1. 「マンゴー」とはどんな果物?

「代表的な南国のフルーツ」というイメージのあるマンゴーであるが、元々は東南アジア原産のウルシ科の果物である。輸入マンゴーは、メキシコ、フィリピン、タイ、台湾などで生産されている。日本では、明治時代前半に導入されており、本格的に栽培が始まったのは、1970年頃からだと言われている。現在では、ハウス栽培が導入され、沖縄県、宮崎県、鹿児島県などを中心に、国内のマンゴー生産量も増加傾向である。
マンゴーの魅力といえば、なんといっても、その独特な甘みと、ジューシーさ、そして、トロッとした滑らかな舌触りだろう。もちろん、そのまま生で食べても美味しいのだが、スイーツとして楽しむこともでき、若い女性層をはじめ、人々を魅了している果物である。しかし、マンゴーは「ウルシ科」の果物であるため、果汁に触れると、人によっては、痒みやかぶれなどのアレルギー症状が出る場合がある。マンゴーを初めて食べる場合には、注意が必要だ。
マンゴーの種類
現在、マンゴーは、世界中で1000種類以上の品種が存在しているそうだ。その中でも、日本で出回っている主な品種は、「アーウィン種」と「カラバオ種」で、国産マンゴーのほとんどは、表面が褐色の「アーウィン種」である。一般的には「アップルマンゴー」と呼ばれている。
2. マンゴーの栄養と効能

マンゴーは、約8割は水分であるが、ビタミンA・B・C、カリウム、β-カロテンなど、体にうれしい栄養価が豊富に含まれている。
ビタミンC(※1)
皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必須な水溶性ビタミンの一種。抗酸化作用をもち、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがある。
ビタミンA(※2)
脂溶性ビタミンの一種で、発育を促進したり、肌の健康を維持したり、暗いところでも目が慣れて見えるようになる機能に関わったりする。
カリウム(※3)
ナトリウムを排出する作用があることから、塩分の摂り過ぎを調節する働きがある。また、高血圧の予防にも役立つ。
ビタミンB1(※4)
グルコース代謝と分枝アミノ酸代謝に関与しており、糖質をエネルギーに変える働きをする。
ビタミンE(※5)
活性酸素の働きを抑える抗酸化作用をもつ。また、老化や動脈硬化を引き起こす原因と言われてる過酸化脂質の抑制にも有効と言われている。
3. マンゴーの保存方法と美味しい食べ方

美味しいマンゴーの選び方
マンゴーを買う時は、皮の表面の傷や黒い斑点がないか、など、見た目に美しいものを選ぶといいだろう。また、甘い香りが強く、指で軽く触り、少し柔らかさを感じれば、食べごろの美味しいマンゴーである。
マンゴーの保存方法
果肉が固いマンゴーは、まだ食べごろではない未熟なものである。その場合は、数日間常温で保存し、完熟するまで待つ(追熟)させるとよいだろう。完熟したマンゴーは、室温のまま食べる、もしくは冷蔵庫冷やしてから食べてもよい。冷蔵保存方法としては、以下の通りである。
1.濡らした新聞紙でマンゴーを包む。
2.ポリ袋等に入れる。
3.冷蔵庫の野菜室で冷蔵保存する。
2.ポリ袋等に入れる。
3.冷蔵庫の野菜室で冷蔵保存する。
また、果実を冷凍保存することも可能である。その場合は、そのまま半解凍で、またはスムージーなどのジュースにしても美味しい。
マンゴーの簡単アレンジレシピ

そのまま食べても美味しいマンゴーだが、家庭で簡単にアレンジすることも可能である。
- マンゴースムージー
完熟マンゴー(冷凍のものでも可)、牛乳、ハチミツ少々をミキサーにかけるだけ。お好みでバナナなど他の果物を入れると、栄養価もアップ。 - マンゴージャム
完熟マンゴーを砂糖で煮詰めるだけ。ヨーグルトやパンと共に。マンゴーが余ってしまったり、食べきれないときに便利なレシピ。 - マンゴーサラダ
エビや白身魚などのシーフードにも合うマンゴー。薄く切ったマンゴーの果実を、シーフードサラダに添えて、レモンドレッシングとともに食べても美味。
結論
健康と美容にうれしい効能をたくさん持ち合わせ、特有の甘い香りで人気のマンゴー。大人だけではなく、子どもも積極的に摂取したい果物である。しかし、アレルギー症状を起こす可能性もあるので、初めて食べる場合は、十分注意することが必要である。
(参考文献)
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