1. 必要換気量とは?
必要換気量とは、換気を行うときに最低限求められる空気の量のことだ。では、なぜ必要換気量を知ることが必要なのだろうか。
換気が必要な理由とは
換気は、室内の汚れた空気を新鮮な空気に交換することだ。必要換気量とは、換気するにあたり、最低でもどれくらいの空気の入れ替えが必要かを数値で示す。
空気を入れ替えることで、人の呼気から出るCO2を減らし、ホコリやハウスダスト、ウイルスなども排出することができる。また、部屋のこもった湿気を排出することもできる。湿度がたまるとカビが増殖し、人の健康にも建物にも悪影響を及ぼす。
換気は、換気量と換気回数が大きくかかわっている。1時間当たりどれくらいの空気の量が入れ替えられているのか、その入れ替えがどれくらいの頻度で行われているのかが換気の目安となる。
空気を入れ替えることで、人の呼気から出るCO2を減らし、ホコリやハウスダスト、ウイルスなども排出することができる。また、部屋のこもった湿気を排出することもできる。湿度がたまるとカビが増殖し、人の健康にも建物にも悪影響を及ぼす。
換気は、換気量と換気回数が大きくかかわっている。1時間当たりどれくらいの空気の量が入れ替えられているのか、その入れ替えがどれくらいの頻度で行われているのかが換気の目安となる。
2. 必要換気量の計算方法
必要換気量を求める計算方法として「1人当たりの占有面積から求める方法」「部屋の必要換気回数から求める方法」「床面積当り必要換気量に基づく方法」などがある。
1人当たりの占有面積から求める方法
【必要換気量=20×居室床面積÷1人当たりの占有面積】
この計算式のなかの「20」という数字は、成人男性が静かに座っている状態のときに排出されるCO2の量に基づいた必要換気量だ。
例えば、8畳の部屋に4人家族で過ごしている場合、8畳は約13.2m2(平方メートル)なので次のような計算式となる。
20×13.2÷(13.2÷4)=80m3/h 1人当たり1時間に80m3(立方メートル)の換気が必要となる。
そのほか、1人当たりの占有面積の一般的な例としては
・事務所:5m2
・飲食店:3m2
・ホテル・旅館:10m2
たとえば床面積30m2の飲食店ならば
20×30m2÷3m2=200m3/h 1時間に200m3の換気量が必要となる。
この計算式のなかの「20」という数字は、成人男性が静かに座っている状態のときに排出されるCO2の量に基づいた必要換気量だ。
例えば、8畳の部屋に4人家族で過ごしている場合、8畳は約13.2m2(平方メートル)なので次のような計算式となる。
20×13.2÷(13.2÷4)=80m3/h 1人当たり1時間に80m3(立方メートル)の換気が必要となる。
そのほか、1人当たりの占有面積の一般的な例としては
・事務所:5m2
・飲食店:3m2
・ホテル・旅館:10m2
たとえば床面積30m2の飲食店ならば
20×30m2÷3m2=200m3/h 1時間に200m3の換気量が必要となる。
部屋の必要換気回数から求める方法
【必要換気量=床面積×天井高×1時間当たりの換気回数】
1時間当たりの換気回数は、使用目的による部屋の種類によって変わってくる。家屋の場合は0.5回/hだが、厨房など火を使う場所では30~40回/h、浴室では15~20回/hとなっている。厨房や浴室などは、空気が汚れやすい環境なので、必要換気量も多くなる計算だ。
1時間当たりの換気回数は、使用目的による部屋の種類によって変わってくる。家屋の場合は0.5回/hだが、厨房など火を使う場所では30~40回/h、浴室では15~20回/hとなっている。厨房や浴室などは、空気が汚れやすい環境なので、必要換気量も多くなる計算だ。
床面積当たり必要換気量に基づく方法
【必要換気量=室の床面積当たり換気量×室面積】
たとえば、同じデパートでも「一般売り場」「食品売り場」「特売場」では、人の密度が違ってくる。一般売り場では標準在室密度(m2/人)は1.5で必要換気量は20(m3/m2・h)となるが、特売場では標準在室密度(m2/人)は0.5で必要換気量は60(m3/m2・h)と3倍となる。
たとえば、同じデパートでも「一般売り場」「食品売り場」「特売場」では、人の密度が違ってくる。一般売り場では標準在室密度(m2/人)は1.5で必要換気量は20(m3/m2・h)となるが、特売場では標準在室密度(m2/人)は0.5で必要換気量は60(m3/m2・h)と3倍となる。
3. コロナ対策に必要な換気量
コロナのクラスター予防として、密にならずにこまめな換気が必要だとされている。ではどれくらいの換気量であれば安心できるのだろう。
新型コロナウイルス対策で換気が重要視されている理由
厚生労働省の発表によると3つの条件を満たした場所での集団感染が確認されている。「換気が悪い空間」「人が密集している空間」「近距離での会話や発生している場所」。いわゆる3密だ。密を避けることがコロナ感染を避けるために重要だという考えのもと、リスクを回避する手段として換気量も1人当たり30m3/hを確保することを推奨している。
ただし、現時点では換気することによって、新型コロナへの感染が確実に防止できるとは明らかになっていない。換気だけでなく、マスクの着用や手洗いといったほかの感染対策も徹底するべきだろう。
ただし、現時点では換気することによって、新型コロナへの感染が確実に防止できるとは明らかになっていない。換気だけでなく、マスクの着用や手洗いといったほかの感染対策も徹底するべきだろう。
換気を改善するための指針
厚生労働省では、とくに商業施設などにおいて換気を改善するための指針を出している。
・必要換気量を1人当たり30m3/hを確保する。
・在室人数を減らす。
・窓がある場合には、30分に1回以上開けて換気量を増やす。
・窓が2つ以上ある場合には換気量を増やすため対角線上に窓を開け、空気の通り道を作る。
これらの指針を守ることは、今後の常識になっていくのかもしれない。
・必要換気量を1人当たり30m3/hを確保する。
・在室人数を減らす。
・窓がある場合には、30分に1回以上開けて換気量を増やす。
・窓が2つ以上ある場合には換気量を増やすため対角線上に窓を開け、空気の通り道を作る。
これらの指針を守ることは、今後の常識になっていくのかもしれない。
結論
新型コロナの蔓延で換気に対する一般の人々の認識も高くなった。どれくらい換気したらいいのかは、部屋の広さや在室している人の数によっても変わってくる。そこで数値として視覚化できる必要換気量が注目されているのだ。自宅やオフィスなどの必要換気量を計算してみるというのも、コロナ対策を見直すきっかけになるのではないだろうか。
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