1. ヨモギの基本をおさらい
ヨモギ(蓬)とは、キク科ヨモギ属の植物の総称である。世界中に生息しており、日本では本州から九州まで幅広く自生している。3~5月頃に緑色の姿を見せるようになり、成長すると50~100cm程度になる品種もある。春に採れる若芽は日本では古くから食用とされており、ヨモギ餅・ヨモギパウダー・ヨモギ茶などにして楽しまれている。また、生薬としてさまざまな方法で使われてきた。
2. ヨモギを摘むときのポイント
ヨモギは、本州から九州地方までさまざまな地域に自生している。また、食用にする場合は3~5月頃の新芽を摘むのがおすすめだ。そんなヨモギを収穫するときのポイントについても確認しよう。
道端や野山などで見つける
ヨモギは、本州から九州までさまざまな地域で自生している。場所は道端やあぜ道、公園、草原、野山などであり、日当たりのよいところに群生していることが多い。なお、ヨモギを収穫する際には立入禁止の場所などには入らないように注意しよう。
3~5月頃に収穫できる
ヨモギの新芽は3月頃に出始めて、この時期のものは特に柔らかい食感と優美な香りを楽しむことができる。また、4月に入ると急成長し始めて、5月頃になると固くなり香りも強くなる。そのため、ヨモギを収穫するときは、収穫時期による違いを知っておくとよいだろう。
3. 自生しているヨモギの見分け方
スーパーなどでヨモギを購入するときは問題ないが、自生しているヨモギを採るときには、ほかの葉っぱと間違えないように注意しよう。ここでは、ヨモギを見分けるポイントを紹介する。
葉っぱの形・色味
ヨモギの葉っぱは互生(互い違いに生えていること)しており、1枚1枚は楕円形であることが特徴だ。また、表面は鮮やかな緑色をしているが、裏面は毛(繊毛)が密集しているため白っぽい色味となっている。自生しているヨモギを収穫する際は、まずこのポイントを確認しよう。
ヨモギ特有の香り
ヨモギは、豊かな香りがすることも特徴である。その香気成分はユーカリプトールと呼ばれるものであり、「爽やかな若草のような香り」などと表現されることもある。自生しているヨモギを収穫する際には、香りを頼りにしてみるのもよいだろう。
4. ヨモギと間違えやすい野草・毒草
一般的にヨモギと間違えやすい野草・毒草には、ブタクサやトリカブトなどがある。葉っぱの裏面や香りなどを参考に見分けることが可能だが、不安があるならヨモギ採りの経験者と一緒に収穫するのがおすすめだ。特にトリカブトには有毒成分があり、誤って摂取するとしびれ、嘔吐・下痢、けいれん、呼吸不全などが起こり命の危険性もある(※1)。十分注意したうえでヨモギ採りを楽しもう。
結論
ヨモギは古くから食用とされている「和製ハーブ」であり、ヨモギ餅をはじめさまざまな料理に使うことが可能だ。また、スーパーなどで市販されているが、自生していることが多いため自分で摘むこともできる。ヨモギと似た植物も多いため、葉っぱの裏面や香りなどを参考に見分けるようにしよう。
(参考文献)
- ※1:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:トリカブト」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082112.html
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