- 1. 枕の捨て方は「燃えるごみ」か「粗大ごみ」に分別するのが基本
- 2. 枕の捨て方は素材でも変わる!「不燃ごみ」になる枕とは?
- 3. 枕の捨て方について各自治体のルールもチェックしておこう
- 4. 枕を捨てる以外にも処分方法はある?
- 5. 枕は素材などに応じて正しく分別・処分しよう
- ※1:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!
https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html
1. 枕の捨て方は「燃えるごみ」か「粗大ごみ」に分別するのが基本
さっそく枕の捨て方を見ていこう。枕とひと口にいってもサイズや素材、形状はさまざまだが、まずはごく一般的な枕について解説する。
枕の捨て方は「燃えるごみ」が一般的
枕を「燃えるごみ」に分類している自治体が多い。したがってごく一般的な枕は燃えるごみと思っておいてよいだろう。ただし後述するように自治体によっては「一律不燃ごみ」としているところもある。そのためまずはお住まいの自治体のホームページを確認しておくと安心だ。
枕の大きさによっては「粗大ごみ」になることも
30cm(50cm)を超える枕、抱き枕などは自治体によって粗大ごみ扱いになることもある。サイズを問わず一律粗大ごみとしているところもあるため、やはり自治体のホームページで確認しておくとよいだろう。
【粗大ごみサイズでも切断すれば燃えるごみで出せる】
そのまま出すと粗大ごみになるサイズであっても、小さく切断すれば燃えるごみ、または燃えないごみとして出せることもある。ただし中身の素材でも分類が異なるので覚えておこう。たとえばプラスチックは燃えないごみ、羽毛は燃えるごみとして扱われることが多い。
枕カバーも基本的には「燃えるごみ」でOK
枕カバーの多くは布製なので、ほかの布類と同じ捨て方が適用されると思っておこう。古着回収をしている自治体であれば、古着と同じように回収してくれる可能性がある。なお名古屋市(愛知県)のように、資源回収ごみとしているところもあるので、念のため確認することが大切だ。
2. 枕の捨て方は素材でも変わる!「不燃ごみ」になる枕とは?
枕の正しい捨て方は、サイズのほか中に使われている素材によっても変わってくる。サイズ的には「燃えるごみ」でも、素材で「燃えないごみ」に分類したほうがよいケースもあるので覚えておこう。
中身がそば殻の枕
そば殻の枕は基本的に「燃えるごみ」に分類されている。自治体指定のごみ袋に入れて、燃えるごみの日に出せば回収してもらえることが多い。なおそば殻の枕は1〜2年で買い替えることが推奨されている。
中身が綿の枕
中に綿が詰め込まれている枕は燃えるごみに分類されることが多い。使い方にもよるが、耐用年数は2〜3年と考えられている。
中身が羽毛の枕
中に羽毛が詰め込まれた枕も燃えるごみ扱いとなることが多い。2〜3年を目安に買い替えると寝心地のよさを維持できるとされている。
中身がビーズの枕
枕の中にプラスチックビーズが使われている場合、ほかのプラスチックごみと同様に燃えないごみに分類されることが多い。3〜5年で買い替えの目安とされている。
中身がパイプの枕
プラスチックパイプが使われている枕も、ビーズと同様に燃えないごみに分類されると思ってよいだろう。やはり3〜5年で買い替えの目安とされている。
中身がウレタンの枕(低反発枕)
低反発枕の捨て方も自治体で異なるが、横須賀市(神奈川県)や日野市(東京都)などのように燃えないごみに分類しているところが多い。ウレタンは吸水性が高く原則水洗いできない。湿気を溜め込みやすいため定期的な陰干しが大切だ。各メーカー、2〜3年を目処に買い替えることを推奨している。
【民間業者に委託している自治体も】
低反発枕の収集を民間業者に委託している自治体もある。たとえば佐久市(長野県)では、市が指定する廃棄物処理業者に連絡すると、低反発枕を有料で引き取ってもらえる。ただしサイズが大きい低反発枕は粗大ごみ扱いになることもあるので、事前にサイズを確認しておこう。
3. 枕の捨て方について各自治体のルールもチェックしておこう
お伝えしているように、枕の捨て方は自治体で異なる。いくつかピックアップして枕の捨て方を紹介しよう。
東京都世田谷区における枕の捨て方
世田谷区では、基本的に枕の捨て方を粗大ごみとしているが、1辺の長さが30cm以下であれば燃えるごみとなる。
神奈川県横須賀市における枕の捨て方
横須賀市ではそば殻や羽毛、綿が使われている枕は燃えるごみ、パイプや低反発枕などは燃えないごみだ。1辺の長さが50cmを超える枕は粗大ごみ扱いとなる。
神奈川県横浜市における枕の捨て方
横浜市では「枕」「抱き枕」ともに燃やすごみに分類している。ただし1辺の長さが50cmを超える場合は粗大ごみ扱いになる。
千葉県柏市における枕の捨て方
柏市はやや特殊だ。羽毛、綿、そば殻など中身の素材に関係なく、枕は一律不燃ごみとしている。
大阪府大阪市における枕の捨て方
大阪市では、最大辺または径が30cm以下の枕を普通ごみ、30cmを超えるものを粗大ごみとしている。
愛知県名古屋市における枕の捨て方
名古屋市では、一般的な枕は一律燃えるごみである。ただし抱き枕に限っては粗大ごみが指定されている。
東京都練馬区における枕の捨て方
練馬区の枕の捨て方は可燃ごみとするのが基本である。ただし30cm角を超える場合は粗大ごみ扱いだ。
東京都大田区における枕の捨て方
大田区では枕は一律粗大ごみとしている。
4. 枕を捨てる以外にも処分方法はある?
ところで枕を捨てる以外の処分方法はあるのだろうか?注意点とあわせて解説しておこう。
未使用の枕であれば売却できる可能性がある
フリマアプリに出品したり、リサイクルショップに買い取ってもらったりする方法がある。ただし、未使用かつ「状態がすこぶる良い」「希少価値が高く人気がある」といった枕に限られるだろう。誰かが使用した枕は正直使いたくないものだ。使用済みの枕の売却はおすすめしない。
不用品回収業者に依頼する場合は「無許可」の業者に要注意
もうひとつ、不用品回収業者に依頼する手もある。電話1本で夜間や土日なども自宅に回収に来てくれるたいへん便利なサービスだ。だが「無許可の業者」に依頼することだけは絶対に避けよう。
ご家庭から出るごみはすべて「一般廃棄物」である。それを回収できるのは自治体から委託を受けている、または自治体から「一般廃棄物処理業許可」を受けている業者だけだ。「産業廃棄物収取運搬業許可」「産業廃棄物処理業許可」「古物商」といった許可や免許では回収できない。
不法投棄など不適正処理の元になるおそれがあるほか、法外な料金を請求されるといったトラブルも懸念されるため、くれぐれも依頼しないことだ。なおリサイクルショップなどに「中古品として買い取ってもらう場合」は古物商の免許でよい。(※1)
5. 枕は素材などに応じて正しく分別・処分しよう
お伝えしてきたように、枕の正しい捨て方は自治体によって微妙に異なる。未使用であれば売却するといった方法もあるが、やはり一度でも使用した枕はお住まいの自治体のルールに沿って正しく処分するのが賢明だろう。引っ越しをされた方などは、以前住んでいた自治体とルールが異なる場合がある。念のため確認しておくことをおすすめする。
結論
枕の捨て方はサイズや素材などによって変わる。お住まいの自治体のルールを確認し、不適正処理にならないよう正しく処分しよう。不明な点や迷う点があれば、事前に自治体のホームページを確認するか、転入の際に受け取るガイドを確認しよう。それでも分からなければ電話などで問い合わせておこう。
(参考文献)
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