- 1. チートデイとは
- 2. メリット・効果
- 3. 頻度・周期
- 4. 正しいやり方・当日と前後の流れ
- 5. おすすめの食事・カロリー計算方法
- 6. 注意点・失敗を防ぐポイント
- 7. 大切なのは計画性と意思
- 体脂肪率20%程度の男性、30〜35%程度の女性=2週間に1回
- 体脂肪率15%程度の男性、25〜30%程度の女性=10日に1回
- 体脂肪率10%程度の男性、20〜25%程度の女性=1週間に1回
- 体脂肪率7%程度の男性、20%未満の女性=4日に1回
- 肉料理(焼き肉、ステーキなど)
- カレー
- 寿司(または和食)
- 和菓子・洋菓子
- 体重×40〜45kcal
- 基礎代謝×3〜5kcal
- 減量食×2kcal
- 減量食+2,500〜3,500kcal
- 食事制限をしている人がおこなうもの
- 必ず「停滞期」におこなうこと
- 体重や体脂肪率などで頻度や周期を調整する
- 激しい運動は控える
- 3食とり、お酒はほどほどにする
- ※1:食事誘発性熱産生 _ DIT _ e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-030.html - ※2:アルコールとメタボリックシンドローム _ e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-005.html
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1. チートデイとは
頻度など細かいところについては後述するとして、まずはチートデイとはどんな意味でどういう日なのか、基本的なところから解説する。
停滞期を乗り越えるために設ける「なんでも食べてOK」の日
チートデイとはダイエットの停滞期に設ける、カロリー摂取を目的とした「なんでも食べてOKという日」のことだ。
「チート(cheat)」には騙す、イカサマ、ごまかすといった意味がある。ダイエット期間中、飢餓状態にあると思い込んでいる脳・身体を騙すところからそう呼ばれている。
ダイエットに効果的とされる理由
食事制限ダイエットをしている方も多いだろう。食事制限が続くと脳や身体が「飢餓状態にある」と判断し、エネルギー消費を抑えて生命維持に動くことがある。本能なので仕方ないが、ダイエット中の方はエネルギー消費が抑えられ体重が減らないなど滞ってしまう。
そこでチートデイを設けるというわけだ。なんでも食べて摂取カロリーを一時的に増やすことで、身体に「飢餓状態ではない」と思い込ませる。エネルギーを消費しにくくなった身体を通常の状態に戻し、ダイエット停滞期の打破を目指すのである。
2. メリット・効果
チートデイを設けることにより、さまざまなメリットがある。
不足している栄養素を補える
食事制限を取り入れたダイエットは栄養不足に陥りやすい。チートデイを設けることで、不足している栄養素を補給できれば、身体にもよい影響がある。
低下していた代謝がアップする
食事で摂取した栄養素が体内で吸収・分解されると、その一部は体熱として消費される。そのため、食事のあとはたとえ安静にしていても一時的に代謝がアップする。
この現象を「食事誘発性熱産生(DIT)という(※1)。チートデイでたらふく食べたあとは、一時的ではあるが代謝が向上するのだ。
ストレス解消になる
厳しい食事制限は心身にとって大きなストレスとなる場合がある。ダイエット停滞期では、思うように効果が出ないことに対するイライラも募るだろう。チートデイを設けることで抑え込んできた食欲が満たされれば、ストレスも軽減される。
ダイエットのモチベーション維持につながる
「チートデイがある」「あと◯日でチートデイ」など、チートデイを設けることによって停滞期のモチベーション回復や維持といった効果も期待できる。
3. 頻度・周期
チートデイの頻度はどれくらいが適切なのだろうか?一般的に、体脂肪率で頻度が変わるとされているので覚えておこう。
体脂肪別・チートデイの頻度と周期の目安
目安だが体脂肪率で頻度を考えるのが一般的である。ダイエット開始前の体重から5%以上の減量がない、または体脂肪率が25%以上ある男性、35%以上ある女性は、基本的にチートデイを設ける必要はないとされている。
また上記に該当する方であっても、適切な頻度を守らないと逆効果になりかねない。誘惑に負けず正しい頻度で実践しよう。
【実践するタイミング・周期は必ず「停滞期」であること】
頻度とともに覚えておきたいのが、チートデイを実践するタイミング、周期だ。停滞期でもないのにチートデイを設けてしまうと単なる「ドカ食い」になりかねない。思うように減量が進まない、停滞期に取り入れることが大切だ。
4. 正しいやり方・当日と前後の流れ
チートデイ当日まで、当日、翌日以降などの流れをまとめた。初めてという方はぜひこちらを参考にスケジュールを組んでみてはいかがだろうか?
チートデイ当日まで
【停滞期であることを確認する】
ダイエットを始めて間もないうちは、体重が徐々に減っていく。この期間にチートデイを設けても意味がないので、必ず「体重減少が落ち着き始めた停滞期」であることを確認しておこう。
【1日だけと決めておく】
チートデイは1日だけが原則だ。好きな食べ物を好きなだけ食べる快楽を覚えてしまうと、翌日以降ダイエット食に戻れなくなるかもしれない。緊張の糸が切れないよう「あくまでダイエットを成功させるために設ける日」という意思を持ち続けよう。
チートデイ当日
【カロリーを計算しつつ好きなものを食べる】
ダイエット食よりも多くのカロリーを摂取することが大切だ。計算方法は後述するので、ぜひそちらを参考にしてほしい。
【食事を思いっきり楽しむ】
文字通り何でも食べてOKという日なので、思う存分、我慢していた好きなものを食べよう。ジャンクフードやスイーツなど、好きなものを食べられる喜びを感じながらその日を過ごすことで、精神衛生上よい効果がある。
チートデイ翌日から
【ストイックな食事に戻す】
翌日からはこれまで通りのダイエット食、ストイックな食事に戻すことが重要だ。スパッと切り替えるためにも、チートデイで食事を思う存分楽しむことが大切になる。
5. おすすめの食事・カロリー計算方法
「好きなものを何でも食べてOK」といっても、いざチートデイ当日を迎えたときに迷ってしまう方も多いはずだ。そんなときは、例えば次のようなメニューを参考にしてみてはいかがだろうか?
おすすめメニュー4選
ごく一例だがこうしたメニューをベースにしてはいかがだろうか?肉料理はたんぱく質やビタミンを摂取でき、辛めのカレーなら血行促進や脂肪燃焼効果が期待できる。寿司は炭水化物のほかたんぱく質なども摂れるし、和食は栄養を摂りやすい。和菓子や洋菓子はストレス発散にもつながる。
確かになにを食べてもよい日だが、栄養バランスを考慮した食事にすることで意義あるチートデイとなる。炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルといった5大栄養素のバランスが摂れる食事を選ぶようにしよう。
カロリーの計算方法
上記いずれかの方法でチートデイに摂取すべきカロリーを計算できる。簡単なのが「自分の体重×40〜45kcal」を目安にする方法だ。
たとえば体重70kgの男性なら2800〜3150kcalである。カロリーが多すぎる(少なすぎる)とチートデイの効果が十分得られず、リバウンドの原因にもなりかねないので注意しよう。
6. 注意点・失敗を防ぐポイント
チートデイに関する注意点や、失敗しないために覚えておきたいことをまとめた。
このあたりがポイントになる。それぞれ詳しく解説しよう。
食事制限をしていない人はやらなくてよい
チートデイはそもそも、食事制限ダイエットをしている方がエネルギー不足や栄養不足を補うために取り入れるものだ。食事制限をしていない人は設ける必要性が低い。また食事制限をしていても不十分という人も、逆に脂肪が増えるおそれがあるため注意しよう。
停滞期に取り入れる
チートデイは、体重の減少が滞り始めた停滞期に取り入れるものである。ダイエットを始めてから日が浅い時期などで体重が減っているようなら、取り入れる必要性は低い。
体重や体脂肪率によって頻度・周期・間隔を調整する
チートデイの頻度は体脂肪率で変わる。たとえば体脂肪率20%程度の男性が週1でチートデイを実践した場合、ダイエット的に逆効果となるおそれがある。体重や体脂肪率ごとの適切な頻度を知ることも大切だ。
カロリーを大量に消費する激しい運動は控える
大量に食事をしたあと筋トレなどのハードなトレーニングをすると、身体に負担がかかる。せっかく摂取したカロリーが消費されるなど逆効果となるおそれもある。身体を動かしたい場合はストレッチや軽めの有酸素運動などにとどめておくとよいだろう。
食事は3食に分け、お酒は嗜む程度にしておく
1食でチートデイに必要なカロリーを摂取したとしても、脳や身体が認識している飢餓状態を解いてはくれない。食事は朝昼晩に分け、バランスよくカロリーを摂取してはじめて、脳や身体が「栄養は足りている」と錯覚し省エネモードの解除につながると覚えておこう。
またチートデイにお酒を飲むことはNGではないが、多量に飲むことは避けた方がよい。飲酒によって中性脂肪の蓄積が促されるおそれがあるためだ(※2)。お酒は嗜む程度にしておこう。
7. 大切なのは計画性と意思
チートデイはダイエット中のストレス緩和や代謝アップ、不足している栄養素の補給などさまざまなメリットがある。お伝えしてきたように体脂肪率で適切な頻度が変わるので、自分自身の体脂肪率の変化を常に把握しておくことも大切だ。
計画性と翌日からストイックな食事に戻すという意思が求められるため、停滞期にうまく取り入れてぜひともダイエット成功につなげてほしい。
結論
チートデイには、食事制限によって飢餓状態と認識している脳や身体に「栄養が足りている」と思わせることで、停滞期を打破する効果が期待できる。ダイエット停滞期にはぜひ、チートデイを取り入れてみてほしい。「効果的なチートデイ」にするためにも、解説してきた頻度や摂取カロリー、注意点なども頭に入れておこう。
(参考文献)
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