目次
1. 炭酸水(ソーダ水)とは?

炭酸水(ソーダ水)とは、二酸化炭素(炭酸ガス)が溶け込んだ飲料水のことである。以前は鉱泉から採取した天然の炭酸水が主流であったが、近年は加圧して炭酸ガスを溶け込ませた人工の炭酸水が主流となっている。シュワシュワ・パチパチとした刺激感と爽快感が特徴で、そのまま飲料水として飲まれているほか、果汁やお酒を割ったり、料理を柔らかくしたりするためにも使われている。
炭酸飲料とは?
炭酸飲料とは、炭酸水・コーラ・サイダー・ラムネなどの炭酸ガスを含んだ飲料水の総称のことである。また、JAS規格によれば「色が良好であること」「清涼感のある香味を有し、かつ、異味異臭がないこと」など、いくつか基準が設けられている(※2)。また、ガス内圧力に関する基準も設けられており、炭酸水の場合は「0.29MPa以上であること」が条件となっている。
2. 炭酸水に関するデメリットの真相は?

炭酸水に関するよくあるウワサには、「歯や骨を溶かす」「胃腸に負担をかける」「肥満に繋がってしまう」などがある。そこでこれらのウワサが本当かどうかを以下で詳しく確認してみよう。
Q1.炭酸水は歯や骨を溶かす?
古くから「炭酸水はカルシウムでできている骨や歯を溶かす」といわれてきた。しかし、炭酸水と骨密度の関係を調べた研究によれば(※3)、炭酸水は骨密度の低下には関係がないという。また、別の研究では(※4)、炭酸水が歯のエナメル質を溶かす可能性は低いとしている。そのため、現在は「炭酸水を飲んだとしても骨や歯への影響は少ない」というのが一般的な見解となっている。
Q2.炭酸水は胃腸に負担をかける?
「炭酸水は胃腸などを刺激するため負担がかかる」といわれることがある。このウワサは正しいようで、飲みすぎると胃痛・腹部膨満感・曖気(ゲップ)・下痢などの消化器症状を引き起こすことがあるという。特に逆流性食道炎、過敏性腸症候群、胃潰瘍などの消化器疾患を持っている場合には、炭酸水を控えたほうがよいとされている(※5)。
Q3.炭酸水は肥満の原因になる?
まれに「炭酸水は肥満の原因になる」といわれることがある。これはパレスチナのビルゼット大学が発表した論文で「炭酸水を飲むとグレリン(食欲ホルモン)の濃度が上昇する」と指摘されたことが関係しているそうだ。しかし、論文では肥満や体重増加に関する指摘はされていないにも関わらず、メディアが「炭酸水で太る」と誤読したため間違った考えが広まってしまったという(※6)。
3. 炭酸水を飲む際に注意すべきデメリット

近年の調査・研究により、否定される炭酸水のデメリットが増えている。しかし、中には注意したほうがいい炭酸水に関するデメリットもある。そこで注意すべき内容を確認しておこう。
その1.消化器疾患がある場合は注意する
前述のとおり、炭酸水は消化器に負担をかけるため、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、胃潰瘍などの消化器疾患を持っている場合は炭酸水を控えたほうがよい。また、これらの病気を持っていない人でも、普段から胃腸が弱い人や、お腹が張りやすい人などは飲みすぎに注意すべきだ。なお、これはあくまで一般論であるため、医師に相談して指示を受けるようにしよう。
その2.砂糖入りを飲みすぎると肥満に繋がる
無糖タイプの炭酸水は、普通の水のように飲むことが可能だ。しかし、コーラやサイダーのような加糖タイプの炭酸水(炭酸飲料)を飲む場合は注意が必要だ。これらは500mlでご飯1杯分相当のカロリーになるため(※7)、加糖タイプの炭酸水を飲みすぎると肥満などに繋がるリスクがある。炭酸水を飲むときには、なるべく無糖タイプの炭酸水(ソーダ水)を選ぶようにしよう。
その3.ペットボトル症候群に繋がる可能性がある
ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)とは、無自覚の糖尿病患者が「喉の渇き(糖尿病の症状の一つ)」を潤すために加糖タイプの炭酸水(炭酸飲料)を多飲していたために付けられた造語のこと。血糖値が高くなると喉が渇く、加糖タイプの炭酸水を飲むことで血糖値が上がるという悪循環を繰り返すことで知られている(※8)。前述の「肥満」と合わせて注意すべきデメリットである。
その4.ナトリウムを含む炭酸水もある
市販されている炭酸水の中にはナトリウムを含むものもある。例えば、ペリエ プレーンは100mlあたり1.15mg程度(食塩相当量2.92mg)、サンペレグリノは3.33mg程度(食塩相当量8.46mg)含んでいる(※含有量は商品により異なる)。1日あたりの成人男性(18~64歳)の食塩摂取量は7.5g(7500mg)であるが(※9)、日本人は塩分過多の傾向があるため摂取する際は注意が必要である。
4. 炭酸水に関するお役立ち情報

炭酸水の健康面のデメリットは前述のとおりだが、「時間が経つと炭酸が抜けてしまう」をはじめとする品質面のデメリットもある。そこで炭酸水のデメリットを解消するための情報も紹介する。
その1.炭酸が抜けるのを防ぐには?
炭酸水はその「シュワシュワ感」が爽快だが、時間が経つと炭酸が抜けてしまうのがデメリットといえる。そんな炭酸水のデメリットを防ぐには、市販の「ソーダキャップ」などを使うとよい。ソーダキャップは、開封済みのペットボトルから炭酸が抜け出るのを防ぐグッズである。100円ショップやネット通販などでも見かけるので、特に2Lペットボトルを購入している人などは探してみよう。
その2.炭酸を温かくして飲むには?
一般的に炭酸水は、冷蔵庫などで冷やしていることが多い。しかし、中には「冷たい炭酸水(冷たい水)が苦手」という人もいるだろう。そのようなときには「ホット炭酸」を試すのがおすすめだ。ホット炭酸は40℃くらいの炭酸水のことで、炭酸水を耐熱用のカップに移し、電子レンジで30秒程度温めるだけで作れる。レモンやカルピス(原液)などでアクセントを付けても美味しい。
結論
炭酸水には「飲みすぎると胃腸に負担がかかる」「加糖タイプにすると肥満に繋がる」などさまざまなデメリットが指摘されているが、種類や飲み方に気を付ければある程度は普通の水と同じように飲むことが可能である。シュワシュワ・パチパチとした刺激があるだけで、飲みごたえが出て美味しく感じる炭酸水を上手に取り入れてみよう。
【参考文献】
※1:仙台白百合女子大学紀要「飲料に加えた炭酸が女子大学生の消化管機能や味覚に与える影響」
※2:農林水産省「炭酸飲料の日本農林規格」
※3:コカ・コーラ「飲料が骨に及ぼす影響の有無を検証。」
※4:Journal of Rehabilitation「Investigation of mineral waters and soft drinks in relation to dental erosion」
※5:日本消化器病学会ガイドライン「胃食道逆流症(GERD)ガイドQ&A」
※6:COSMOPOLITAN「Is sparkling water bad for you?」
※7:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
※8:日本糖尿病協会「清涼飲料水ケトーシス ペットボトル症候群」
※9:e-ヘルスネット(厚生労働省)「栄養・食生活と高血圧」
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