目次
1. 切り干し大根って何?

切り干し大根(千切り大根)とは、大根を細長く切ってから乾燥させた加工食品のこと。江戸時代から作られていたとされており、当時は大根を長持ちさせるための保存食として使われたという。特に愛知県(尾張)での生産が盛んであったが、明治時代以降は宮城県が主な産地となった。アクが少なく戻し時間も短いことから使い勝手がよく、現在でも煮物をはじめさまざまな料理に使われている。
2. 切り干し大根の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、「切干しだいこん(乾)」という項目名で栄養価が収録されている。これによれば100gあたりの栄養価は以下のようになっている。
切り干し大根(乾)100gあたりの栄養価
エネルギー:280kcal
たんぱく質:9.7g
脂質:0.8g
炭水化物:69.7g
脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.10g
・一価不飽和脂肪酸:0.03g
・多価不飽和脂肪酸:0.19g
ビタミン
・βカロテン:2μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0mg
・ビタミンK:Trμg
・ビタミンB1:0.35mg
・ビタミンB2:0.20mg
・ナイアシン:4.6mg
・ビタミンB6:0.29mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:210μg
・パントテン酸:1.24mg
・ビオチン:5.9μg
・ビタミンC:28mg
ミネラル
・ナトリウム:210mg
・カリウム:3500mg
・カルシウム:500mg
・マグネシウム:160mg
・リン:220mg
・鉄:3.1mg
・亜鉛:2.1mg
・銅:0.13mg
・マンガン:0.74mg
・ヨウ素:20μg
・セレン:2μg
・クロム:3μg
・モリブデン:29μg
食物繊維:21.3g
(・水溶性食物繊維:5.2g)
(・不溶性食物繊維:16.1g)
たんぱく質:9.7g
脂質:0.8g
炭水化物:69.7g
脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.10g
・一価不飽和脂肪酸:0.03g
・多価不飽和脂肪酸:0.19g
ビタミン
・βカロテン:2μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0mg
・ビタミンK:Trμg
・ビタミンB1:0.35mg
・ビタミンB2:0.20mg
・ナイアシン:4.6mg
・ビタミンB6:0.29mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:210μg
・パントテン酸:1.24mg
・ビオチン:5.9μg
・ビタミンC:28mg
ミネラル
・ナトリウム:210mg
・カリウム:3500mg
・カルシウム:500mg
・マグネシウム:160mg
・リン:220mg
・鉄:3.1mg
・亜鉛:2.1mg
・銅:0.13mg
・マンガン:0.74mg
・ヨウ素:20μg
・セレン:2μg
・クロム:3μg
・モリブデン:29μg
食物繊維:21.3g
(・水溶性食物繊維:5.2g)
(・不溶性食物繊維:16.1g)
3. 切り干し大根の特徴的な栄養素

切り干し大根は乾燥させているため、水分量が少なくうま味と栄養素がギュッと詰まっている。そんな切り干し大根はカリウムやカルシウムといったミネラル類に加えて、食物繊維なども多く含んでいる。ここでは、そんな切り干し大根に多く含まれる特徴的な栄養素を一つずつ解説する。
その1.ミネラル類
ミネラル類にはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどがあり(※2)、いずれも体内で合成できないため食品から摂る必要がある。切り干し大根はこれらのミネラル類を幅広く含んでいて、特に多いのがカリウムとカルシウムの2つとなっている。
【カリウム】
切り干し大根は、カリウムを100gあたり3500mg含んでいる。カリウムにはナトリウムを排出する作用があるため、ナトリウム摂取量が多い日本人にとって重要な栄養素の一つとされている。成人男性(18~64歳)の1日あたりの目安量は2500mg、目標量は3000mgとなっている(※2、※3)。
【カルシウム】
切り干し大根は、カルシウムを100gあたり500mg含んでいる。カルシウムは主に骨や歯を構成する物質として知られているほか、出血を予防したり、筋肉の興奮性を抑えたりする作用もある。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推定平均必要量は600mg、推奨量は750mgとなっている(※2、※3)。
その2.食物繊維
切り干し大根は、食物繊維を100gあたり21.3g含んでいる。食物繊維は、体内で消化・吸収されないものの、便通を整えたり、食後血糖値の上昇を抑えたりするなど、さまざまな健康効果が期待されることから「第6の栄養素」と呼ばれている物質である。成人男性(18~64歳)の1日あたりの目標量は21g以上となっているため、積極的に日々の食事に取り入れるようにしよう(※2、※3)。
4. 切り干し大根の栄養面に関するよくある質問

ここまで切り干し大根の栄養価や栄養素などを詳しく解説してきた。しかし、1食分の量や、糖質量などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、切り干し大根の栄養面に関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.切り干し大根1食分は何グラム程度なの?
一般的なレシピでは、切り干し大根の1人前は10~15g程度となっていることが多い。一見10~15gと聞くと少なく感じるが、切り干し大根は水で戻してから使うのが一般的である。また、戻し率は4倍程度であるため(※4)、実際の食べる量は40~60g程度になる。
Q2.切り干し大根の糖質量はどれくらい?
「日本食品標準成分表」には、糖質量は記載されていない。しかし、100gあたりの炭水化物量が69.7g、食物繊維量が21.3gであるため、糖質量は48.4gとなっている。なお、前述のとおり1人前は10~15g程度であるため、糖質量はおよそ4.8~7.3g程度と比較的低めである。
Q3.大根の栄養価はどうなっているの?
生の大根は水分量が多く、全体的に栄養価は低めになっている。しかし、イソチオシアネートやジアスターゼ(アミラーゼ)といった機能性成分を含んでいるのが特徴だ。また、大根の根っこ部分は栄養価が低いが、葉っぱ部分はビタミン類などを多く含んでいる。なお、生の大根は水分量や糖質量が少ないため、ダイエットや糖質制限などを行っている人にはおすすめの野菜といえる。
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結論
切り干し大根は、細長くカットした大根を乾燥させた加工食品のことである。その特徴は、シャキシャキとした独特な食感を楽しめることに加え、うま味や栄養素がギュッと詰まっていることなどがある。特に、カリウムやカルシウム、食物繊維といった栄養素を多く含んでいる。長期保存も可能であり、使い勝手もいいので、ぜひ日々の食事に取り入れてみよう。
【参考文献】
※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
※2:e-ヘルスネット「トップページ」
※3:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
※4:古賀市「乾物の戻し率」
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