目次
1. 冷蔵庫掃除が必要な理由

そもそも冷蔵庫の掃除はなぜ必要なのか、基本から振り返ってみよう。
悪臭や食品への悪影響を防ぐため
出し入れの際にうっかり調味料や煮汁、肉や魚のドリップなどがこぼれてしまうこともあれば、野菜に付いている泥や汚れた水滴などが落ちることもある。見た目はそれほどでもない場合でも、実は意外と汚れているのが冷蔵庫だ。汚れをそのままにしてしまうと、やがて悪臭のもとになったり、雑菌が繁殖してカビが生えたりするおそれもある。食品への悪影響を防ぐためにも、冷蔵庫掃除は欠かせない作業である。
冷蔵庫掃除の頻度は?
食品を取り出すことになるため頻繁な掃除は難しいかもしれない。だが汚してしまったときはもちろん、そうでなくともできれば3カ月に1回、せめて半年に1回は冷蔵庫掃除をしてキレイに保つことが大切だ。
2. 冷蔵庫を掃除する前の準備

冷蔵庫の掃除は、食品を取り出すため効率が重要になる。事前の準備から解説していこう。
計画立てをする
まずは、どこから掃除をするか計画立てをしよう。忙しい方などは1日で終わらせる必要はない。今日は野菜室、明日は各トレーなど、無理のない計画立てをしよう。
クーラーボックスなどを準備する
掃除をしている間に食品が傷んでしまわないよう、クーラーボックスと氷を用意しておくことをおすすめする。
キレイな雑巾を複数枚用意しておく
水拭き用と乾拭き用、それぞれ複数枚ずつ用意しておこう。使い捨てできるダスターなどもおすすめだ。
重曹水とクエン酸水を作っておく
重曹とクエン酸はドラッグストアなどで手軽に購入できるアイテムで、人や自然にやさしい成分が特徴だ。食品を入れる冷蔵庫掃除にピッタリだろう。まずは空のスプレーボトル2つを用意し、水100mlにつき小さじ1杯の重曹を混ぜてよく溶かす。同じように、もう1つのスプレーボトルには水100mlにつき小さじ半分のクエン酸を溶かしておこう。
3. 重曹やクエン酸を使った冷蔵庫内の掃除のやり方

準備が整ったら、いよいよ冷蔵庫掃除を始めよう。
食品を取り出しクーラーボックスへ移す
まずは冷蔵庫内の食品を取り出し、用意しておいたクーラーボックスへ移そう。ふたが開いていると冷気が逃げてしまうためしっかり閉じておくことも忘れないようにしよう。
外せるパーツは外して中性洗剤で洗う
トレーやケース、製氷皿や給水タンクなど、取り外せるパーツはすべて外し、台所用(食器用)中性洗剤を使ってスポンジなどでキレイに洗ったら、よくすすいで乾かしておこう。
重曹水で庫内を拭き掃除する
乾いたキレイな雑巾を1枚用意し、重曹水をスプレーして含ませる。そのまま冷蔵庫内を拭き掃除したら、水に濡らして固く絞った雑巾で水拭きをして仕上げよう。重曹が残っていると白っぽい粉のようになることがあるため、拭き残しがないように気をつけてほしい。
水垢汚れなどはクエン酸水で落とす
ドレッシングがこぼれたところ、水垢が付着しているところなどはクエン酸水を使おう。同じようにキレイな乾いた雑巾に含ませて汚れを拭けばOKだ。水拭きでしっかり仕上げるのも忘れないようにしよう。
キレイになったらパーツと食品を元へ戻して完了
冷蔵庫内がキレイになったら、乾かしておいたパーツとクーラーボックスに移した食品を戻そう。出し入れしやすいよう、また効率よく冷えるよう整理整頓しながら並べていけば完了だ。
4. 冷蔵庫の外側やドア、ゴムパッキンの掃除は?

意外と見落としがちなのが冷蔵庫のドアに付いているゴムパッキンである。うっかりしていると黒カビが生えてしまうこともあるため、忘れずに掃除しておこう。
用意するもの
キレイな雑巾を複数枚、それと重曹水を用意しよう。ただし今回の重曹水は水ではなく40〜45℃くらいのお湯を使って作ろう。分量は同じで構わない。重曹は温めることでアルカリ性が強まり、掃除における効果も高くなるためだ。また細かい部分を掃除するための綿棒および、割り箸にガーゼを巻いて輪ゴムで留めたものなどがあるとよい。
冷蔵庫の外側を拭き掃除する
まずは乾いたキレイな布に重曹水を含ませ、ドアや天板を含め外回りを全体的に拭き掃除していこう。持ち手や隙間など細かい部分は、綿棒を使って掃除すると奥までしっかり届きやすい。綿棒では細すぎるという場合は、割り箸にガーゼを巻いて輪ゴムで留めたものなどでもOKだ。
ゴムパッキンを掃除する
外回りがキレイになったら、ドアを開けてパッキンを掃除しよう。表面は重曹水を含ませた雑巾で、奥まった部分は綿棒で掃除すると効率的だ。
水拭きで仕上げて完了
冷蔵庫内を掃除したときと同じように、水拭きをして仕上げれば完了だ。
ゴムパッキンに黒カビが生えていたら?
ドアの開閉によって生じた結露や垂れた汁などが原因で、ゴムパッキンに黒カビが生えてしまうことがある。この場合はまずゴムパッキンに付着および詰まったゴミを取り除いたうえで、アルコールをスプレーする。その後すぐに乾いたキレイな雑巾または綿棒、あるいは割り箸にガーゼを巻いたものなどで拭き取ろう。それでも落ちない強力な黒カビは、ゴムパッキン専用のカビキラーなどを使うとよい。
5. 冷蔵庫の床下掃除も忘れずに
つい見逃してしまうのが冷蔵庫の床下である。せっかくなのでこちらも掃除方法を覚えておこう。
用意するもの
重曹水とキレイな雑巾を複数枚、それと細めのハンガー1本、不要なストッキング(なければ似たようなモノ)を用意しておこう。床下に入るフロアワイパーなどがあればもちろんそれでも構わない。
フロントカバーを外して洗う
お使いの冷蔵庫の取扱説明書を見ながら、前面のカバーを外そう(外れないタイプはそのままで)。外したカバーは重曹水を含ませた雑巾で掃除し、水拭きで仕上げる。あるいは中性洗剤で洗って流水ですすいでもよい。
床下を掃除する
ストッキングをハンガーにかぶせたら、床下へ忍ばせてホコリを取り除こう。ふわふわした軽いホコリはストッキングによく吸い付く。
可能であれば背面も掃除する
動かせるようであれば少しずらして、背面や床下も掃除しておこう。
フロントカバーを戻して完了
乾かしておいたフロントカバーを取り付ければ完了だ。
6. 掃除した冷蔵庫をキレイに保つコツ

最後に、掃除をした冷蔵庫をキレイに保つためのポイントをお伝えする。
汚れはその場で拭き取る
ドレッシングやドリップ、食べかすや汁などが付着したら、億劫がらずにその場でキレイに拭き取ろう。重曹水やクエン酸水を常備しておくとパッと掃除ができて効率がよい。
食品は詰め込みすぎない
冷凍庫は隙間なく食品を詰めると冷却効率が上がるが、冷蔵庫の場合は別だ。冷気がスムーズに循環できるよう、スペースの7割程度に抑えておくとよい。
食品の保存方法を見直す
肉や魚はそれぞれ密閉できる保存袋に入れる、あるいは真空パックするなどし、ほかの食品や食材に触れないように保存しよう。時間の経過とともにドリップが出るようなケースでは、バットを使うなどすれば冷蔵庫内が汚れにくくなる。
庫内の適切な温度を知る
冷蔵庫内の温度が高くなると雑菌が繁殖するおそれがある。冷蔵庫内は10℃以下、冷蔵庫内は−18℃以下に保つよう、設定を見直そう。また開閉のたびに庫内の温度が上がる。不必要な開閉は控えるとともに、開放時間も極力短くするように心がけよう。
結論
冷蔵庫をキレイに保つことは食品を守ることでもある。重曹やクエン酸を使ったナチュラルクリーニングであれば、洗剤を使う必要がないので安心だろう。難しい作業は一切ないので、ぜひこれを機会に冷蔵庫の掃除について見直してみよう。