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ラードとは?うま味とコクの秘密に迫る!家庭での作り方やおすすめも

ラードとは?うま味とコクの秘密に迫る!家庭での作り方やおすすめも

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年10月22日

豚の背脂と水から作られているラード(豚脂)。家庭で使うことは少ないかもしれないが、ラーメン店やトンカツ店ではよく使われている。そのため、気づいていないだけで、意外とラードを口にしている機会は多いだろう。今回はそんな料理店でよく使われているラードの魅力を紹介する。また、自宅でできるラードの作り方も解説する。

  

1. ラードとは?皆が知らない魅力が満載

家庭で使う機会が少ないため、ラードのことを「単なる油(脂)の一種」と思っている人も少なくないはずだ。しかしラードには、普段よく使うサラダ油やキャノーラ油などの植物油とは異なる特徴がある。まずはあまり知られていない「ラードの魅力」について確認しよう。

魅力1.料理のうま味とコクが増す!

ラードのうま味の秘密は、核酸系のうま味成分である「イノシン酸」が多く含まれていることだ。イノシン酸は主に肉類や魚介類に多いうま味成分であり、とくに鰹節のうま味成分として有名。そのようなイノシン酸を多く含むため、ラードを料理に使うことでうま味とコクが増す。しかもグルタミン酸を多く含む醤油との相性がよく、中華料理やラーメンをより一層おいしいものにしてくれる(※1)。

魅力2.酸化しにくくておいしさをキープできる!

ラード(豚脂)やバターといった動物性の脂には飽和脂肪酸が多く、植物油には不飽和脂肪酸が多い傾向がある。脂肪酸の種類は栄養面にも関係するのだが、「油(脂)の酸化のしやすさ」にも影響する。通常、不飽和脂肪酸のほうが酸化しやすく(※2)、嫌な臭いや色が悪くなることが多い。その点、飽和脂肪酸を多く含むラードは酸化しにくいため、揚げ物を作るのに向いているといえる。

魅力3.不飽和脂肪酸が多く口当たりがいい!

ラードがおいしい理由は、牛脂などに比べて不飽和脂肪酸が多いことも関係している。不飽和脂肪酸が多いと融点(個体が液体に変わる温度)が低くなるという特徴がある。ラードの融点は33~46℃程度。すなわち、口に入れたときにすぐに溶けるため、口当たりがよいという特徴がある(※3)。しかも脂っこさを感じさせないため、油(脂)が気になる揚げ物や中華料理などともよく合うのだ。

2. 自家製ラードの作り方

ラードはスーパーやECサイトなどでも購入可能だ。一斗缶サイズの業務用もあるが、チューブに入っている家庭用もある。また、もっと少量のラードでいいなら、自家製ラードに挑戦するのもおすすめだ。豚の背脂を入手する必要があるが、あとは自宅にあるものだけでラードを作ることができる。

用意するもの

自家製ラードで用意するものは、豚の背脂と水の2つだけだ。「豚の背脂10:水1」の割合で用意しておこう。たとえば豚の背脂が300gであれば、水は30mlである。材料が用意できたら、以下の手順で自家製ラードを作ろう。

自家製ラードの作り方

  • 豚の背脂を5cm程度の長さに切り分ける
  • 豚の背脂と水を鍋に入れる中火にかける
  • アクを取り除きながら10分ほど加熱する
  • ラードと肉かすを分けるためにザルを使ってこす
  • 一度濡らしたキッチンペーパーをザルに敷く
  • キッチンパーパーを敷いたザルで細かくこす
  • 冷蔵庫で冷やしたら、自家製ラードの完成

保存方法

作ったラードはよく乾燥させたビンなどに入れて冷蔵庫で保存しておこう。また、保存料や防腐剤が入っていないため、2~3週間程度で使い切るのがおすすめだ。もし作りすぎてしまったら、ラップに包んで冷凍保存することも可能。ただし冷凍する場合でも、できるだけ早く使い切ることを心がけよう。

肉かすは処分せずに調理

ラードを作る過程でできた肉かす(そぼろ)は、調理して食べることができる。挽肉のようにして使えるため、炒め物やスープの具材、コロッケやメンチカツのタネなどにしてもおいしい。脂が抜けているため、脂のくどさやしつこさがない肉本来の味を楽しむことができるだろう。

3. 自家製ラードを使った絶品チャーハンの作り方

自家製ラードは、ラーメンや餃子、炒め物などの料理、ちんすこうやクッキーなどのお菓子にも使える。普段使っている油(脂)のように使おう。また、先述の通り自家製ラードは醤油との相性が非常によく、チャーハンに使うと格別のおいしさがある。以下のようにして絶品卵チャーハンを作ろう。

自家製ラードを使ったチャーハンの作り方

  • フライパンにラード(大さじ1)を入れて熱する
  • 卵(1個)を割って、すぐにフライパンの中でほぐす
  • ご飯(2杯分)をフライパンに入れて全体に広げる
  • 1分程度焼いてから、しっかりと混ぜながらほぐす
  • 30秒程度焼いて、しっかりとご飯をパラパラさせる
  • 塩コショウで味付けし、醤油をフライパンの縁から入れる

4. おすすめのラードを紹介

自家製ではなく、市販のラードを使いたいという人もいるだろう。そこで最後に、市販でおすすめのラードを紹介する。

雪印メグミルク「ラード 850g」

使い勝手のよいチューブタイプのラードだ。中華料理をはじめ、炒め物やフライなど幅広い用途がある。ひとつ備えておいても損はないだろう。

丸和油脂「純正ラード 900g」

こちらはマーガリンのようなカップ容器に入ったラードだ。チャーハンや餃子の餡、ラーメンやハンバーグ、とんかつなどさまざまな料理に使える。

ヨシミ油脂「ハイアント厳選ラード 2kg」

大容量だが、袋入りなので使い切らないときは容器に移し替えるなどしたほうがよいかもしれない。炒め物や揚げ物、天ぷらや揚げ菓子などにおすすめだ。

結論

家庭ではあまり使われる機会が少ないラード。しかしチャーハンやラーメンなどに使えば、家庭料理が料理店の味に早変わりする。しかも自家製であれば添加物も気にしないでよいのでおすすめだ。豚の背脂は手に入りにくいこともあるので、そのような場合は豚バラ肉の脂部分を使っても代用可能。まずは「少量だけ試したい」ということがあれば、ぜひチャレンジしてみるといいだろう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2018年1月29日

  • 更新日:

    2020年10月22日

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