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【津田かぶ】は漬物にピッタリ!島根の伝統野菜の特徴や食べ方を解説

【津田かぶ】は漬物にピッタリ!島根の伝統野菜の特徴や食べ方を解説

投稿者:ライター 田口忠臣(たぐちただおみ)

監修者:管理栄養士 池田絵美(いけだえみ)

鉛筆アイコン 2020年9月15日

かぶには非常にたくさんの品種があり、全国各地で大きさや色が異なるものが約80品種も栽培されている。なかには、限られた地域で伝統を受け継ぎ栽培されてきたかぶもある。今回は、島根県松江市の津田地区で栽培され、古くから「津田かぶ漬」として愛されてきた「津田かぶ」について紹介しよう。

  

1. 津田かぶとは

津田かぶの歴史

津田かぶとは、島根県松江市の東部にあたる津田地区を中心に昔から栽培されている伝統野菜で、「勾玉(まがたま)状」のかぶである。栽培の歴史は古く、江戸時代前期の松江藩松平直政の頃から栽培されていたといわれる。

もともとは、滋賀県で古くから栽培されていた「日野菜かぶ」が、参勤交代の際に松江に持ち込まれたのが始まりとされており、長い歳月の中で津田地区の気候風土に合わせて変化したものと考えられている。

津田かぶの旬と生産地

津田かぶの旬は秋から冬にかけてで、12月が収穫の最盛期となっている。収穫に手間がかかることから一時期生産農家が激減し、地元でのみ消費される幻の味となっていた。しかし、現在では作付面積の拡大や収穫期間の延長などにより生産量が増加し、松江市の福富地区、朝酌地区、川津地区を中心に約60軒の農家が栽培している。

2. 津田かぶの特徴

津田かぶは、長さが15~20cmでやや細長く、太さは6~8cmほど。日野かぶ同様に、上部は赤紫色で、先端に向かうほど白く美しいグラデーションになっている。勾玉状に曲がっているのが特徴で、その形は牛の角とも形容されることもある。果肉は白く緻密で、やわらかく食感は良好である。特有の高い香りと甘みがあり、サラダなど生でも食べられるが、おもに漬け物に利用され、津田かぶ漬は松江の特産品として知られている。

晩秋から初冬にかけて、松江市では津田かぶを漬けるために葉を縛って天日に干す「はで干し」が最盛期を迎え、のどかな田園風景を彩るこの風景が松江の冬の風物詩となっている。

3. 津田かぶの美味しい食べ方と保存方法

津田かぶの美味しい食べ方

浅漬けや甘酢漬け、ぬか漬け、ピクルスなど漬物にして食べられるのが一般的である。津田かぶ漬は、収穫された津田かぶを水洗いしてから根の先端を切り落とし、葉を縛って天日干しにし、寒風に当てる「はで干し」という作業を行ったあとに、葉ごとぬか漬けにしたものである。一般の家庭では甘酢漬けがおすすめ。緻密でやわらかな肉質は甘酢漬けによく合う。作り方は簡単だが、津田かぶの甘さに酢のほどよい酸味が美味しいので、ぜひ作ってみてほしい。

津田かぶの見分け方と保存方法

皮の表面に張りがあり、上部が鮮やかな赤紫色をしているものを選ぼう。葉や茎はみずみずしく、しおれていないものが新鮮である。形については、津田かぶはもともと曲がった形をしているので気にする必要はない。

保存する場合、葉を付けたままだと根の部分の水分が葉に奪われていくので、早めに切り分けるのがおすすめだ。根の部分は新聞紙やラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保管しよう。葉は、新鮮なうちに固めに茹で、冷凍すると長く保存することができる。もっとも津田かぶは漬物に向いている野菜なので、漬物にして保存するのがおすすめである。

結論

津田かぶは、特有の高い香りと甘みで漬物にすると美味しいかぶである。島根県の松江市を中心に栽培されているため、スーパーなどで見かける機会は少ないかもしれないが、目にした際にはぜひ購入して甘酢漬けやピクルスなどにして味わってみてはいかがだろうか。
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  • 更新日:

    2020年9月15日

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