1. メバルの美味しい食べ方:下処理編

鮮魚店で、食べやすいように処理したメバルを購入する以外は、自宅で下処理を行う必要がある。メバルの下処理はまず、包丁で尻尾から頭方向にウロコを削ぎ落とす。メバルの食べ方として煮付けを選ぶ場合は、ウロコを丁寧に取り除かなければ、口当たりが悪くなるため注意が必要だ。とくにひれの辺りは、処理が難しく時間をかけてでも、しっかりとウロコを処理しておこう。ウロコがなくなったら、キッチンペーパーで水分を拭き取り、エラの付け根と膜を切断する。
次に、肛門部から腹びれの間に包丁を入れ肛門部の内臓を切り離すと、エラから手を入れてメバルの内臓を出すことが可能だ。内臓と一緒にエラも外れるが肝は取り除けないため、必要であれば指でかき出すといいだろう。血合いを洗い流し下処理は完了だが、食べ方によってはさらに作業が必要だ。刺身にするなら3枚おろし、煮付けにするなら魚独特のにおいを取り除く霜降りなど、メバルの食べ方に合わせた処理を行おう。
2. メバルの美味しい食べ方:調理編

メバルには、子どもの脳の発達によいとされるDHAや骨の形成に役立つカルシウムが含まれているため、幅広い世代におすすめの食材だ(※1,2)。メバルやカサゴは白身の魚で刺身として美味しく食べられる。メバルの下処理を行った後、3枚におろし軽く塩をかけ熟成させるといった食べ方もある。冷蔵庫の野菜室に、キッチンペーパーとラップでくるんだメバルの身を一晩~4日間保存すると、旨み成分が増えた美味しい刺身となるそうだ。
塩焼きをはじめとして美味しい食べ方が豊富なメバルだが、定番は煮付けだろう。酒、しょうゆ、砂糖、みりん、ショウガを煮立たせた鍋に、メバルを入れて火を通すだけだ。メバルの煮付けを作るときは、皮に切り込みを入れたり、落としぶたをしたりすると味がしみ込みやすくなる。また、煮付けを作る前に、落としぶたをしたメバルに80~90℃の湯を注いで、冷水で洗うと臭みを取ることができるそうだ。子どもの離乳食には、茹でて骨を取り除いたメバルの身を、すり潰しておかゆと混ぜるという食べ方がある。
3. メバルの肝や卵の食べ方

メバルは卵や肝も美味しく食べられる魚である。メバルをさばく時に、肝や卵を分けておいてメバルの身とは別に調理する食べ方もあるが、身と一緒に煮付けにしてしまうのもよいだろう。しかし、肝や卵の食べ方には注意点もある。メバルが主食とするオキアミには、アニサキスという寄生虫の卵や幼虫がいるため、メバルの体内にもアニサキスがいる可能性があるのだ。
アニサキスに感染すると、数時間で腹痛や嘔吐を起こす。感染を防ぐには目視して取り除くという方法以外に、加熱調理と冷凍が有効だ。煮付けやソテーといった食べ方をするなら70℃以上、または60℃で1分以上中心部までよく加熱しよう。冷凍なら、-20℃で1日以上という条件を満たせばアニサキスは死んでしまうとされている。生魚には寄生の可能性があり、とくに肝をはじめとする内臓には多く寄生するといわれているため、メバルの身以外の食べ方には加熱か冷凍を選ぶのが安全だろう。(※3)
結論
メバルはたくさんの栄養があり、煮付けをはじめとして食べ方も多くある魚だ。身以外にも卵や肝まで食べられる。ただし、寄生虫がいる可能性もあるため、刺身のように生で食べるときにはしっかりと注意しよう。(※3)
(参考文献)
※1 ニッスイ「EPAとDHAの違いは?」
http://sara2.jp/epa/difference.html
※2 厚生労働省「カルシウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
※3 厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html
※1 ニッスイ「EPAとDHAの違いは?」
http://sara2.jp/epa/difference.html
※2 厚生労働省「カルシウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
※3 厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html