目次
- 1. 洗濯物を干し忘れたら「におい」と「シワ」をチェック
- 2. 干し忘れた洗濯物を洗い直すかどうかのタイムリミットは?
- 3. 干し忘れた洗濯物を洗い直す方法|繁殖した雑菌やカビを除去するコツ
- 4. 干し忘れた洗濯物をそのまま乾かす方法|雑菌やカビの繁殖を防ぐコツ
- 洗濯物はこぶしひとつ分あけて干す
- 両端に長いもの、中央に短いものを干してアーチ状にする
- 太めのハンガーを使う
- 窓際よりも部屋の中央付近に干す(日当たりなどにもよる)
- 部屋干しの場合はエアコンやサーキュレーターなどを駆使する
- パンツ類は筒干しをする
- シーツ類はM字干しをする
1. 洗濯物を干し忘れたら「におい」と「シワ」をチェック

洗濯物をうっかり干し忘れてしまった場合、直ちに洗い直すか、再度洗うことはせず乾かすかは「においが気になるか」「シワを防ぎたいか」などを基準に考えるとよいだろう。
干し忘れた洗濯物が臭いのは「モラクセラ菌」によるもの
洗濯物を干し忘れたまま洗濯槽内などに放置していると、雑菌が繁殖してイヤなにおいが発生する。これは水分や皮脂などをエサに増殖する「モラクセラ菌」が繁殖したためだ。部屋干しのときの生乾きのニオイもモラクセラ菌の仕業である。干すときは気にならなくとも、乾燥後に使い古した雑巾のようなにおいが漂うこともある。
干し忘れた洗濯物は「カビ」も繁殖しやすい
濡れた洗濯物を干し忘れて放置した場合、洗濯槽内の湿度が上昇する。その結果カビが発生したり雑菌が増殖したりする。洗濯槽内のお手入れを怠っており、カビが生えていたという場合も移ってしまうだろう。これにより、イヤなにおいが洗濯物に発生することがある。
こうしたことからも、洗濯物を干し忘れた場合は洗い直すのが望ましい。とはいえ「洗濯が終わってから何時間経っているか」もひとつの目安になるだろう。
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2. 干し忘れた洗濯物を洗い直すかどうかのタイムリミットは?

洗濯が終わってどれくらいの時間放置したかによっても、洗い直すべきかそのまま乾かすべきかが変わる。具体的にタイムリミットはどれくらいなのだろうか?
夏であれば1時間、冬は2時間が目安
洗濯物を干し忘れたのが夏場なら約1時間、冬場なら約2時間までは、そのまま干してもイヤなにおいが発生しにくいと予想される。
【その理由は?】
上述の通り、干し忘れた洗濯物からイヤなにおいがするのはモラクセラ菌やカビの繁殖が原因だ。これらは気温20〜30度、湿度60%以上になると一気に繁殖する。そのため湿度が高い夏は1時間を超えて、気温が低く乾燥しやすい冬は2時間を超えて放置しないほうがよい。
ただし洗濯物の種類や部屋の状態などによって変わる
冷暖房や加湿器の使用、天候、洗濯物が厚手か薄手か、どれくらいの量を洗濯したのかなど、さまざまな要因でリミットも変わる。そもそも洗濯槽が汚れていれば、たとえ30分であっても雑菌やカビが洗濯物に移り、イヤなにおいを発することもあるだろう。
したがって「干し忘れても何時間までなら大丈夫」と考えるのではなく、その日の状況や洗濯物の状態を踏まえて総合的に判断することが大切、という結論になる。
3. 干し忘れた洗濯物を洗い直す方法|繁殖した雑菌やカビを除去するコツ

干し忘れた洗濯物を洗い直す場合、基本的には再度同じ工程を踏めばOKだ。だが出かけてしまい長時間放置してしまったなどというときは普通に洗濯してもイヤなにおいが取れないこともある。そんなときのために、次のようなスキルを身につけておくとよいだろう。
もっともおすすめなのが「酸素系漂白剤でつけ置き」
酸素系漂白剤には除菌・消臭効果がある。洗面器や桶(洗濯物の量が多ければ浴槽など)に40〜50度のお湯を張り、酸素系漂白剤を適量溶かす。あとは干し忘れた洗濯物を完全に浸して1〜2時間放置する。時間がきたらすすがず、そのままいつものように洗濯をすればよい。酸素系漂白剤は色柄物もOKで普段使いもできるので、お持ちでない方はこの機に入手しておくことをおすすめする。
【塩素系漂白剤は白無地のみ】
衣料用の漂白剤にはもうひとつ、塩素系漂白剤もある。こちらは洗浄力が強力で色落ちなどもするため白無地専用だ。色柄物には使わないように注意しよう。
洗濯機を回す際も「除菌・消臭効果のある洗剤」を使うとよい
洗い直す際は部屋干し専用など、除菌や消臭成分が含まれた洗剤を使うのもおすすめだ。このとき、必ずパッケージに記載された量を守ろう。洗剤の量が多すぎると溶け残り、さらなる雑菌の繁殖や悪臭を招く要因となるおそれがあるためだ。
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白無地で耐熱温度が高い素材なら「煮洗い」という手もある
雑菌は60度以上で繁殖しにくくなる。モラクセラ菌もカビも熱には弱いので、仮に洗濯物が白無地で熱にも強い素材であれば煮洗いをする方法もある。鍋などで水を沸騰させてつけ置きするというワザで、たとえば白無地のタオルやTシャツ、布巾などであれば殺菌や消臭といった効果が期待できる。煮洗いをするときは必ず洗濯表示を確認し、煮洗いが問題ないことを確認してからにしよう。
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4. 干し忘れた洗濯物をそのまま乾かす方法|雑菌やカビの繁殖を防ぐコツ

一方、干し忘れた洗濯物を洗い直さずにそのまま乾かす場合はどうすればよいのだろうか?雑菌の繁殖やイヤなにおいを少しでも防ぐため、次の3つのポイントを押さえておこう。
アルコールスプレーを吹きかけてから干す
洗濯物を干す前にアルコールスプレーを吹きかけると雑菌の繁殖が抑えられる。独特の嫌なにおいも軽減または解消できる可能性がある。ただしデリケートな素材は変色のリスクがあるため、まずは目立たないところで試してみよう。またアルコールスプレーを使うと柔軟剤のよい香りが消えることもある。
風通しのよい場所で干す
洗濯物は濡れている時間が長くなるほど雑菌が繁殖する。速乾がカギになるというわけだ。干し忘れた洗濯物は少しでも短時間で乾くように、風通しのよい場所に干そう。空気の通りをよりよくしたいなら、以下のポイントも押さえておこう。
【少しでも空気の通りをよくするためのコツ】
アイロンをかけて熱で雑菌を死滅させる
モラクセラ菌やカビは熱に弱いため、干し忘れた洗濯物を乾かす前にアイロンをかけておくとよい。アイロンをかけることでそのあとの乾燥時間も短縮できる。ただしデリケート素材の場合、濡れたままアイロンがけをすると傷むおそれがある。洗濯表示は必ず確認しよう。
コインランドリーの大型乾燥機で乾かす
すぐ近所にコインランドリーがあれば持ち込んで乾かすのもアリだ。高温で80度以上にもなるコインランドリーの大型乾燥機であれば、短時間で効率よく乾かせるし雑菌の繁殖も抑えられる。
結論
洗濯物を干し忘れたまま放置するとモラクセラ菌やカビが繁殖する。イヤなにおいだけでなく不衛生なため可能な限り速やかに洗い直すのが望ましい。洗い直さずそのまま干す場合は、モラクセラ菌やカビの繁殖リスクを少しでも減らすため、ひと工夫を取り入れよう。干し忘れを防ぐため、スマートフォンのアラームやタイマーをセットしておくのもおすすめだ。