目次
1. 焼き芋の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には、生・蒸し・焼きなど状態別のさつまいもの栄養価が収録されている。このうち焼き芋(さつまいも/皮むき/焼き)の栄養価は以下のようになっている。
さつまいも(皮むき/焼き)100gあたりの栄養価
- エネルギー:163kcal
- たんぱく質:1.4g
- 脂質:0.2g
- 炭水化物:39.0g
- 脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.03g
・一価不飽和脂肪酸:0g
・多価不飽和脂肪酸:0.03g - ビタミン
・βカロテン:0μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:1.3mg
・ビタミンK:0μg
・ビタミンB1:0.12mg
・ビタミンB2:0.06mg
・ナイアシン:1.0
mg
・ビタミンB6:0.33mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:47μg
・パントテン酸:1.3mg
・ビオチン:0μg
・ビタミンC:23mg - ミネラル
・ナトリウム:13mg
・カリウム:540mg
・カルシウム:34mg
・マグネシウム:23mg
・リン:55mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:0.2mg
・銅:0.2mg
・マンガン:0.32mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:0μg
・クロム:0μg
・モリブデン:0μg - 食物繊維:3.5g
(・水溶性食物繊維:1.1g)
(・不溶性食物繊維:2.4g)
2. 焼き芋と生さつまいものカロリーと糖質量の違い

焼き芋と生のさつまいもでは、以下のようにカロリー量や糖質量などが異なる。なお、糖質量は「食品標準成分表」に収録されていないため、「炭水化物-食物繊維」で算出している。
- 焼き芋:カロリー163kcal、糖質量35.5g
- 生さつまいも:カロリー134kcal、糖質量29.7g
このように生のさつまいもに比べると焼き芋はカロリー量・糖質量ともに高い数値となっている。この理由には、さつまいもを焼いたことで水分量が減り、相対的に炭水化物量が多くなっていることが関係している。なお、蒸したさつまいものカロリー量と糖質量は生のさつまいもとほぼ同じである。
3. 焼き芋の重さ別のカロリーはどれくらい?

焼き芋100gあたりのカロリー量と糖質量は前述の通りだが、市販のさつまいもや焼き芋は100g以上であることも多い。例えば、JA全農ひろしまではさつまいも(かんしょ)の階級を重さ別に2S~3Lの6段階に分類している(※2)。その区分に従った場合のカロリー量を以下にまとめておく。
- 3L(600g以上):978kcal以上
- 2L(400~600g):652~978kcal
- L(250~400g):408~652kcal
- M(150~250g):245~408kcal
- S(100~150g):163~245kcal
- 2S(50~100g):82~163kcal
※廃棄率などは考慮に入れない
なお、一般的なさつまいものサイズは200~300g程度であり、330~490kcal程度となっている。さつまいものカロリーはサイズで大きく変わってくるので、食べるときには注意するといいだろう。
食物繊維が豊富
さつまいもは食物繊維の量で突出している。その量、100gあたり3.5gとなる。さらに、さつまいもの切り口からでる「ヤラピン」には腸の働きを促す作用がある。食物繊維との相乗効果により、腸の状態を良好に保つ役割を果たすというわけだ。
ビタミンやミネラルも豊富
焼き芋には、美容の一助となるビタミンやミネラルも豊富である。水溶性のビタミンであるビタミンCやパントテン酸などが顕著なうえ、皮部にはカルシウムも含まれている。葉酸も多いために、妊婦のおやつにも向いているといえるだろう。
焼き芋の紫色の皮には、抗酸化作用の高いアントシアニンが含まれている。オレンジ色の果肉を持つ品種は、カロテンも豊富である。
カルシウムのほかに、カリウム、マグネシウム、マンガン、銅などのミネラルも含む焼き芋は、やはり身体によいおやつの筆頭といってよいだろう。
焼き芋の紫色の皮には、抗酸化作用の高いアントシアニンが含まれている。オレンジ色の果肉を持つ品種は、カロテンも豊富である。
カルシウムのほかに、カリウム、マグネシウム、マンガン、銅などのミネラルも含む焼き芋は、やはり身体によいおやつの筆頭といってよいだろう。
4. 他のイモ類と比べて焼き芋のカロリーは高い?

普段食べることの多いイモ類にはじゃがいもやさといもなどもあるが、これらと比べてさつまいものカロリーはどのくらいなのだろうか。以下に他のイモ類(生)のカロリー・糖質量をまとめておく。
- じゃがいも:カロリー76kcal、糖質量8.4g
- さといも:カロリー58kcal、糖質量10.8g
- ながいも:カロリー65kcal、糖質量12.9g
- (参考)さつまいも:カロリー134kcal、糖質量29.7g
このとおり主なイモ類と比べてみると、さつまいもはカロリー・糖質量ともに高いことがわかる。ダイエットや食事制限などをしている場合で、他のイモ類で代用できるなら、さつまいも以外のイモ類を食べるほうがカロリー・糖質量ともに低くできる。
5. 美味しい焼き芋の作り方を紹介!

最後に焼き芋の作り方を紹介しておこう。焼き芋の作り方はいくつかあるが、ここでは「オーブンを使った作り方」を紹介している。その他の作り方などは、以下の記事を参考にしよう。
- さつまいもをよく洗っておく
- さつまいもにアルミホイルを巻く
- オーブンにさつまいもを入れて1時間~1時間半焼く
- 粗熱が取れるまで10~15分ほどそのままにしておく
- さつまいもに竹串を刺してスッと入れば完成である
結論
焼き芋の100gあたりのカロリーは163kcal、糖質量は35.5g程度となっている。しかし、市販のさつまいもや焼き芋のサイズは大きいため、これよりもカロリー・糖質量が高くなってしまうことも多い。食べ過ぎるとカロリーオーバーに繋がってしまう可能性もあるので食べるときには注意しよう。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:JA全農ひろしま「出荷規格基準」
https://www.jazhr.jp/syukkakikaku/
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