目次
1. じゃがいももちとは?

北海道の郷土料理であるじゃがいももちは、蒸してすりつぶしたじゃがいもを丸餅のように成形し焼いたものだ。米作りの技術が発達していなかったころ、もち米の代わりにじゃがいもを使用して餅を作ったことが由来とされている。食糧難の時代から庶民の料理として食べられ、現在もおやつや軽食として広い世代に親しまれている。
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2. じゃがいももちのカロリーと糖質量

農林水産省の資料(※1)と「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※2、3)をもとに算出したじゃがいももち1人前あたりのカロリーは149kcal、糖質量は24.1gである。焼く際に使用する油脂類やタレは含まれていない。また、片栗粉は1人前あたり大さじ1で計算している。カロリー、糖質量の内訳は次の通りだ。
【じゃがいももち1人前のカロリーの内訳】
- じゃがいも(200g)118kcal(※2)
- 片栗粉(9g)31kcal(※3)
【じゃがいももち1人前の糖質量の内訳】
- じゃがいも(200g)16.8g(※2)
- 片栗粉(9g)7.3g(※3)
3. じゃがいももちに含まれる栄養素とは?

じゃがいももちに使用されている主な食材は、じゃがいもと片栗粉の2つである。それぞれにどのような栄養素が含まれているのか見ていこう。
その1.じゃがいも
じゃがいも(※2)は約80%が水分でできている。主な栄養素は炭水化物で、100gあたりに17.3g含まれる。たんぱく質は1.8g、脂質はわずか0.1gだ。ミネラル類ではカリウムの含有量が多い。カリウムにはナトリウムの排出を促す作用がある(※4)。また、代謝に必要な酵素の働きを補う水溶性ビタミンである、ビタミンCやビタミンB群も含まれている(※5)。
その2.片栗粉
現在販売されている片栗粉(※3)の原料はじゃがいものでんぷんである。主な栄養素は炭水化物で、100gあたり81.6gを占める。たんぱく質と脂質はいずれも0.1gと微量だ。カリウムやリンなどのミネラル類も少量ずつ含まれる。食物繊維を含有せず炭水化物がそのまま糖質となるため、主にエネルギー源としての働きを持つ食材といえる(※6)。
4. じゃがいももちの基本的な作り方

じゃがいももちの作り方はシンプルで簡単なため、自宅でも気軽に作ってみてほしい。子どもと一緒に作るのもおすすめである。基本の材料は、じゃがいも、片栗粉だ。好みでバターや甘辛いタレを絡めて食べよう。タレは醤油、砂糖、ごまなどを合わせて簡単に作れる。
じゃがいももちの作り方・手順
- 茹でたじゃがいもを熱いうちにつぶす
- 片栗粉を加え、粘りが出るまで混ぜ合わせながらする
- 丸く平たくなるよう成形する
- 熱したフライパンに油かバターをひいて両面を焼く
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5. じゃがいももちの美味しいアレンジ方法

じゃがいももちは素朴な味わいのため、さまざまなアレンジを楽しむことができる。そこで、簡単で美味しいおすすめのアレンジ方法を紹介しよう。いずれも、基本のじゃがいももちにほんのひと手間加えるだけで絶品になる。気軽に試しながら好みの味を見つけてほしい。
アレンジ1.チーズinじゃがいももち
基本のじゃがいももちと同様にじゃがいもと片栗粉をすり混ぜたら、ピザ用チーズを包みながら成形しよう。フライパンで焼くと、なかのチーズがとろけてじゃがいももちのモチモチ食感とよく合う。また、ほどよい塩気が加わるためタレがなくても美味しい。とろけるチーズだけでなくクリームチーズなど、チーズの種類を変えて味の違いを楽しむのもおすすめだ。
アレンジ2.磯辺焼き風じゃがいももち
基本のじゃがいももちを焼き、みりんや醤油を煮詰めたタレを全体に絡める。仕上げに海苔を巻くか両面に貼れば、磯辺焼き風のじゃがいももちの完成だ。なかにチーズを入れても美味しい。甘さを抑えたい場合は、タレの代わりに醤油を表面に塗るとよい。おやつやおつまみだけでなく、朝食やランチにも向いている。
アレンジ3.フライドじゃがいももち
じゃがいももちを焼かずに揚げることで、表面がさらにカリッとして美味しくなる。基本のじゃがいももちを成形したら、180℃に熱した揚げ油で4分ほど揚げよう。表面がカリッとしてきつね色になったら、引き上げて油をきる。醤油を塗るか、甘辛いタレを絡めて食べよう。また、チーズを入れたじゃがいももちを揚げても美味しい。
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6. じゃがいももちは冷凍保存がおすすめ!

じゃがいももちは、まとめて作ったものを冷凍保存しておくと便利である。冷凍すると食感が変わってしまうじゃがいもも、つぶして滑らかな状態にしてあれば冷凍可能なのだ。一つずつラップで包み保存袋に入れ、空気を抜き密閉しよう。焼く前のものでも焼いたものでも、1ヶ月ほど保存可能だ。自然解凍は不向きのため、解凍する際は電子レンジを使おう。
結論
じゃがいもと片栗粉で作るシンプルで素朴な味のじゃがいももちは、誰からも好かれやすい食べものだ。栄養面では炭水化物が多くエネルギー源となるため、おやつにもおすすめである。冷凍保存しておけば、加熱するだけで食べられて便利だ。簡単な作り方でアレンジもしやすいため、ぜひ気軽に作ってみてほしい。
(参考文献)
※1出典:農林水産省「うちの郷土料理」いももち/いもだんご 北海道
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/imomochi_hokkaido.html
※2出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」いも及びでん粉類/<いも類>/じゃがいも/塊茎/皮なし/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02017_7
※3出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」いも及びでん粉類/<でん粉・でん粉製品>/(でん粉類)/じゃがいもでん粉
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02034_7
※4出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」 カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
※5出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
※6出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」炭水化物 / 糖質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-018.html
※1出典:農林水産省「うちの郷土料理」いももち/いもだんご 北海道
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/imomochi_hokkaido.html
※2出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」いも及びでん粉類/<いも類>/じゃがいも/塊茎/皮なし/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02017_7
※3出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」いも及びでん粉類/<でん粉・でん粉製品>/(でん粉類)/じゃがいもでん粉
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02034_7
※4出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」 カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
※5出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
※6出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」炭水化物 / 糖質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-018.html
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