土佐酢はどんな調味料？作り方や料理へのおすすめの使い方も紹介！

まず、そもそも土佐酢がどんな調味料なのかを見ていこう。

土佐酢とは、酢、しょうゆ、砂糖の合わせ調味料に鰹出汁を加えた調味料だ。ちょうど、三杯酢に鰹出汁を加えたものだといえる。

三杯酢は酢の酸味が強調されるが、土佐酢は鰹の旨みが加わる分、酸味が和らぐ。そのため、土佐酢のほうがまろやかな味になるのが特徴だ。強い酸味が苦手な人でも、土佐酢なら使いやすいだろう。

土佐酢という名前の由来は諸説あるが、有力なのは鰹出汁によるものだ。鰹で有名な高知県は、かつて土佐藩と呼ばれていた。土佐藩の名産である鰹の出汁を使うことから、土佐酢と呼ばれるようになったといわれている。

土佐酢は市販もされており、作らなくても手軽に味わうことができる。大手でいえば、ミツカン「土佐酢」やオタフクソース「土佐酢」などが販売されている。見かける機会があれば、買って味見してみるのもアリだ。

土佐酢の材料はシンプルで、自作も難しくない。ここでは、作り方を簡単に見ていこう。

土佐酢をとりあえず作るなら、とても簡単だ。酢にしょうゆと砂糖を混ぜて、さらに鰹出汁を加えて混ぜればよい。三杯酢を作ったことがあるなら、そこに鰹出汁を足すだけで済む。ただし、問題はそれぞれの配合だ。

土佐酢の調味料の配合は、実はレシピによってまちまちだ。そのため、単純に1：1：1の三杯酢に鰹出汁を加えるとも限らない。酢、しょうゆ、砂糖の比は、おおむね3～4：1～2：1～2あたりだ。初めて作るなら、まずは酢が多めの三杯酢のつもりで作ってみるとよいだろう。ここに加える鰹出汁の量もまちまちだが、おおむね先ほど作った三杯酢と同じくらいの量を加えればよい。また、レシピによっては鰹の削り節のみを加える場合もある。

まずはわかりやすい比率で土佐酢を作ってみて、慣れたらカスタマイズしていくのがよいだろう。

土佐酢はジュレとして使われることもある。ゼラチンを水に加え、レンジで加熱して溶かす。それを土佐酢に加え、冷蔵庫で冷やす。するとゼリー状に固まるため、砕いて使えばよい。簡単にできるうえ、料理の見た目もオシャレになるので、余裕があれば試してみよう。

土佐酢は、さまざまな料理に使って美味しく食べられる。ここでは、簡単に作れるおすすめの料理をいくつか見ていこう。

土佐酢に野菜を漬け込むと、旨みたっぷりの漬物として楽しめる。和風のピクルスと捉えるとイメージしやすいだろう。きゅうりやセロリなど、漬物の定番野菜が合うほか、ミニトマトなどを入れても美味しい。甘酸っぱい味がごはんにも酒にも合うので、どんどん食べられるだろう。暑い時期の食欲増進にもよさそうだ。

土佐酢は、和え物の味付けにも使える。通常の酢と比べて酸味が控えめで、旨みもあるため、食べやすいのが嬉しい。野菜やきのこ、卵など、幅広い食材によく合う。また、魚に使ってカルパッチョ風に仕立てるのもアリだろう。土佐酢の配合や工夫次第では、さらに使い道を拡げられるかもしれない。

冷やした茹で豚肉には、あっさりした土佐酢の味がよく合う。ここで土佐酢をジュレにして使えば、見た目が大幅にオシャレになる。また、ひと口あたりのジュレの量を調整すれば、味の変化も楽しめる。

ほかにもジュレを焼き魚、サラダなど、さまざまな料理に使ってみるのがおすすめだ。

土佐酢は、三杯酢に鰹出汁を加えた、まろやかな旨みを感じられる調味料だ。材料はシンプルで自作もできるが、配合はさまざまで、意外と奥深い。そのまま漬物や和え物などの和食に使えるほか、ジュレにすれば洋食メニューにも使える。ぜひ土佐酢を一度味わっていただきたい。