製菓専門学校の講師に教わる、父がふるまう家族スイーツ
パパ、週末パティシエになる!-3-

国際フード製菓専門学校 洋菓子准教授
菅谷正幸さん
プリンスホテルで長年パティシエを務めた後、専門学校の講師に。家庭でも、妻や二人の子供の記念日には毎回特別なケーキをつくるという。
撮影/山平敦史
文/田村十七男
菅谷正幸さん
プリンスホテルで長年パティシエを務めた後、専門学校の講師に。家庭でも、妻や二人の子供の記念日には毎回特別なケーキをつくるという。
撮影/山平敦史
文/田村十七男
1. 【ケーキ作りのコツ】スポンジづくり
卵を混ぜる

大きめのボールに全卵を入れ、切るようにほぐす。そこにグラニュー糖を入れ、湯せんしながら人肌の温度になるまでゆっくり混ぜる。火を入れ過ぎると炒り卵になるので注意が必要だ。
卵を泡立てる

温まった3を泡立てる。根気と筋力が求められる作業なので、ハンドミキサー等でもOK。ただし、高速でホイップし続けると気泡が荒くなるので、最後の1分は中速以下で仕上げる。
泡立ての完了は、液を垂らして字が書けるほどのとろみをつけるのが目安。
泡立ての完了は、液を垂らして字が書けるほどのとろみをつけるのが目安。
粉とバターを加え、焼きあげる

薄力粉を加え、ゴムベラ等で粉が見えなくなるまで混ぜ、湯せんで溶かした無塩バターを入れて混ぜる。それをオーブンシートを敷いた型に流し込み、180℃に温めたオーブンで25分焼く。今回は直径18㎝の型を使用する。スポンジが焼き上がったら、型とオーブンシートを外しておこう。
2. 【ケーキ作りのコツ】生地を焼く間にやっておこう
生クリームづくり

生クリームにグラニュー糖を入れ、とろみがつくまで泡立てる。
イチゴをスライス

スポンジの中に仕込むイチゴをスライスする。イチゴの大きさによって、1/2~1/4に切り分ける。
3. 【ケーキ作りのコツ】ヤマ場のデコレーション!
スポンジをカット

スポンジを1.5㎝厚にスライスしたものを2枚用意できるように切り分ける。このとき、固く焼けたスポンジの端の面はカットしよう。
一段目をデコレーション

まずは生クリームを塗ろう。パンにバターを塗る感覚で、全面に薄く広げる。幅広で薄いパレットナイフを使うと便利。この時、回転台に乗せるとやりやすいので購入をお勧めしたい。
イチゴの先端部を、円の中心に向けて並べる。ホールケーキの場合、円の中心には物を置かないこと。カットした際、きれいな角が出なくなるからだ。
イチゴの先端部を、円の中心に向けて並べる。ホールケーキの場合、円の中心には物を置かないこと。カットした際、きれいな角が出なくなるからだ。
二段目を乗せる準備

イチゴを並べた面に生クリームを載せ、全体を包み隠すように広げる。
二段目の土台をつくる

もう1枚のスポンジで1段目にフタをし、その上に生クリームを薄く塗る。この段階では地肌がのぞいてもOK。はみ出した側面の生クリームを平らに整えたら、土台が完成だ。
更に生クリームを塗って整える

土台上面に生クリームを盛り、2~3㎜厚のイメージで全体にならしていく。純白の円盤を仕上げるにはそれなりの練習が必要。ただし、生クリームは触るほどに口どけが悪くなるので、何度もナイフを往復させると全体の味が落ちるので注意!
これが終わったら、ケーキ本体を回転台から皿に移そう。最初に、ケーキと土台の接点にナイフで隙間を入れ、ナイフと掌でハの字をつくって持ち上げてお皿に移そう。
これが終わったら、ケーキ本体を回転台から皿に移そう。最初に、ケーキと土台の接点にナイフで隙間を入れ、ナイフと掌でハの字をつくって持ち上げてお皿に移そう。
最後の仕上げ

上面のデコレーション作業。ここからはすべて自由。今回は、星型の口金で生クリームをシェル絞りとし、盛りだくさんのフルーツを片側に寄せるデザインとした。
綺麗な型にこだわらなくても、お子さんと一緒に、楽しく盛り付けていこう。
最後に粉砂糖を振り、ミントの葉を添えたら完成だ。
綺麗な型にこだわらなくても、お子さんと一緒に、楽しく盛り付けていこう。
最後に粉砂糖を振り、ミントの葉を添えたら完成だ。
完成!

大切な家族の記念日に気合いを入れてつくりたいデコレーションケーキ。プロのパティシエにしてもこの特別なホールケーキは、買ってくれる人をよろこばせることだけを考えて仕上げるそう。難しければ、スポンジは市販品でもOKだ。

ホールケーキ1個分
- <スポンジ>
- 全卵3個
- グラニュー糖100g
- 薄力粉100g
- 無塩バター25g
- <生クリーム>
- 生クリーム
(乳脂肪分
40~45%)350g - グラニュー糖27g
- <デコレーション>
- フルーツお好み
- チョコレートお好み
- ミント等のハーブお好み
監修
プロフェッショナルな技術と経験を育てる国際フード製菓専門学校

地上8階建ての校舎に最新設備を整え、コンクールで文部科学大臣賞を受賞するほどの技術指導と、在学生が運営するカフェで接客や経営といった現場経験を育てることをモットーにしている製菓の専門学校。
この記事もCheck!