1. ガツとは?

ガツとは、豚の胃袋のこと。コリコリと食感とクセのない味わいが特徴的で、他の豚ホルモンよりも臭みが少なくて食べやすい。また、ほかのホルモンと異なり、生の状態だと鮮やかなピンク色で、茹でるとくすんだ白っぽい色味になる。スーパーでは下茹でされた状態で売られていることが多い。なお、ガツと呼ぶのは豚の胃袋の場合で、牛の胃袋は「ミノ」と呼ぶことが多い。
2. ガツの基本的な栄養価

文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には(※1)、豚肉の副生物の一種として「胃(ゆで)」の栄養価が収録されている。これによると100gあたりの栄養価は以下のようになっている。
豚/胃(ゆで)の100gあたりの栄養価
・エネルギー:111kcal
・たんぱく質:17.4g
・脂質:5.1g
・炭水化物:0g
・ビタミン
・ビタミンA(レチノール):4μg
・ビタミンD:0.5μg
・ビタミンE:0.4mg
・ビタミンK:14μg
・ビタミンB1:0.1mg
・ビタミンB2:0.23mg
・ナイアシン:2.9mg
・ビタミンB6:0.04mg
・ビタミンB12:0.9μg
・葉酸:31μg
・パントテン酸:0.59mg
・ビオチン:-
・ビタミンC:5mg
・ミネラル
・ナトリウム:100mg
・カリウム:150mg
・カルシウム:9mg
・マグネシウム:15mg
・リン:140mg
・鉄:1.5mg
・亜鉛:2.4mg
・銅:0.19mg
・マンガン:0.05mg
・食物繊維:0g
・たんぱく質:17.4g
・脂質:5.1g
・炭水化物:0g
・ビタミン
・ビタミンA(レチノール):4μg
・ビタミンD:0.5μg
・ビタミンE:0.4mg
・ビタミンK:14μg
・ビタミンB1:0.1mg
・ビタミンB2:0.23mg
・ナイアシン:2.9mg
・ビタミンB6:0.04mg
・ビタミンB12:0.9μg
・葉酸:31μg
・パントテン酸:0.59mg
・ビオチン:-
・ビタミンC:5mg
・ミネラル
・ナトリウム:100mg
・カリウム:150mg
・カルシウム:9mg
・マグネシウム:15mg
・リン:140mg
・鉄:1.5mg
・亜鉛:2.4mg
・銅:0.19mg
・マンガン:0.05mg
・食物繊維:0g
3. ガツの下ごしらえのやり方

ガツはクセが少ない食べやすいホルモンではあるが、それでも下ごしらえを丁寧に行わないと臭みやヌメリが気になってしまう。そこで生のガツを手に入れたら、以下のような手順で下ごしらえを行うようにしよう。なお、下ごしらえが面倒な場合は、下茹でしてあるガツを購入するのがおすすめだ。
ガツの下ごしらえのやり方・手順
1.ガツに塩を振って丁寧に水洗いする
※必要に応じて3回ほど水洗いを繰り返す
2.鍋にお湯を沸かし長ネギや生姜を入れる
3.鍋にガツを入れて4~5分ほど茹でる
4.手で触れるくらいまで流水で洗う
5.キッチンペーパーで水分を拭き取る
6.ガツを適当な大きさに切ったら完了
※必要に応じて3回ほど水洗いを繰り返す
2.鍋にお湯を沸かし長ネギや生姜を入れる
3.鍋にガツを入れて4~5分ほど茹でる
4.手で触れるくらいまで流水で洗う
5.キッチンペーパーで水分を拭き取る
6.ガツを適当な大きさに切ったら完了
4. ガツの美味しい食べ方・おすすめ料理

ガツは刺身(ガツ刺し)、焼肉、炒め物、和え物、煮込み料理など、さまざまな料理で美味しく食べることが可能だ。ここではそんなガツの美味しい食べ方をいくつか紹介しておこう。
1.ガツ刺し
ガツ刺しとは、ガツの刺身のこと。ただし「刺身」とはいうが、前述したような方法で下茹でしたガツを使う。一般的には削ぎ切りにしたガツと、醤油・ゴマ油・酢・ショウガ・ニンニク・ネギなどを混ぜた香味ダレで和えて作る。あっさりとして美味しく、お酒のおつまみにもおすすめとなっている。
2.ガツ炒め
ガツは炒め物にしても美味しい。作り方は、サラダ油を引いたフライパンでみじん切りのニンニクを炒める。それから下茹でして一口大にカットしたガツを加えて、ガツに焼き色が付いたら塩コショウを振って出来上がりだ。ガッツリとした味わいになって非常に美味しく食べることができる。
3.ガツの煮込み
ガツは煮込み料理にしても美味しく、醤油ベースや味噌ベースなどさまざまな味付けを楽しめる。作り方はさまざまあるが、鍋に水、千切りにしたガツ、ニンニク、生姜を加えて火にかける。それからニンジンや大根、こんにゃくなどを加えて一緒に煮る。さらに醤油、酒、塩などの調味料を加えて煮込んだら出来上がりだ。刻んだネギや七味唐辛子をかけて食べるようにしよう。
5. ガツに関するよくある質問

最後に、ガツに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.ガツの名前の由来とは?
ガツの名前の由来は、英語で消化管を意味する「gut(guts)」であるといわれている。基本的にガツと呼ぶ場合は豚の胃袋を指すことが多く、牛の場合は「ミノ」と呼ぶのが一般的だ。このことから豚の胃袋を「豚ミノ」と呼ぶこともある。
Q2.ガツは生食できるのか?
ガツの生食は絶対にしてはいけない。豚の精肉や内臓を生食すると、E型肝炎ウイルスや細菌による食中毒を引き起こす恐れがある。(※2)そのため、現在は家庭用や飲食店用を問わず生食用の豚肉は売られていない。人気の「ガツ刺し」にも事前に火を通した安全なガツが使われている。
結論
ガツは豚の胃袋のことであり、コリコリとした食感とあっさりとした味わいが特徴となっている。そんなガツはガツ刺し、炒め物、煮込み料理などさまざまな料理で楽しむことができる。美味しく作るためのポイントは下ごしらえにあるので、ここで紹介したやり方・手順を参考に下処理してから気になるガツ料理を作ってみよう。
(参考文献)
- ※:農林水産省「豚の部位図鑑」
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2009/pdf/aff2009_02_poster04.pdf - ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:厚生労働省「豚のお肉や内臓を生食するのは、やめましょう」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syouhisya/121004/
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