目次
1. 料理の旨みアップ!ラードの美味しい使い方とは

われわれ一般人が料理をするときには、ラードの出番は少ない。ところが実は、プロの料理人たちはラードの旨みを大いに活用しているのである。家でラードを使用する場合には、チャーハンをはじめとする中華風の料理がマッチする。
まずはラードに対する既成概念を捨てる!
ラード、すなわち油でギトギトという既成概念はまずは捨ててしまおう。ラードにかぎらず、油であればギトっとしているのは自明の理である。日本ではバター醤油の風味は鉄板の人気を誇るが、バターもいわゆる動物性の油だと思えばそれほど敬遠することもないだろう。
中華料理とは相性バツグン!
気軽にラードを利用できる料理の筆頭に、チャーハンや炒めものなどの中華料理が挙げられる。塩や胡椒などのシンプルな味付けにしても、ラードのコクが料理そのものの格をあげてくれるのである。そのほか、隠し味感覚でフライドポテトなどの揚げ物や焼きそば、パスタなどにも活用できる。コクや旨みはあるものの、とくにほかの味わいを損ねるような強烈な香りや味は有していないので、比較的幅広く使用できるのがラードの強みなのである。ヨーロッパでは、高価なラードをシンプルにフランスパンにのせてトーストし、そのコクを堪能する食べ方もある。
2. ラードと牛脂は違うの?使い方の違いを解説

ところで、動物性の脂にはラードのほかに牛脂がある。いずれも、さまざまな料理に使われるが、2つの脂の相違点について注目してみよう。
すき焼きにも使われる牛脂
牛脂は、その字のごとく牛の脂を指す。動物性の脂は食用にかぎらないが、牛脂の種類の中で料理に使用されるものにはケンネ脂と呼ばれるものがある。これは、牛の肝臓周辺から抽出した油から作られている。牛脂は主に、すき焼きやステーキを調理する際に使用したり、ハンバーグや肉汁を作るときにも登場する。
使い道多様なラード
ラードは、豚の脂肪から作られる脂を指す。特徴としては、40℃ほどで溶けだす融点の低さが挙げられる。ラードは、とくに背脂部分があっさりとしているといわれ素人にも使いやすいのである。ラーメンやチャーハン、炒めものなど多様な料理にラードは使用されている。また、焼きそばやパスタなどにも応用可能で、いずれの料理も奥の深い味わいになる。ラードは牛脂と比較するとかなり賞味期限が長いので、初心者にも扱いやすいといえるだろう。
3. 【応用編】ラードの意外な使い方!実はお菓子作りにも使える!

ラードといえば中華風の料理をまず思い浮かべるが、意外なところではお菓子作りでも役に立ってくれるのである。ラードと甘みがマッチするのか不安になるかもしれないが、お菓子にはバターやオリーブオイルを使用することが多々ある。つまり、ラードも同じ脂の範疇だと考えれば納得がいくかもしれない。それでは、ラードを使ってどんなお菓子を作ることができるのであろうか。
南国のお菓子には最適なラード
ラードを使ったお菓子の代表としては、沖縄県の銘菓ちんすうこうやサーターアンダギーが筆頭に挙げられる。ちんすうこうのサクサク感、サーターアンダギーの黒糖による濃厚な味わいに、ラードはことのほかあうのである。そのほか、胡麻団子や中華風のクッキーなど、異国情緒あふれるお菓子とラードは、非常によい相性である。
通常のクッキーやマフィンにも!
ラードが近年見直されている理由に、健康に悪影響を及ぼすといわれているトランス脂肪酸が含まれていない点にある。とくに欧米では、マフィンやクッキーなどのお菓子を作る際には、ラードを使うことが再び見直されつつある。そうした健康面のメリットのほかにも、ラードを使用したお菓子は表面が固くなりすぎずにしっとりと仕上がるという長所もある。ラードと甘いものという意外な組み合わせには、試してみる価値があるといえるだろう。
4. ラードの使い方は豊富!自家製ラードレシピ

このように、ラードの使い道は枚挙にいとまがないほどたくさんある。ラードを使った料理を挑戦したい人は、まずは購入することを考えるだろう。ところが実は、ラードは家でも作ることができるのである。その方法をみてみよう。
豚肉の脂身さえあれば簡単にできるラード
ラードというのは非常にシンプルな食材で、家で作るときにも豚肉の脂身1kgと水100mlがあれば問題なくできる。中火で煮た脂身から、肉の部分を濾していき最後に残った白い液体を冷蔵庫で固めるだけなのである。もちろん、火を入れている最中にアクを取り、こまめに濾していく作業は必要であるが、工程はシンプルそのものなのである。
チャーシューの煮汁からもラードが!
ところで、チャーシューを煮込んだ煮汁からもラードを作ることができるのをご存じであろうか。チャーシューの煮汁は、冷めると表面に白い脂が浮いてくる。これを瓶に詰め、瓶ごと熱湯で煮沸するのである。この煮沸処理によって、煮汁に混じっていた不純物が底に沈み、純粋なラードを使用することが可能となる。
結論
今回の記事をご覧になれば、ラードに対するイメージも大いに変わったと思う。ラードは、あっさりとしていながらコクや旨みを豊富に有したありがたい食材なのである。ほどよい量を使用すれば、いつもの料理も一気にレベルアップする。また、ラードを使ったお菓子や自家製ラードなど、少し変わった試みにもぜひ挑戦してみてほしい。
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