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【じり焼き】ってどんな料理?粉食文化が生んだ郷土料理を紹介!

【じり焼き】ってどんな料理?粉食文化が生んだ郷土料理を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:栄養士 佐々木 倫美(ささきともみ)

2020年7月21日

「じり焼き」と聞いてもいったいどんなものなのか頭に浮かばない人が大半であろう。じり焼きは、大分県の郷土料理である。地粉と黒砂糖を使って作るじり焼きは、素朴な形と色あいが懐かしさを喚起するお菓子である。さまざまにアレンジが可能なじり焼きは、大分県民ならずとも自宅で作って食べることができる一品である。その由来や作り方を紹介しよう。

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1. 米が育ちにくい大分の粉食文化から生まれたじり焼き

じり焼きとは、小麦の生産が盛んであった大分県で発展した郷土料理である。どちらかというと、小腹が空いたときの菓子といった趣がある。
なぜ、大分県で小麦粉を使ったじり焼きが生まれたのか、そのあたりからみてみよう。

米の栽培が向かなかった大分県

大分県はもともと台地が多く、米の栽培に向いていない土地柄である。そのため、古くから穀物栽培がすすめられてきた。収穫された小麦の多くは、挽かれて粉になる。この地粉を利用した郷土料理が、大分県では数多く育ったのである。
今回紹介するじり焼き以外にも、やせうまなどの有名な粉物郷土料理が知られている。

じり焼きとはどんな料理なのか

それでは、知らぬ人が聞いても想像不可能なじり焼きとはどんな料理なのであろうか。
一言でいえば、和風のクレープである。とくにじり焼き作りが盛んであった豊後大野市に伝わるレシピは、小麦の地粉を水で溶いて薄く焼き、細かくした黒砂糖やかぼちゃの餡をくるくると巻いたもので、老若男女に好まれる素朴な味わいだ。
名前の由来は、大分県の方言にある。「じりい」とは、「ゆるい」の意である。ゆるゆるとした生地から焼いていくことを表現している。
地域によっては、「たらたら焼き」「ひ焼き」「へこ焼き」などの別名があるが、大分県全土で愛されてきた郷土料理であることに変わりはない。

2. じり焼きの食習

じり焼きは、現在は以前ほど食べられていない。大分県の郷土料理として子どもたちに伝えるべく、現在は学校の給食にもじり焼きが供される。
かつては、じり焼きは子どもたちにとって甘いおやつであり、農作業の合間の差し入れとして日常的に食されてきた。じり焼きに包む黒砂糖が貴重な時代には、あんこを生地に詰めた茹で餅や、さつまいもを混ぜた石垣餅をかわりに食べる家庭もあったそうである。

3. オリジナルと現代版、じり焼きの作り方

和風クレープとして、一般家庭でも簡単に作れそうなじり焼き。素朴な味わいは格別ではあるが、現代人の舌にあわせた改定バージョンも存在する。
じり焼きの作り方をみてみよう。

じり焼き、オリジナルバージョン

昔ながらのじり焼きは、地粉、水、油、黒砂糖が原材料となる。地粉と水、塩を混ぜてゆるゆるの生地を作り、油をひいたフライパンに広げる。生地が乾燥してきたら、生地全体に黒砂糖をまぶしてくるくると巻きあげる。食べる際には、ほどよい大きさに切る。

じり焼き、現代バージョン

あまりに素朴すぎて口になじまない人のためには、じり焼きの現代バージョンも存在する。このレシピで使用するのは、小麦粉、砂糖、ベーキングパウダー、卵、牛乳、紫芋のペーストなどである。これらの材料を使った生地ならば、ふっくらと食べやすくなる。作り方はオリジナルのそれと大差ない。生地のために材料を混ぜて、焼いた生地にサツマイモや紫芋のペーストを塗って巻くのである。見ためも、本来のじり焼きよりスイーツらしくなる。

4. じり焼きのさまざまなアレンジ

じり焼きは、できあがりを切り、皿に盛ったときに絵になる郷土料理である。また、生地と相性がよければ、黒砂糖にこだわらずさまざまなものを包むことができる。南国風にさつまいも系のジャムやペーストを使っても独特の甘さがあって美味しいが、生地の甘さを抑えて味噌などを包めば軽食風になる。
子どもたちや若い世代がいる場合は、生クリームやジャムにしてもよいだろう。彩りが一層映えて、来客時にも役立つ一品となる。
クレープと同じ感覚で楽しめるため、アイデアは無限に存在するのである。

結論

じり焼きは、穀物栽培が盛んであった大分で生まれた郷土料理である。地粉と黒砂糖を使った素朴な甘さは、昔から子どもから大人にまで愛されてきた。現在は、生地にも卵や牛乳を使った食べやすいじり焼きレシピが普及している。豊後大野市では、オリジナルのじり焼きの保存に努め、給食や道の駅でじり焼きを販売している。自宅で、基本から我流まで、さまざまなじり焼きを楽しんでほしい。
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