目次
- 1. 枕の寿命は2〜3年程度と考えるのが一般的
- 2. 枕の寿命は素材によって若干変わる
- 3. 枕の寿命が近い?買い替えるタイミングとは
- 4. 寿命を迎えた枕を使い続けるデメリット
- 5. 枕の寿命をムダに縮めないための取り扱い方
- 6. 自分に合った枕を選ぶことも大切
- 綿(ポリエステル、コンフォロフト)
- 羽根(フェザー)
- 羽毛(ダウン)
- ビーズ
- そばがら
- 低反発ウレタン
- 天然素材(ヒノキなど)
- パイプ(ストロー)
- クラッシュラテックス
- スノー低反発
- コルマ・ミニボール など
- ヘタりが気になり始めた
- 買ってから2〜3年が経過している
- 低くなった、合わなくなったと感じる
- 朝起きると首や肩、腰が痛い
- 寝付きが悪くなった、頭の位置が落ち着かない
- 枕のイヤなにおいが取れない
- 枕を購入してから自分の体型や寝るときの姿勢が変わった
- いつ購入した枕なのかはっきり思い出せない など
- ※1:枕の寿命は?|眠りのレシピ|ふとんなどの寝具なら西川公式サイト
https://www.nishikawa1566.com/column/bedding/20180211200000/
1. 枕の寿命は2〜3年程度と考えるのが一般的

枕の寿命というと破損や汚損など「完全に枕として使えなくなった状態」もあるが「機能性が低下した状態」もいってしまえば寿命である。
一般的にいわれている枕の寿命は2〜3年程度
枕の寿命は2〜3年といわれている。ただし人によっては1年だったり5年だったりもする。「使えるからまだいい(寿命ではない)」「機能性が少しでも低下したら(寿命と判断して)買い替える」など人によって基準が異なるため、開きがあるのは仕方がないところかもしれない。
実際には5〜10年など長く使う人が多い?
寝具メーカー「西川株式会社(東京西川)」のリサーチによれば、今使っている枕は何年使用しているものかというアンケートで、5〜10年未満「22.5%」、10年以上にいたっては「12.2%」という結果だった。上述した一般的な寿命と比べると、かなり長い間同じ枕を使っている人が多いことがわかる。(※1)
まだ使えそうでも機能性が低下しているおそれがある
たとえ破れたりほつれたりしていなくても、2〜3年も使用していれば新品時と比べてヘタッたり、カバーが擦れたりしてくる。皮脂や汗、唾液などが付着し、シミになったりイヤなにおいを発したりすることも考えられる。
とくにヘタりは睡眠の質にも影響する部分なので、起きたときに首が痛い、姿勢(頭の位置)が定まらないなどと感じるようになってきたら寿命と考えて買い替えを検討しよう。
2. 枕の寿命は素材によって若干変わる

近年、実にさまざまな種類の枕が登場している。当然、素材によって耐久性が異なるし、使用頻度や環境(湿度、水濡れ、温度、その他)、お手入れなどによっても変わる。枕投げなどをすればダメージを受けて一気に劣化するといったこともある。主な素材と、素材別の寿命の目安もお伝えしておこう。
主な枕の素材
そばがら枕の寿命は1〜2年程度
そばがら枕の寿命は1年、長くても2年と考えておこう。2年も使えばそばがらが割れ、そばの粉が出てしまうこともある。そばの粉には虫がつきやすいだけでなく、鼻炎やぜんそくなど人体に影響を及ぼすこともある。完全に寿命を迎える前に買い替えるのがおすすめだ。
低反発ウレタン枕の寿命は2〜3年程度
フィット感で人気の低反発ウレタン枕の枕の寿命は2〜3年である。睡眠の質にも関わるため、ウレタンが汚れたり形が崩れてたり、復元性がなくなったりしたら買い替えを検討しよう。なお低反発ウレタン枕は水洗いできないものも多い。うっかり濡らしてしまったことである意味寿命を迎えてしまうこともあるため、取り扱いにも注意しよう。
中綿が入った枕の寿命は素材によって1〜5年程度
中綿には大きく「ポリエステル」と「コンフォロフト」がある。寿命の目安は前者が1〜3年、後者が1〜5年程度だ。ポリエステルの中綿はホコリが溜まりやすいにも関わらず水洗いできないため、ハウスダストなどの要因となりやすい。他方コンフォロフトは水洗いOKなので、長持ちしやすい。いずれも弾力性やボリュームがなくなってきたら買い替えどきと判断しよう。
羽根枕の寿命は2〜4年、羽毛枕の寿命は1〜3年程度
羽根(フェザー)枕の寿命は2〜4年とされている。「低くなった」と感じたら買い替えを検討しよう。羽毛(ダウン)枕は寿命がもう少し短く、1〜3年程度とされている。こちらも徐々にヘタッていくため、低くなったと感じたら買い替えを検討しよう。
パイプ(ストロー)枕の寿命は3〜5年程度
パイプは主にポリエステルやポリエチレンでできており耐久性に優れている。このため意外と寿命が長く3〜5年は使用できるといわれている。とはいえ長く使えばさすがにパイプもヘタッてくるので、低くなったと感じたり、ヘタッたパイプが多くなったと感じたりしたら買い替えを検討しよう。
3. 枕の寿命が近い?買い替えるタイミングとは

上述した寿命はあくまで目安である。そこまで達していなくても寿命が近づいている枕は買い替えを検討しよう。その際の基準となる状態についてまとめたので参考にしてほしい。
枕の買い替えを検討するタイミング
一例だが、このようなところに心当たりがあれば寿命が近い、もしくは買い替えを検討してもよいタイミングと思っておこう。
4. 寿命を迎えた枕を使い続けるデメリット

「まだ使えるから」「愛着があるから」「とくにこだわっていないから」などさまざまな理由で枕を長く使っている方も多いだろう。だが冒頭でもお伝えしたように、十分使えそうな枕でも2〜3年使用していたり、新品時と比べて機能性が低下していたりすれば、やはり買い替えを検討したほうがよい。寿命を迎えた枕で寝続けることのデメリットやリスクを解説しよう。
睡眠の質が低下する
単純に「寝心地が悪くなる」だけであればまだマシかもしれない。問題は睡眠の質が低下してしまうことだ。寝ているはずなのに朝起きると疲れている、首が痛いなどという場合、枕が寿命を迎えているのかもしれない。
そのまま寝続けることで十分な睡眠がとれず、ストレスになったり昼間のパフォーマンスに悪影響が出たりすることも想定される。集中力の低下は事故などの要因にもなるため、ヘタりなどが見られる枕は速やかに買い替えを検討してほしい。
イヤなにおい、ダニやカビの繁殖リスクが高まる
汗、皮脂、フケ、垢、抜け毛、ホコリ...枕には実にさまざまな汚れが付着する。これらはダニやカビの原因にもなるため、長く使い続けている方は要注意だ。定期的に洗っている場合はまだしも、そうでなければカビの胞子やダニの死骸などを吸い込んでしまうかもしれない。健康のためにも、寿命を迎えた枕は早期に買い替えを検討しよう。
5. 枕の寿命をムダに縮めないための取り扱い方

いずれ寿命を迎えることは間違いないのだが、少しでも長く大切に使っていくためにできることはしておこう。
枕カバーを使う
汗や皮脂などが染み込んでしまうのを少しでも軽減するため、枕カバーやパッドなどを併用しよう。カバーやパッドは複数枚用意してローテーションすると、こちらも長持ちする。
洗える枕は定期的に洗う
水洗いOKの枕であれば定期的に洗おう。乾かすときに形を整え、平干しをすると型崩れしにくい。天日干しか陰干しかは素材などによるため、メーカーのホームページなどでお手入れ方法を確認しよう。きちんと乾かすことが大切なので、その点も忘れないようにしたい。
洗えない枕は陰干しなどで湿気を飛ばす
低反発ウレタン枕など洗えない素材の枕は、取扱説明書などに従って適切にお手入れをしよう。また風通しのよい日陰などで定期的に干し、湿気を飛ばすといったことも大切だ。
6. 自分に合った枕を選ぶことも大切

枕は寿命を見極めることも大切だが、そもそも自分に合う枕を選ぶことも大切だ。枕に頭をのせたとき、床(マットレス、敷布団など)と首の間に隙間がある場合、首に負担がかかっている。隙間がなくなるような枕を探すとよいだろう。選び方についてはこちらで詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧いただきたい。
【関連記事】
結論
枕は睡眠の質に直結する大切な寝具のひとつである。元気な毎日を送るためにも、ぜひ枕の寿命を見極めて必要に応じて買い替えも検討しよう。あわせて、自分に合う枕とはどのようなものなのかを知り、適切に選ぶことも大切だ。
(参考文献)
この記事もCheck!