1. 知っておきたいポイント

●汲みたての水道水を使う
紅茶を入れる時は、汲みたての水道水を沸かして入れる。汲んだばかりの水道水にはたくさん空気が含まれている。そのため水道水を沸かしてティーポットに注ぐと、蒸らしている間に茶葉がポットの中で上下に動く(ジャンピング)のである。このジャンピングによって茶葉の味や香りがよく抽出される。ペットボトルのミネラルウォーターは一見良さそうだが、空気を含んでいないため、実は向いていないのだ。
●鉄分を含んだポットを使わない
紅茶を入れる時は陶磁器もしくは銀製、ガラスのティーポットを使う。緑茶用の急須もティーポットとして代用できる。しかし、鉄分を含んだ素材のポットは、紅茶のタンニンと鉄が反応して香りが損なわれる。また、色も黒っぽくなるので避けたほうがよい。
●カップは浅く、内側が白いものを選ぶ
紅茶は香気がたっぷり感じられるように浅めのカップに入れるのがおすすめだ。また、紅茶は独特の色合いが美しい飲み物でもあるので、色がよく映える内側が白いカップに入れると良い。
●ティーバッグ1つで1杯が鉄則
ティーバッグで紅茶を入れる時、1つのティーバッグで2杯、3杯と入れると味わいや香りが1杯目ほど引き出せない。もともと1杯分が入っているものだからである。1パックにつきカップ1杯の紅茶が原則である。
2. 基本の入れ方

●沸騰したての湯を注ぐ
基本のストレートティーは、ティーポットをあらかじめ熱湯で温めておき、ポットの湯を捨てたら茶葉を入れる。茶葉の量は、1杯あたり3g程度。細かい茶葉ならティースプーンに中盛、大きな茶葉の場合は山盛りにして人数分入れる。そして、汲みたての水道水をやかんに入れて沸騰させ、5円玉くらいの泡が立ってきたら、沸騰したてをティーポットに注ぐ。勢い良く注いで温度を保つのがポイントだ。湯の量は1杯分150~160mlが目安である。
●温度をキープしながら蒸らす
湯を注いだら蓋を閉めて蒸らしに入る。細かい茶葉の場合は2分半~3分、大きな茶葉なら3~4分蒸らす。蒸らしている間に温度が下がるのを防ぐため、ティーマットやティーコジーという布製の保温カバーを被せるとよい。蒸らしている間にジャンピングが起きるよう、温度を下げないことが大切なのである。
●仕上げ
茶葉の抽出が終わったら、蓋を開けてティースプーンで2~3回かき混ぜて紅茶の成分を均一にする。その後、茶こしを使ってカップに注ぐ。複数のカップに注ぐ時は、同じ濃度、同じ成分の紅茶になるように数回に分けてまわし入れる。ベストドロップという最後のひとしずくは、渋みがあるが凝縮しているため風味が際立つ。最後の一滴まで注ごう。
3. ロイヤルミルクティーの入れ方

濃厚なミルクの風味と紅茶の風味が混ざり合うロイヤルミルクティー。ストレートティーにミルクを注ぐミルクティーとは作り方が違う。
●紅茶を蒸らす
小鍋に湯を沸かす。湯の量は1杯分およそ80ml、湧いたら「基本の入れ方」と同様ティースプーン1杯の茶葉を入れて火を止める。茶葉は細かいものがおすすめだ。蓋をして2~3分蒸らして紅茶を抽出する。
●ミルクを加える
抽出が終わったら、ミルクを加える。ミルクの量はお湯と同量、1杯分ならおよそ80mlである。再び火にかけて沸騰直前まで弱火で温める。ミルクを加えた後、再び紅茶を煮出すのが、いわゆるミルクティーと違うところである。
●茶こしを使ってカップに注ぐ
沸騰直前まで温めたら茶こしを使ってカップに注ぎ入れる。蜂蜜やグラニュー糖などで甘みを加えると風味がよくなる。
シナモンやクローブなどの香辛料を入れてチャイを作る時は、ミルクを加えて温める時にスパイスを入れるとよい。スパイスの量はティースプーン1/3くらい。好みのスパイスや量で作ってみよう。
シナモンやクローブなどの香辛料を入れてチャイを作る時は、ミルクを加えて温める時にスパイスを入れるとよい。スパイスの量はティースプーン1/3くらい。好みのスパイスや量で作ってみよう。
結論
紅茶はミネラルウォーターを使わず、汲みたての水道水で入れるのが基本である。茶葉さえあればいつでも思い立った時に入れられるのが嬉しいところ。毎日気軽に楽しもう。