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レンガ調の壁と鉢に入ったガジュマルの写真

ガジュマルの育て方|水やりのコツと頻度は?剪定や増やし方まで徹底解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年8月 1日

ガジュマルの栽培環境、水やりと肥料、選び方や植え替え、増やし方から注意すべき病害虫まで解説する。幹の形が独特なガジュマルは沖縄で「キジムナー」と呼ばれている。精霊が宿り幸せをもたらす「多幸の木」と呼ばれることも。初心者にも育てやすい植物なので、ぜひこれを機にチャレンジしてみてはいかがだろうか?

  

1. ガジュマルとはどんな植物?

大木へと成長したガジュマルの木の写真
ガジュマルとはどういった植物なのか、その特徴や人気の品種など、基本的なところを見てみよう。

生命力が強い人気の観葉植物

ガジュマルといえば、その独特のフォルムと生命力の強さで人気の観葉植物だ。根はコンクリートをつきやぶることもあり、建物を侵食して成長することもあるという。丈夫で育てやすいため、初心者にも人気だ。

ガジュマルの基本情報

ガジュマルはクワ科のフィカス属に分類される観葉植物である。熱帯〜亜熱帯地域に分布し、東南アジアやインド、オーストラリア、国内では沖縄や屋久島などに自生している。そのため暑さには強く寒さに弱いという特徴がある。なお開花時期は4〜5月中旬頃だ。

主な種類・人気の品種

沖縄などに自生している一般的なガジュマルに加え、いくつか種類がある。にんじんのように幹がぽっこりしている「ニンジンガジュマル」や、尖閣諸島に自生する「センカクガジュマル」、その突然変異株である「パンダガジュマル」などだ。ちなみにパンダガジュマルは、葉がパンダの耳のような形をしており希少で高価な品種である。

2. ガジュマルの栽培に適した環境

ほどよく光が差し込む屋内に置かれたガジュマルの写真
ガジュマルの栽培に適した環境も把握しておこう。日当たりや土の選び方などを解説する。

日当たりと置き場所|屋外で育てる場合

ガジュマルは耐陰性があるため日陰でも育てられるが、こまめに太陽の光に当てないと葉が弱ってしおれたり、葉が落ちたりする。ガジュマルは基本的に太陽の光を好む植物なので、より健康的に力強く育てるためにも適度に太陽の光を浴びさせる必要がある。
だがその反面、直射日光には弱い。長時間直射日光にさらすと葉焼けを起こすおそれがあるため注意しよう。屋外で育てる際は遮光ネットをかけたり、半日陰に移動させたりするとよい。

日当たりと置き場所|室内で育てる場合

室内でインテリアグリーンとしてガジュマルを育てる場合、屋外とは異なる配慮が必要だ。室内で育てるのであればレースカーテン越しに日光浴をさせてあげるとよいだろう。

温度管理

ガジュマルは暑さに強く寒さに弱い。そのため冬の温度管理にはとくに注意が必要だ。耐寒温度は下限5℃といわれているため、春〜秋にかけては屋外の気温でも問題ない。秋の暮れ頃からは室内に入れるとよいだろう。ただし室内であっても、冬場の窓際などは5℃以下になる。先ほどの置き場所を参考にしながら、温度管理に気を配ろう。

用土

ガジュマルは暖かく湿度の高い環境を好むが、水はけが悪い土では根腐れを起こすおそれがある。水はけがよい土を選ぶことが重要になると覚えておこう。なお市販の観葉植物用の土でも問題なく育つ。
ブレンドする場合は観葉植物用の土と赤玉土、鹿沼土を2:1:1の割合で混ぜたものがおすすめだ。表面を無機質な赤玉土や鹿沼土、化粧砂といったもので覆うとコバエを防げる。ハイドロカルチャーでも育てられるが、その場合は液肥が必要になる。

3. ガジュマルの水やりのコツと頻度は?肥料の与え方も解説

白い鉢に入ったガジュマルの写真
育てやすいガジュマルだが水やりには少しコツが要る。季節や気温で水やりの頻度を調整することが大切だ。ガジュマルを上手に育てるための、水やりと肥料のポイントを解説しよう。

水やりのコツと頻度|夏場など気温が高い時期

春から秋にかけての気温が高い季節は、土が完全に乾いたらたっぷり水を与えるのがポイントだ。また、水やりは鉢の下から水が出てくるまで与えることがコツになる。ただし受け皿に溜まった水は根腐れの原因となるため、毎回捨てることも忘れないようにしよう。
加えて、季節を問わず葉水を与えよう。葉の表裏にまんべんなく霧吹きなどで水を吹きつけるとよい。葉水はガジュマルの葉をみずみずしく保つだけでなく、乾燥防止や害虫予防にもつながる。

水やりのコツと頻度|冬場など気温が低い時期

冬は水やりの回数を減らす必要がある。ガジュマルは寒くなると休眠期を迎えるため、水をあまり吸わなくなるからというのが理由だ。環境にもよるが、冬の水やりは月に1〜2回程度でよいだろう。根腐れを防ぐためにも、水やりの際は土の状態を確認し乾いて2〜3日経ってから水を与えるようにするのがコツだ。

肥料・追肥の与え方

ガジュマルは、基本的には肥料なしでも問題なく育つが、与えると生長が早まる。春〜秋の生育期に、ゆっくり効果が出る固形肥料や液体肥料を与えるとよい。ただし生長が緩慢な冬場は肥料焼けを起こすおそれがある。根を傷めるため与えないほうがよいだろう。

4. ガジュマルの育て方1|選び方・植え付け・植え替え(鉢替え)

室内で鉢で育てられているガジュマルの写真
ガジュマルの育て方のポイントとなる株の選び方、植え付け、植え替え(鉢替え)について解説しよう。

株の選び方

ガジュマルの株は葉の色が鮮やかで艶があり、幹の根元がグラつかないものを選ぼう。葉の先が黄色い、萎れている、幹にシワがあるといった株は根が弱っているおそれがあるため避けたほうが無難だ。

植え付けのタイミングとやり方

ガジュマルの植え付けは5〜7月の暖かい時期にしよう(猛暑日は避けるのがポイント)。まずは株の土を払い、傷んだ根をハサミで切る。鉢底にネットを敷き、ガジュマルの幹が1cmほど埋まる高さまで土を入れる。鉢の上部から2cmほどの低さまで土を詰めたら完了だ。

植え替え(鉢替え)のタイミングとやり方

2〜3年に1度の目安でひと回り大きな鉢に植え替える。適期は5〜7月頃だ。生長したガジュマルを植え替えないと根詰まりを起こすため気をつけてほしい。鉢の底から根が出たら植え替えのサインだ。
なおハイドロカルチャーに植え替える場合「ハイドロボール」「根腐れ防止剤」「ハイドロボール」の順に鉢底に入れる。ガジュマルの根に土が付いていなければそのままでOKだが、付いていたら流そう。ボウルなどに水をはり、そっと土を洗い流してから鉢にガジュマルを入れ、周りにハイドロボールを入れる。ガジュマルの幹がグラつかないよう、ハイドロボールを割り箸などで押し込むように入れるのがポイントだ。幹が安定したら植え替え完了である。

5. ガジュマルの育て方2|剪定・増やし方(挿し木)

枝が伸びてきたガジュマルの写真
続いての育て方のポイントは、剪定と増やし方(挿し木)だ。

剪定のタイミングとやり方

ガジュマルへのダメージを少なくするためにも、剪定は5〜6月頃にしよう。枯れた枝、重なり合った枝のどちらか一方などは根本から切る。真上や左右に伸びる枝は、先を切って高さや形を整えるように剪定する。

挿し木のタイミングと増やし方

ガジュマルは、剪定したときに出る枝を挿し木にして増やせる。時期は剪定と同じでよい。枝を10cmほどの長さにして、先端の葉1枚以外はすべて摘む。このとき、切り口から白い樹液が出たら水で洗い流そう。
用意した鉢に土を入れ、真ん中に指で穴を開けてガジュマルの枝を挿す。風通しがよく直射日光が当たらない場所で水をたっぷり与える。新芽が出て根がしっかりしたら、新しい鉢に植え替えだ。

6. ガジュマルの育て方3|気をつけたい害虫と病気

健康に育っているガジュマルのイメージ写真
次の育て方のポイントとして、注意したい害虫や病気などについてお伝えする。

ハダニやカイガラムシなどに注意

ガジュマルに付くハダニやカイガラムシ、アブラムシに注意しよう。放置するとガジュマルが枯れるおそれがあるためしっかりと対策してほしい。

【ハダニ】

葉の裏に付き、吸汁されたところは白い斑点が残る。薬剤に耐性ができるため一度で駆除してしまおう。葉水を与えるなど、葉を乾燥させないことが予防につながる。

【カイガラムシ】

成長すると身体からワックスを出すようになる。殺虫剤が効かないため、歯ブラシなどで1匹ずつ駆除しなければならない。根と根の間、枝に群がることが多いため定期的に確認しよう。またカイガラムシは風通しが悪い場所で発生しやすい。置き場所にも注意が必要だ。

【アブラムシ】

群生しウイルスを媒介するやっかいな害虫である。発見した場合はティッシュやピンセットで駆除しよう。アブラムシはハダニと同様に、葉を乾燥させないことが予防になる。

水やりのしすぎにも注意!「根腐れ」の原因に

根腐れの主な原因は、水やりのしすぎによって土が常に湿っていることにある。幹の根元がブヨブヨしていれば根腐れと考えられる。一旦水やりを控えて様子を見よう。根腐れは薬では治せないため回復しなければ処分するしかない。くれぐれも水やりのしすぎにはご注意を。

7. ガジュマルを室内で育てる際の注意点

育てはじめの小さなガジュマルの写真
続いて、ガジュマルを室内で育てる際の注意点を解説しよう。

エアコンの風が直接当たらない場所に置く

湿潤な気候で育つガジュマルにとってエアコンの風は大敵だ。冷暖問わず、エアコンの風を当て続けるとガジュマルの葉が乾燥し、枯れたり害虫が付きやすくなったりする。ガジュマルの鉢は、エアコンの風が直接当たらない場所に置いてあげよう。

冬場は5℃以下になるところに置かない

寒さに弱いガジュマルは5℃以下の環境下で葉が落ち、枯れてしまう場合がある。冬場は外に置くことを避け、暖かい室内に移動しよう。室内でも夜間の冬の窓辺は5℃以下になるので、室内に入れたあとも温度管理に十分注意することが大切だ。

根詰まりしないように定期的に植え替える

ガジュマルを鉢植えで育てる場合は、根詰まりをしないよう2〜3年に1回のペースで植え替えをする必要がある。植え替えはガジュマルの生長が活発になる直前5〜6月頃がおすすめだ。

置く場所に応じて適切に剪定する

ガジュマルは放っておくとどんどん大きくなるため、定期的に剪定することが大切だ。植え替え時期と同じ5〜6月頃を目安にしよう。よく切れる剪定バサミを使うこと、葉と葉の間の風通しがよくなるように剪定すること、全体のバランスを整えながら剪定することなどがポイントである。

8. ガジュマルにはどんな花が咲く?

ガジュマルの実の写真
見たことがない方も多いかもしれないが、実はガジュマルにも花が咲く。

ガジュマルの花とは

ガジュマルは薄黄色の花を咲かせる。しかし見たことがないという方も多いだろう。それもそのはず、ガジュマルの花は「実の中」に咲くため外からは見えないのである。

ガジュマルの風水と花言葉

ガジュマルは生命力が強く丈夫な観葉植物だ。風水的には玄関やベランダに置くと運気がアップするといわれている。そんなガジュマルの花言葉は「健康」だ。

9. ガジュマルは育て方が比較的やさしい!ぜひチャレンジしてみては?

屋外に置かれた鉢に入ったガジュマルの写真
ガジュマルはその生命力の強さや丈夫さから、育て方がやさしい観葉植物である。水やりや日当たり、剪定などのポイントを押さえておけば初心者の方もガジュマルを美しく育てられるはずだ。インテリアグリーンをお探しの方もぜひ、ガジュマルを育ててみてはいかがだろう。

結論

ガジュマルを元気で健康に育てるには水やりや日当たりなど注意すべきポイントがいくつかある。最初は縛りが多く感じられるかもしれないが、いったん覚えてしまえば難しいことはない。多幸の木とも呼ばれ、風水では運気がアップするともいわれるガジュマルをぜひ、楽しく育ててみよう。
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  • 公開日:

    2020年2月 3日

  • 更新日:

    2022年8月 1日

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