1. ブロッコリーをレンジで簡単に茹でる方法
ブロッコリーの調理法としては茹でたり蒸したりが挙げられる。しかし、電子レンジを使用するのも立派な調理法のひとつである。まずはブロッコリーを電子レンジで調理するために、下準備からその概略を追ってみよう。料理初心者にとっては、ブロッコリーの処理方法は見当もつかないことも多い。均一に調理できるよう下準備もしっかり会得しておこう。
ブロッコリーの下準備
ブロッコリーを電子レンジで調理するための下処理を見てみよう。ブロッコリーを洗う際には、とくに密度が高い花蕾部分をしっかりと洗浄する必要がある。内部に虫や汚れがたまっている可能性があることを考慮に入れて、逆さにするなどしてキレイに洗う。花蕾部分をしばらく水に浸けておくのも手である。ブロッコリーをカットする場合には、まず茎と上部を切断する。花蕾の部分は、なるべく均等な大きさになるようにカットする。茎の部分は、表面の厚い皮を除去し、内部はほどよい大きさに切っていこう。
レンジでチンの前に塩をふる
洗って切ったブロッコリーに水気が残っているうちに、軽く塩をふっておこう。量はひとつまみほどで問題ない。塩が全体に行き渡るようによく混ぜることも忘れないようにする。ただし、健康上の理由で塩分の摂取を控える必要がある人はこの工程は省いても問題ない。
レンジで加熱する
ブロッコリーを電子レンジで加熱する際には、耐熱容器などに適量を入れて軽くラップをする。ブロッコリー100gあたりの加熱時間の目安は、2分前後だが、電子レンジのワット数や機種によっても微妙に異なる。竹串などを使って火の通り具合の様子を見るようにしよう。
シリコンや保存容器を使ってもOK
ブロッコリーを入れる容器は、耐熱容器や皿のほかに電子レンジの使用に耐えうる保存容器や、シリコン製のスチーマーでも問題ない。いずれの場合も、加熱時間は耐熱容器や皿の場合と大差はないが、ブロッコリーの様子を見ながら加熱していく点も同様である。
2. ブロッコリーのレンジ調理の加熱時間は何分?
電子レンジは利便性の高い機械であるが、加熱しすぎると食材のよさを台無しにしてしまうこともある。ブロッコリーを電子レンジで調理する場合は、どのくらいの調理時間が適宜であるのか。ワット数によって異なるその目安を紹介する。
ブロッコリーの加熱時間の目安
まずは、ブロッコリー100gに対してワット数別の加熱時間の目安を見てみよう。
上記はあくまで目安である。また、ブロッコリーの平均的な重さは150~250gである。600wの電子レンジであれば、調理時間は3~5分と幅が広い。竹串などを活用し、様子を見ながら加熱するのが基本となる。
加熱し過ぎはにおいや変色も原因になる
ブロッコリーに限らず、電子レンジで加熱しすぎた結果、ぐにゃっとした食感になったり色や風味が著しく低下することは多々起きる。もともとブロッコリーは、茹でると独特のにおいを放つ野菜である。加熱のし過ぎによって、さらに好ましからぬにおいを発することもありうる。あくまで、固茹でを目標に加熱しすぎないのがコツである。
3. 冷凍ブロッコリーをレンジでチンする方法
冷凍されたブロッコリーを解凍する際にも、電子レンジを使用するとメリットがある。まず、熱湯で茹でる場合と異なり、電子レンジで解凍すれば栄養分が内部にとどまることが挙げられる。また、完全に解凍するのではなく、電子レンジで半解凍にしたのち調理に利用することで、食感が維持できるのである。冷凍ブロッコリーは、電子レンジにも対応したペーパータオルに包み、2分前後加熱して様子を見よう。加熱しすぎると風味は落ちてしまうため、解凍時間は短めに設定するのが成功のカギとなる。
4. 丸ごとブロッコリーをレンジでチンする方法
ブロッコリーの処理で困るのは、カット中に花蕾部分がボロボロと崩れる点ではないだろうか。ブロッコリーの大きさが通常サイズであれば、切らずに丸ごと電子レンジで加熱する方法があるのをご存じだろうか。ブロッコリーの汚れをしっかり落とし、水気はそのまま丸ごとビニール袋に投入する。その袋をそのまま電子レンジに入れて、2分前後加熱するのである。ほどよい固さになったブロッコリーは、袋から取り出すと気持ちがよいほどキレイにカットできる。キッチンを汚すボロボロの花蕾の粒ともおさらばできる方法である。
5. レンジ加熱のブロッコリーは茹でるより栄養価が高い!
ブロッコリーを電子レンジで加熱した場合、栄養面においてもほかの調理法よりもメリットがある。文献(※)を参考に、塩茹でや蒸し焼きと比較した電子レンジによる加熱方法の長所を見てみよう。
それぞれの調理法によるブロッコリーの栄養残存率
塩茹で
- カリウム:45%
- 亜鉛:49%
- カロテン:104%
- ビタミンB1:58%
- ビタミンB2:35%
- ビタミンC:44%
蒸し焼き
- カリウム:91%
- 亜鉛:91%
- カロテン:100%
- ビタミンB1:100%
- ビタミンB2:80%
- ビタミンC:94%
電子レンジ
- カリウム:95%
- 亜鉛:88%
- カロテン:100%
- ビタミンB1:75%
- ビタミンB2:90%
- ビタミンC:97%
上記の数字からも明らかなように、ブロッコリーを電子レンジで加熱すると、ブロッコリーに含まれる有益な栄養がバランスよく高い基準で保持されるのである。ブロッコリーを調理する場合は、便利な電子レンジをどんどん活用したい。
6. レンジ加熱のブロッコリーの保存方法
電子レンジで加熱したブロッコリーは、すぐに消費しない場合には冷蔵や冷凍で保存をする方法がある。保存後も美味しく食べるために、それぞれの正しい保存法を紹介する。
ブロッコリーの冷蔵保存
電子レンジによって火が通ったブロッコリーは、密閉容器に入れて冷蔵庫に入れておくとよいだろう。冷蔵保存の場合は少なくとも3日以内には消費しきるのが基本の基である。
ブロッコリーの冷凍保存
長期に保存をする場合は冷凍保存をする。水気をしっかりきったブロッコリーは、まずバッドなどにのせて冷凍庫に入れる。冷凍されたブロッコリーの個体を、専用のジッパー付きの袋などに入れて再び冷凍庫で保管するのである。
7. お弁当に人気!レンジで作れるブロッコリーのおかず
ブロッコリーを電子レンジで調理し、そのままおかずとして食べるのも時短となる。お弁当のおかずにもなりそうな美味しくて気軽にできるレシピを紹介する。
和え物
ブロッコリーとツナの組み合わせで、和え物にしてみてはどうだろう。味付けは好みやその日の気分で変えることも可能である。たとえば、にんにくやオリーブオイル、トウガラシをきかせてペペロンチーノ風にしたり、かつおぶしや醤油を活用して和風の味付けにしても白いごはんがすすむだろう。
ナムル
ごま油と塩昆布を使って、ナムル風の一品を作る方法もある。市販の鶏ガラスープの素やゴマでナムルの魅力を演出し、塩昆布の塩味がアクセントとなる粋な一品である。お弁当のおかずでなければ、ニンニクを利かせても美味しくなる。
結論
時短のために電子レンジを活用する機会は非常に多い。ブロッコリーもその例に漏れず、電子レンジで調理すれば、気軽にできるだけではなく栄養面においても優れた効力を発揮する。ただし、失敗すると風味も食感も低下してしまうため注意が必要である。美味しくできたブロッコリーは、冷蔵や冷凍保存を駆使して最後までキレイに食べきろう。電子レンジを使ったブロッコリーのおかずも、多忙な毎日には大いに役に立ってくれるだろう。
※ 川越昌子 川井信子 亀井正治 中沢るみ 「無水調理によるブロッコリーのミネラル・ビタミンの変動」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsueisei1957/42/5/42_5_183/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsueisei1957/42/5/42_5_183/_pdf
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