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フェンネルシードとは?魚料理と相性バツグンのスパイスを詳しく解説

フェンネルシードとは?魚料理と相性バツグンのスパイスを詳しく解説

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年1月25日

甘みとほろ苦い香りが特徴的な「フェンネルシード」。稲のモミのような見た目をしているスパイスで、ヨーロッパでは古くから魚料理のスパイスとして親しまれてきた。また、その栽培のしやすさから世界中で使われるようになり、現在はインドや中国などでも多く栽培されているという。今回はそんな特徴があるフェンネルシードについて詳しく解説する。

  

1. フェンネルシードとは?

フェンネルシード
フェンネルシードとは、ウイキョウというセリ科ウイキョウ属の植物の種子(果実)を使った香辛料の一種のこと。香気成分はアニスや八角などと同じ「アネトール」であり、独特な甘い香りを楽しむことができる。原産地は地中海沿岸とされており、特にヨーロッパでは魚介類と相性がいい香辛料として知られている。また、魚介料理以外ではパン・菓子・スープ・ブイヤベースなどにも使われる。

植物としての特徴

フェンネルシードの原料となるウイキョウは、茎や葉が緑色で形は円柱形、高さは1~2m程度の植物である。また、種子は長さ5~8mm程度、幅2~2.5mm程度で、稲のモミのような見た目をしているのが特徴だ。地中海沿岸が原産とされており、古代ギリシアの時代から使われてきたという。そんなフェンネルの現在の主な産地は、インド・地中海沿岸地域・ヨーロッパ・中国などとなっている。

食材としての特徴

市販のフェンネルシードには種子を乾燥させて作った「ホールタイプ」が多いが、粉末状にした「パウダータイプ」もある。フェンネルシードの主な使い道は、魚介料理の臭み消しであり、そのほか菓子やパンなどの香り付けにも使われている。また、ほかのスパイスと一緒に使われることも多い。フェンネルはややピリリとした風味があり、ホールタイプの場合はプチプチとした食感も楽しめる。

フェンネルとの違いとは?

単に「フェンネル」と呼ぶ場合、香辛料である種子(フェンネルシード)を指す場合と、香味野菜(ハーブ)である茎や葉を指す場合の2つがある。ただし、一般的には香味野菜である茎や葉の部分をフェンネルと呼び、香辛料である種子部分をフェンネルシードと呼ぶことが多い。フェンネルは魚料理で使われているほか、スープやサラダに入れたり、トッピングなどに使われたりしている。

2. フェンネルシードの美味しい使い方

フェンネルシード
フェンネルシードは、魚料理の臭み消しをはじめ、パン・菓子・お酒などの香り付けなど、さまざまな目的で使われている。また、料理であれば、カレー・ピクルス・ザワークラウト・スープなどに使うことも可能だ。ここでは、そんなフェンネルシードの使い方を詳しく確認しよう。

その1.魚料理

フェンネルシードは、魚料理との相性も非常にいい。魚のクリーム煮やブイヤベースなどに使えば、魚の臭みを取り除きつつ、料理をより美味しくしてくれる。また、フェンネルシードの豊かな香りを楽しみたいなら、鮭や白身魚などを使った「フェンネルシード焼き」に挑戦するのもおすすめだ。先にフライパンでフェンネルシードを炒めておき、そこで魚をこんがりと焼いて仕上げよう。

その2.カレー

フェンネルシードは、カレーのスパイスに使われることも多い。カレーをスパイスから作るのは大変だが、例えば、カレー粉とフェンネルシードを使った「カレースープ」や「カレーピラフ」などは比較的簡単に作れておすすめだ。フェンネルシードはホールのまま使うよりも、ミルなどで挽いてパウダー状にして使うほうが美味しい。使うときは少量から合わせるようにしよう。

その3.ピクルス

フェンネルシードは、ピクルスやザワークラフトなどの野菜料理と合わせるのもおすすめだ。ピクルスは簡単で、煮沸消毒した保存瓶にお酢とフェンネルシードを入れる。そこにキュウリ・ニンジン・パプリカなどのお好みの野菜を入れて、冷蔵庫で1晩寝かせておけば完成だ。フェンネルシードのほのかな甘い香りがして、上品なピクルスを楽しむことができる。

3. 市販のおすすめフェンネルシード2選

フェンネルシード
フェンネルシードはエスビー食品やハウス食品、ヤスマなど、さまざまな調味料メーカーから販売されており、一般的なスーパーや輸入食品専門店などで購入できる。また、インターネットの通販サイトでも見かける。ここでは、そんな数あるフェンネルシードの中から特におすすめの商品を紹介する。

その1.エスビー食品「フェンネルシード」

「フェンネルシード」は、エスビー食品のフェンネルシードである。ホールタイプのスパイスとなっており、魚料理のソース、スープ、ピクルスなどと相性がいい。また、キャップは突起付きのスクリュータイプであり開閉しやすくなっている。1瓶あたり13g入りで、値段は185円程度となっている。

その2.ヤスマ「マスコット フェンネルシード」

「マスコット フェンネルシード」は、ヤスマのフェンネルシードである。ホールタイプのスパイスであり、ピクルスなどの風味付けや魚介類の臭み消しなどに使うのがおすすめだ。1瓶あたり20g入りで、値段は330円程度となっている。

4. フェンネルシードのよくある質問

フェンネルシード
ここまでフェンネルシードについて詳しく解説してきた。しかしまだ、「フェンネルシードの名前の由来は何か」や「フェンネルシードの代用品には何があるか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、フェンネルシードに関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.フェンネルシードの名前の由来は?

フェンネルシード(Fennel seeds)は英語圏で使われている呼び方である。フェンネル(Fennel)の語源は、ラテン語で「干し草」を意味する「faeniculum」であったとされている。また、中国語圏では「茴香(ウイキョウ)」や「小茴香(ショウウイキョウ)」と呼ばれており、劣化した醤油に入れると香りが元に戻ることに由来するそうだ。なお、日本には平安時代に伝わったとされている。

Q2.フェンネルシードの代用品には何がある?

フェンネルシードの香気成分は「アネトール」である。そのため、フェンネルシードを切らしている場合には、同じ香気成分を持つアニスシードや八角(スターアニス)で代用するのがおすすめだ。アニスシードや八角なども、一般的なスーパーの調味料コーナーで売られていることが多い。

Q3.フェンネルシードの別の使われ方とは?

フェンネルシードには「口臭を和らげる作用」があるとされており、インドでは食後の口直しとして食べられている。特にインド料理店のレジ前などには、「スイートフェンネルシード」と呼ばれるカラフルにコーティングされたフェンネルシードが置かれていることが多い。適量を手に取り口に入れるだけで、アネトールの甘い香りで口の中をリフレッシュすることができる。

結論

フェンネルシードとは、セリ科ウイキョウ属の「ウイキョウ」の種子(果実)を使った甘い香りがするスパイスのことである。日本ではあまり使われていないようだが、ヨーロッパなどでは非常にポピュラーなスパイスの一種となっている。一般的なスーパーでも見かけることが多いので、もし興味があったら購入してみるとよいだろう。
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  • 公開日:

    2021年2月16日

  • 更新日:

    2022年1月25日

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