1. マリトッツォとは

マリトッツォとは、真ん丸の愛らしい形をしたパンに、たっぷりの生クリームがサンドされている菓子パンのこと。パンは、バターと卵と砂糖をふんだんに使って作られるブリオッシュと称されるもの。
マリトッツォは、イタリアの伝統的な菓子パンでもあり、その起源はローマ時代にまでさかのぼるようだ。本場イタリアのマリトッツォには、ブリオッシュの生地に香り付けのためにオレンジピールが加えられているようだ。
マリトッツォという名は、イタリア語で夫を意味するmarito(マリート)に由来する。イタリアでは、3月の最初の金曜日に、男性が意中の女性にマリトッツォを贈るという風習があったとのこと。
グルメ大国として知られるイタリアでは、マリトッツォのような甘めの菓子パンとエスプレッソ、あるいはカプチーノという組み合わせが好まれ、朝食の定番のスタイルとなっている。いわゆる日本の立ち食いそばのように、イタリアの朝のカフェでは、立ったまま、ささっとマリトッツォとコーヒーを食してから、職場に向かうビジネスマンが目につくようだ。
このマリトッツォが、日本において、爆発的なブームを巻き起こし、ブームを受けて、マリトッツォを取り扱う店が全国各地に続出している模様。
2. マリトッツォの爆発的なブームの背景

イタリアの伝統的な菓子パンで、昔から朝食としてイタリアの人々に食べられてきたマリトッツォが、ここにきて、なぜ日本でこれほどまでのブームを引き起こすことになったのか?
どうやらブームの火付け役は、全国展開しているコーヒー豆や輸入食材を扱うチェーン店「カルディ」のようだ。
昨年の11月に、同店が、日本向けの冷凍食品として「マリトッツォ」を販売したところ、たちまちSNSなどで話題となり、およそ34万個も売り上げるという、爆発的なヒットを記録した。
それを機に、関西を中心にマリトッツォを販売する店が続出することになり、いまもその勢いはとどまることなく、全国規模で、マリトッツォを販売する店があとを断たない状況のようだ。
しかも、それぞれの販売店が提供するマリトッツォは、その店の個性が色濃く反映されたアレンジバージョン。元が、生クリームをパンでサンドするというシンプルなものであるだけに、アレンジのバリエーションは、まさに無限といえる。それぞれの販売店から、続々と新作のアレンジが登場する点も、ブームの勢いが留まることを知らない大きな理由になっているようだ。
3. マリトッツォはどこで買える?

前述のように、いまや、どこでも買えるといっても過言ではないくらい、マリトッツォを扱う店は、全国規模で続々と増えている。大手のコンビニや一般のスーパーでも取り扱われているが、ブームということもあり、たちまち売り切れてしまい、入手そのものが困難である場合も少なくないようだ。
百貨店やホテル内にあるカフェやベーカリーなどでは、ほぼ確実といっていいくらいマリトッツォが販売されている。スターバックスが運営するイタリアン・ベーカリー「プリンチ(R)」でも販売されていて、評判はすこぶる上々のようだ。このほか、生クリーム専門店やソフトクリーム専門店、かぼちゃ専門店、はたまた八百屋さんなど、本来はパンを扱っていない店でもマリトッツォが販売されている。
また、通販でも入手可能だ。ただ、やはりブームということで、通販でも完売続出で、入手そのものは困難な状況だ。
結論
爆発的なブームになっているマリトッツォについてお伝えした。ブームに便乗して、今後も、マリトッツォを販売する店が、続々と登場することが十分予想できる状況のようだ。そのうちに、あなたの近所の至るところで、「マリトッツォ始めました」という貼り紙を目にすることになるかもしれない。
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