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「てんさい糖」と「きび砂糖」の違いは?体にいいのはどっち?ダイエット向きは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 鈴木亜子(すずきあこ)

鉛筆アイコン 2024年3月31日

「てんさい糖」はオリゴ糖を含む砂糖。一方「きび糖」はカリウムがてんさい糖よりも豊富である。両者はカロリーこそほぼ同等だが、栄養成分に違いがあるので知っておこう。どちらが体にいいのか?よりダイエット向きなのはどちらか?などの疑問にもお答えしていく。

  

1. てんさい糖ときび砂糖の違い

てんさい糖やきび砂糖を含む茶色をした砂糖は、複数回の精製やろ過を行わない場合が多い。まず、茶色の砂糖にはどのような種類があるか、違いを含めて確認してみよう。

てんさい糖

てんさい糖の原料はヒユ科のてんさいだ。北海道で生産されている農産物で、かぶや大根に似た形だが、ほうれん草の仲間である。白い根の部分を細かく裁断し、温水に浸して糖液を作り出す。糖液を煮詰めて必要な部分のみを取り出すと、てんさい糖の完成だ。コクがありながらもまろやかな甘さが特徴である。

きび砂糖

きび砂糖は、原料であるさとうきびの糖液を煮詰めて作る。同じくさとうきびが原料である上白糖との違いは精製方法だ。きび砂糖を作るときは、不純物を完全にろ過していない状態の糖液を使用している。上白糖は不純物を取り除き、完全に精製しているため見た目が白くなるが、きび砂糖はミネラル成分などが残っているため茶色いのだ。風味が豊かで、料理にコクや旨み、照りなどを出しやすい砂糖である。

黒糖

黒糖は、きび砂糖と原料は同じだが精製方法が異なる。きび砂糖は、不純物を除去したさとうきびの搾り汁を煮詰め原料糖という砂糖の結晶を作った後、さらに精製を行っている。一方で黒糖は、さとうきびを搾ってできた液から不純物を取り除いて煮沸・濃縮を行い冷やし固めて完成となるため、きび砂糖よりも精製度が低い。あまり精製が行われていない黒糖は、ほかの砂糖とは違った独特のコクや後味が醍醐味である。

三温糖

三温糖は、上白糖よりも深いコクと甘みを感じられることが特徴だ。さとうきびやてんさいを原料として糖液を完全に精製して作られた上白糖の残液を煮詰めて作る砂糖で、きび砂糖やてんさい糖と見た目が似ている。液を煮詰めたときにカラメルのように色づいたことが茶色い理由で、ミネラル分が多いわけではない。

2. てんさい糖ときび砂糖の成分比較

てんさい糖ときび砂糖は、原料や製法以外にも異なる点がある。てんさい糖の特徴のひとつは、ビフィズス菌をはじめとする腸内の善玉細菌の栄養源となり整腸作用を促すオリゴ糖が含まれていることだ。きび砂糖にはオリゴ糖は含まれていないが、体内の浸透圧を調節し塩分摂取に対して調節機能を発揮するカリウムが、てんさい糖より多い。てんさい糖100g当たりのカロリーは384kcal、きび砂糖は100g当たり382kcal大きな差は見られない。きび砂糖は沖縄など気候が温暖な場所で栽培されている場合が多く、てんさい糖よりも身体を冷やしやすいともいわれている。使用する際にはカロリーを比較するよりも、栄養成分や効果に重点を置いて選ぶとよいだろう。

3. てんさい糖ときび砂糖はどっちがダイエット向き?

てんさい糖ときび砂糖、ダイエットに向いているのはどちらだろうか。てんさい糖ときび砂糖は、カロリーにはほとんど差がないうえ、ダイエット中に気になる糖質もほぼ同等だ。ただし、てんさい糖には便秘の改善が期待できるオリゴ糖が含まれているため、代謝が向上する可能性がある。代謝が上がると脂肪が燃えやすくなるためダイエットにも繋がるだろう。また、てんさい糖はGI値が低い食品ともいわれている。GI値の低い食品は、摂取時の血糖値上昇がゆるやかであり、糖から脂肪への変化を抑制できる。成分を考えると、ダイエット向きであるのは、きび砂糖よりもてんさい糖だといえるだろう。しかし、てんさい糖はきび砂糖よりも甘みを感じにくく、料理によっては多量に使用してしまう可能性があるため注意しよう。

4. 子供や赤ちゃんにはてんさい糖ときび砂糖どっち?

ハチミツや精製度の低い砂糖には、ボツリヌス菌が含まれている可能性がある。本来なら、体内にボツリヌス菌が侵入しても腸内細菌に負けてしまうため、問題にはなりにくい。しかし、生後1歳未満の赤ちゃんは腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌によって全身の筋力低下、脱力状態などを引き起こすおそれがあるため、ハチミツなどを与えてはいけない。上白糖とよりも精製度の低いてんさい糖やきび砂糖も、ボツリヌス菌がいるのではと心配になるが、問題はないようだ。ボツリヌス菌は、高温で一定時間以上加熱すると死滅するため、加熱処理などの精製を行っているてんさい糖やきび砂糖は、ボツリヌス菌のリスクが少ない。

結論

てんさい糖ときび砂糖は、見た目は似ているが原料や製法が異なっている。味や風味、含まれる栄養などに違いもあるため、好みに合わせて選ぶとよいだろう。両者とも上白糖に比べて栄養を多く摂取できる砂糖であるため、日常的に使用してみてほしい。
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  • 公開日:

    2021年2月28日

  • 更新日:

    2024年3月31日

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