- 1. エアコンのフィンとは?どこにありどんな役割を果たすパーツなのか?
- 2. エアコンのフィンに溜まる汚れとは?掃除はすべき?
- 3. エアコンのフィンを掃除せずにいるとどうなる?
- 4. エアコンのフィンは自分で掃除できるのか?
- 5. エアコンのフィンを自分で掃除する方法
- 6. エアコンのフィンを自分で掃除する際の注意点
- 7. フィンのついでにエアコンのフィルターも掃除しよう
- 8. 業者の「エアコンクリーニング」もおすすめ
- 掃除機
- 柔らかいブラシ
- つまようじ
- 市販のフィンクリーナー
- ゴム手袋
- マスクとメガネまたはゴーグル
1. エアコンのフィンとは?どこにありどんな役割を果たすパーツなのか?
エアコンのフィンとは何か、掃除方法の前にまずは基本的なところを簡単に解説する。
そもそもエアコンの構造はどうなっている?
エアコン(室内機)は、フィルターのほか内部にフィン、ファン、ドレンパンといったパーツが組み込まれている。フィルターはご存知の通り空気中のホコリなどをキャッチする役割がある。
またファンは風を起こすパーツで、フィルターなどと同じようにカビが生えやすいが、内部にあるため素人は掃除しないほうがよい。ドレンパンは結露によって生じた水滴の受け皿となり、屋外へ排出するためのパーツだ。
エアコンの「フィン」はどこにある?役割は?
今回のテーマであるフィンは「温度調整」の役割を担うパーツである。エアコン前部のカバーを開けてフィルターを外すと、すぐそこに薄い金属板が縦に並んでいる部品が見える。それがフィンだ。ファンから送られた空気を、フィンが設定温度に合わせて冷ましたり暖めたりしたのち、室内に送り出している。
2. エアコンのフィンに溜まる汚れとは?掃除はすべき?
エアコン前部のカバーやフィルターは掃除するものの、フィンは手をつけたことがないという方もいるだろう。そもそもエアコンのフィンは掃除すべきなのだろうか?
エアコンのフィンも掃除したほうがよい
たとえば夏場に冷房運転をしたとしよう。フィンが冷たくなることでそこを通り抜ける空気が冷やされ、室内に心地よい冷風が送られてくる。このとき、フィンには外気との温度差によって結露が生じる。エアコン内部の湿度が上がるということだ。
加えてエアコン内部にはフィルターでは拾いきれない、微かなホコリなども溜まっていく。適度な湿度と温度、そしてホコリ(養分)という、カビの生育条件が見事に揃うというわけだ。このため、エアコンのフィンは掃除したほうがよい。
3. エアコンのフィンを掃除せずにいるとどうなる?
お伝えしたように、フィンをはじめエアコン内部はカビの生育に適した条件が揃いやすい。掃除をせずに放置した場合、どういったリスクが考えられるのかを見ていこう。
フィンの汚れを放置するリスク
エアコンのフィンをまったく掃除せずにいると、ホコリが溜まりカビも繁殖し続ける。その空気が室内に送り込まれていると想像しよう。カビの胞子をヒトやペットが吸い込めば、喘息やアレルギーなどの症状を招いてしまうこともある。
それだけではない。エアコンの空調効率が低下して電気代がかさむ、異臭がするようになる、フィンに負担がかかり故障の一因になるなど、掃除をしないことでさまざまなリスクが生じる。
フィンを掃除するメリット
エアコンのフィルターとあわせてフィンも掃除しておけば、上記で説明したリスクを大幅に低減できるはずだ。とりわけ健康被害のリスクを減らしたり、電気代を少しでも安く抑えたりできる点はメリットである。
フィンはどれくらいの頻度で掃除すればよい?
エアコンの使用方法にもよるが夏・冬ともに使ったとして、できればシーズンごと(年2回)、少なくとも年1回は掃除しておきたい。ただしこれはフィンに限った話だ。フィルターは月1〜2回など、よりこまめに掃除するのが望ましい。
4. エアコンのフィンは自分で掃除できるのか?
フィルターは手軽に掃除できるが、フィンも同じように自分で掃除できるものなのだろうか?市販のフィンクリーナーもあるため、自分で掃除できない(してはいけない)わけではない。だが注意点があるので覚えておこう。
市販のフィンクリーナーは便利だがリスクもある
一般的なフィンクリーナーはスプレー式で、フィンにくまなく噴射するタイプのものである。フィンの汚れを泡がそのまま洗い流し、ドレンパンから室外へ排出される。手軽にフィンを掃除できる便利なアイテムだ。だがこのとき、汚れを含んだ洗浄液がエアコン内部に残るとカビのエサとなるおそれがある。
あるいはフィンが目詰まりを起こす、水漏れの原因となる、部品が錆びついたり電装部品がショートしたりするなどのリスクもゼロとは言い切れない。不要なトラブルを招かないためにも、フィンクリーナーを使用する際は使用方法と注意点を必ず守ることが大切だ。
自分で掃除することも可能だが、できれば業者がおすすめ
そもそも、エアコンは温度調節に必要なセンサーなども搭載された非常に精密かつデリケートな機器である。自分でフィンを掃除することも可能ではあるが、前部のカバーやフィルター、ルーバー(羽)や吹き出し口といった程度に留め、業者に依頼することをおすすめしたい。
なおこの場合、業者にフィン掃除のみを依頼するよりも内部をキレイに洗浄してくれる「エアコンクリーニング」がよいだろう。
5. エアコンのフィンを自分で掃除する方法
上述した注意点などを踏まえた上で、市販のフィンクリーナーを使ってエアコンのフィンを掃除したいという場合の、掃除の流れを解説しよう。
用意するもの
掃除機はハンディタイプのほうが使い勝手がよい。またブラシの代わりに使い古した歯ブラシ、つまようじの代わりに綿棒などを使ってもよい。なおマスクやメガネ(ゴーグル)は、洗浄液やホコリ、カビの胞子が付着したり吸い込んだりするのを防ぐためのものだ。
フィンの掃除方法1|まずは掃除機とブラシで汚れを取る
エアコンの電源を抜いてフィルターを外し、フィンの表面を掃除機がけする。掃除機のアタッチメントはできるだけ小さいブラシ状のものに替えておこう。次に、柔らかいブラシでフィンの目に沿って優しく丁寧に汚れを落としていく。フィンは繊細なので、できるだけ毛先が細く柔らかいものがおすすめだ。細部の汚れはつまようじや綿棒などを使うと取り除きやすい。
フィンの掃除方法2|クリーナーで一気に洗い流す
汚れが取れたら、フィンに満遍なくクリーナーを吹きつける。クリーナーは1本まるまる使い切ることが大切だ。洗い流された汚れはドレンパンに溜まるので室内が汚れることはないはずだが、心配な方は床を養生しておこう。15分ほど放置したらフィルターなどをすべて戻し、10分以上送風運転をしてエアコン内部を乾燥させれば完了だ。
使い方や注意点は商品の説明欄で確認を
上記は一般的なエアコンのフィンクリーナーを使った例だが、商品によって使用方法が違ったり養生が必要だったりすることもある。掃除を始める前に必ず、使い方や注意点を確認して正しく使用するとともに、エアコンの取扱説明書に書かれている掃除方法や注意点なども確認してほしい。
6. エアコンのフィンを自分で掃除する際の注意点
エアコンのフィンを掃除するときの注意点をお伝えする。
作業に当たる前にかならず電源を抜く
電気製品ゆえ、感電のリスクを防ぐためにも必ず電源プラグは抜いておこう。
電子部分を水に濡らしたりスプレーをかけたりしない
エアコンの故障を招きかねないためだ。電子部品が露出されている場合は養生することをおすすめする。
クリーナーの使用方法と注意点は必ず守る
しつこいが、トラブルを防ぐためにも市販のクリーナーは正しく使うことが何よりも重要だ。パッケージに書かれた使用方法と注意点を守って正しく使おう。
7. フィンのついでにエアコンのフィルターも掃除しよう
フィンを掃除するのであれば、ついでにフィルターも掃除してしまおう。こちらはフィンと比べて掃除しやすい。
フィルターの掃除方法
エアコン前部のカバーを開け、掃除機でホコリを吸い取る。フィルターを取り外し、浴室などへ運んでシャワーでホコリを洗い流す。スポンジや歯ブラシを使うと隅々までキレイにできる。入念に掃除したいときは、台所用中性洗剤を使ってスポンジでこすり洗いをするといった方法もある。
最後にシャワーでよくすすぎ、風通しのよい場所で完全に乾かしてからエアコン本体に戻せば完了だ。乾かしている間にフィンを掃除するとともに、ルーバーや吹き出し口なども水拭きをしておくと効率がよい。
8. 業者の「エアコンクリーニング」もおすすめ
エアコンのフィン掃除をメインにお伝えしてきたが、たとえばフィンだけを掃除しても、さらに内部に汚れやカビが発生していればフィンもすぐに汚れるしカビも移る。せっかくフィンを掃除しようという気持ちになったのであれば、いっそ内部まで一気に洗浄してもらえる業者の「エアコンクリーニング」を頼んでみてはいかがだろうか?たしかにコストはかかるが、それでも年1〜2回程度である。こちらもぜひ検討してみよう。
結論
エアコンのフィンは、少なくとも年1回は掃除をして汚れを取り除いておこう。ただし、今回紹介したやり方でキレイにできるのはフィンの表面だ。内部までしっかり掃除したいときは、エアコンのクリーニング業者に掃除を依頼しよう。
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