮭とばなら完成品の味わいもひとしおだろう。この機会にぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか?乾物ネットを使うなら、干し野菜などほかの干物も一緒に作ると一層楽しいはずだ。