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ブロッコリーの栄養と栄養を逃がさない調理法!筋トレにピッタリ?

ブロッコリーの栄養と栄養を逃がさない調理法!筋トレにピッタリ?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2021年7月16日

スーパーでおなじみの野菜、ブロッコリーは年中販売されているとてもポピュラーな食材だ。人気の理由は、味や使い勝手のよさだけではない。野菜の中でも、トップクラスの栄養価も魅力の一つだ。本記事ではブロッコリーの栄養と効能や、筋トレにもおすすめの理由などについて詳しく見ていく。

  

1. ブロッコリーってどんな食べ物?

ブロッコリーは、じつはキャベツを品種改良して生まれた野菜だ。普段私たちが食べているものは、つぼみにあたる部分である。栄養価の高い野菜として知られており、茎や葉っぱ部分も食べることが可能だ。国内での生産はもちろん、輸入も盛んに行われるため、年中安定して入手することができる。ブロッコリーは、緑色よりも紫がかっているほうが栄養価が高く甘みもあるため、選ぶときにはつぼみの色もチェックしよう。

カリフラワーとの違い

カリフラワーは、ブロッコリーが突然変異を起こし、白くなったものをひとつの品種として固定したものだといわれている。両者を比較すると、栄養価の高さはブロッコリーに軍配が上がる。とくに大きく差があるのはβカロテンの含有量で、カリフラワーにおよそ50倍もの差をつける。
カリフラワーとブロッコリーに含まれるビタミンCを比べると、生だとブロッコリーのほうが多く含まれるが、茹でるとほぼ同じくらいの数値になる。これは、ブロッコリーのビタミンCは加熱により壊れやすいのに対し、カリフラワーのビタミンCは加熱しても壊れにくい特徴があるためだ。カリフラワーは、ブロッコリーのように小房にわけて茹でると崩れやすいため、まるごと茹でることをおすすめする。
また、ブロッコリーは緑色のものがほとんどだが、カリフラワーは一般的な白色のほかに、オレンジや紫、ゴツゴツした見た目のものなどがある。

ブロッコリースプラウトとは?

ブロッコリースプラウトとはブロッコリーの新芽を意味する。野菜といえばブロッコリーのようにつぼみ部分や根や茎、葉を食べることが多いため、新芽を食べるのは意外に感じるかもしれない。もともとは食べられることのなかったブロッコリースプラウトだが、種子に凝縮された栄養分と、光合成により成長した野菜の栄養分を持ち合わせているため、豊富な栄養素を多く含んでいることから健康食材として注目を集めている。栄養素を逃がさないためには、加熱せず生食が最適な食べ方だ。脂質との相性がよいのでドレッシングをかけてサラダとして食べるのがおすすめ。

2. ブロッコリーの栄養と効能

栄養豊富なことで知られるブロッコリー。含まれている栄養素も多いのが特徴だ。文部科学省の食品成分データベース(※1)によると、生のブロッコリー100gあたりに含まれる主な栄養素は、ビタミンC140mg、βカロテン900μg、鉄1.3mg、マグネシウム29mg。それぞれの栄養素の効能を見ていこう。

ビタミンC

生のブロッコリーには、100gあたり140mgとビタミンCが豊富に含まれている。ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に欠かせない水溶性ビタミンの一種だ。血管や歯、骨を正常に保つ働きやメラニン色素の生成を抑制し日焼け予防、病気に対する抵抗力を強くする働きがある。抗酸化作用を持ち、老化防止やがんなどの予防に有効であると期待されている(※2)。

βカロテン

体内に入るとビタミンAに変換され、作用するβカロテン。ブロッコリーには100gあたり900μg含まれている。ビタミンAは、脂溶性ビタミンのひとつで、発育の促進や肌の健康維持、暗いところでも目が慣れて見えるようになる機能などに関わるといわれている(※3)。

鉄は、人体に欠かせないミネラルの一種で赤血球のヘモグロビンに多数存在している。ブロッコリーには、100gあたり1.3mgと鉄も多く含まれている。鉄が体内に吸収されると、血液に乗って体中に運ばれる。不足すると、貧血や集中力の低下、頭痛、食欲不振などの症状が出るといわれている(※4)。

マグネシウム

マグネシウムは、カルシウムやリンとともに骨を形成する人体に必須のミネラルの一種。ブロッコリーには、100gあたり29mgのマグネシウムが含まれている。筋肉の収縮や体温、血圧の調整などにも役立つ栄養成分だ。マグネシウムが不足した場合、不整脈が生じやすくなったり、吐き気や精神障害などの症状が現れたりすることがある(※5)。

スルフォラファン

スルフォラファンとは、ファイトケミカルの一種でブロッコリーに含まれている栄養成分のひとつ。スルフォラファンには、体内にある有害物質を無毒化し体外に排出する解毒力や活性酵素を消去する抗酸化力を高める作用があるといわれている(※6)。ブロッコリーよりも新芽であるブロッコリースプラウトに多く含まれており、生の状態でよく噛んで食べることでより効率よく摂取することができる。

ブロッコリースプラウトの栄養は?

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリー同様多くの栄養素を含んだ野菜である。100gあたりの栄養素の含有量は、ビタミンC64mg、βカロテン1,400μg、鉄0.7mg、マグネシウム32mg(※7)。βカロテン、マグネシウムはブロッコリーより多く含まれている。中でも注目の栄養成分がスルフォラファンだ。解毒力や抗酸化力を高める作用があるといわれ、ブロッコリースプラウトにはとくに多く含まれていることが知られている。

3. ブロッコリーが筋トレにおすすめな理由

ブロッコリーが筋肉をつけやすくするといわれているが本当だろうか?ここでは、ブロッコリーに含まれる栄養素や調理方法、効果などを紹介する。

低カロリーで高タンパク

ブロッコリーはほかの野菜に比べ、筋肉をつけるのに欠かせないタンパク質が豊富に含まれている。いくら筋トレに励んでも、タンパク質が不足している状態では筋肉を大きくすることは難しい。そのため、タンパク質が豊富で、低カロリー、低糖質なブロッコリーは、筋トレ中の食事に重宝されるのだ。また、鍛えた筋肉を支えるためには、骨を強くする必要がある。ブロッコリーには、骨の強化に欠かせないカルシウムも含まれている。さらに、カルシウムはマグネシウムとともに摂取することでより効果を得ることができるが、ブロッコリーにはマグネシウムも多く含まれている。まさに筋肉作りにピッタリな野菜なのだ。

ビタミンが豊富

ブロッコリーには、ビタミンも豊富に含まれている。筋トレによって傷ついた筋肉を効率よく修復するためには、ビタミンは欠かせない栄養素だ。筋トレに有効なビタミンとして、糖分の分解を助けるビタミンB1や、脂質の分解をサポートする効果のあるビタミンB2、筋肉を合成させる働きのあるビタミンB6などが含まれている。また、ビタミンCはレモンよりも豊富だといわれている。

男性ホルモンを増強する効果も

ブロッコリーに含まれるジインドリルメタン、インドール3カルビノールという成分は、女性ホルモンを抑え、男性ホルモンを増強する効果があるといわれている。男性ホルモンが増えることで筋肉の発達を促し、男性らしい身体を作ることができるだろう。

4. ブロッコリーの栄養を逃がさない調理法は?

効率的に筋肉をつけるためには、調理法が重要である。ブロッコリーの栄養を逃がさないで摂取するためには、レンジ加熱や蒸し調理がおすすめだ。加熱したブロッコリーは冷凍保存も可能だが、効率的に栄養を摂取するためには都度調理する方法が望ましい。

茹でることで栄養が減少

ブロッコリーは茹でることによって、含まれる栄養が大幅に減少してしまう。カリウムや亜鉛は半減し、ビタミンも熱に弱いため減少してしまうのだ。ブロッコリーを調理するときには、湯を沸かして塩茹でをするという人が多いかもしれない。茹でるのはあまりおすすめの調理法とはいえないが、茹でて調理したい場合には茹で汁を再利用するとよいだろう。

茹で汁を再利用!

ブロッコリーに含まれるビタミンのほとんどは水溶性のため、茹でることでビタミンが茹で汁の中に流れ出てしまうのだ。そのため、ブロッコリーを茹でたあとの茹で汁には、多くの栄養素が溶け出している。さらに、ブロッコリーには旨み成分であるグルタミン酸も含まれているので、茹で汁にはビタミンだけでなく、旨み成分も入っていることになる。つまり栄養と旨みがたっぷり溶け出したブロッコリーの茹で汁は捨てず、有効活用するのがおすすめだ。

茹でるよりはレンジ加熱

栄養が流れ出るのを防ぐためには、電子レンジでの加熱のほうがおすすめだ。小房に切り分けたブロッコリーを皿にのせ、ラップをかけて電子レンジに入れ、500Wで3分30秒程度加熱する。かたい場合には、20秒ずつ追加加熱して好みのかたさになるまで加熱しよう。茹でるよりも簡単なうえに、ミネラル類やビタミン類の栄養も逃しにくく、栄養の変化が少ないのだ。

おすすめは蒸し調理

栄養を逃さず、旨みを最大限引き出すには蒸し調理がおすすめ。蒸し器がなくてもフライパンでも蒸すことができる。小房に切り分けたブロッコリーをフライパンに入れ、少量の水と塩をふりかける。ふたをして、中火で3〜4分加熱後、火を止めてブロッコリーの上下を返し、そのまま2〜3分蒸らしたら完成。

5. ブロッコリーの茎も栄養豊富!

捨ててしまうことも多いブロッコリーの茎だが、つぼみと同様に栄養が豊富だ。中でもビタミンC・カロテン・カリウムが多く含まれており、ビタミンCの量はレモンの2倍含まれている。ブロッコリーの茎を100g食べると1日分のビタミンCを摂取することができるほどだ。そのほかにも、食物繊維や葉酸が多く含まれており、便秘の改善や貧血の予防などによいとされている。捨ててしまいがちだが、茎も一緒に食べるのがおすすめだ。

栄養を損なわないブロッコリーの茎の調理法は?

さっと水で洗い、沸騰したお湯に入れ、約2分茹でる。蒸す場合は4分くらいがちょうどよい。ブロッコリーの茎は少しかたいくらいに仕上げるのがおすすめ。ブロッコリーの甘みと歯ごたえを楽しむことができる。ブロッコリーに含まれる豊富な栄養をきちんと摂取するため、加熱しすぎないことがポイントだ。
ブロッコリーに含まれるビタミンCは熱に弱いため、調理するなら茹でるより蒸すことをおすすめする。また、ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、水に長時間さらすと栄養が半減してしまうので注意が必要だ。

結論

ブロッコリーは栄養価が高く、多くの人が親しみやすい味、さらに多彩な調理法が可能であるという三拍子揃った最強の野菜である。つぼみ部分だけでなく、茎やブロッコリースプラウトなど、余すことなく使用したいものだ。健康効果も望め、筋肉をつけるのにもピッタリの野菜なので、ぜひ積極的にメニューに取り入れてもらいたい。
(参考文献)
※1 野菜類/ブロッコリー/花序/生 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等|文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06263_7

※2 ビタミンCの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html

※3 ビタミンAの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html

※4 ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-tetsu.html

※5 マグネシウムの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-mg.html

※6 「ブロッコリースプラウト」が肥満を抑制 インスリン抵抗性も改善 | ニュース | 糖尿病ネットワーク
https://dm-net.co.jp/calendar/2017/026591.php#:~:text=%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8A%E7%A7%91,%E3%81%AE%E7%99%BA%E7%97%87%E3%81%AB%E9%96%A2%E4%B8%8E%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82

※7 野菜類/ブロッコリー/芽ばえ/生 - 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06354_7
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  • 公開日:

    2017年4月 1日

  • 更新日:

    2021年7月16日

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