1. 縄にも使え、非常用にもなる野戦食

現在でも味噌汁の具材に使われる「芋茎(いもがら)」。別名「ずいき」とも呼ばれるが、これは古くからある乾物で、里芋の茎を乾燥させたものだ。戦国時代などで戦に赴くときは、この芋の茎を縄のように編み、味噌や酒、鰹節などで煮込み乾燥させた芋茎縄を腰に結わえて出陣した。
芋茎縄はいわゆる元祖・インスタント非常食。荷物などを運ぶ縄として使えるうえ、食べられるとあって戦場で大活躍。鍋で炊いて味噌汁にしてすすったり、野戦場においてはそのままスルメのようにかじったりして空腹を満たしたという。
芋茎縄はいわゆる元祖・インスタント非常食。荷物などを運ぶ縄として使えるうえ、食べられるとあって戦場で大活躍。鍋で炊いて味噌汁にしてすすったり、野戦場においてはそのままスルメのようにかじったりして空腹を満たしたという。
2. 家康の長寿を支えたといわれる「豆味噌」

徳川家康の出身地である東海地方では、この芋茎縄に仕込む味噌に、豆と塩だけで作る長期発酵食品の「豆味噌」を用いたといわれている。豆味噌は、畑の肉と呼ばれる大豆の栄養をたっぷり含む保存性の高い兵糧。食物繊維やカルシウムを含む芋茎と食すことで、その滋養が戦いへのエネルギーになったことだろう。
ちなみに徳川家康が75歳という長寿をまっとうしたのもこの豆味噌のおかげだといわれている。麦飯と豆味噌汁を日頃から食すことで、生涯現役。16人もの子を成し、江戸幕府200年の基礎を築いたのだ。
ちなみに徳川家康が75歳という長寿をまっとうしたのもこの豆味噌のおかげだといわれている。麦飯と豆味噌汁を日頃から食すことで、生涯現役。16人もの子を成し、江戸幕府200年の基礎を築いたのだ。
結論
健康食ブームの昨今、見直されている芋の茎と豆味噌。天下取りの戦場での、活力の源になった伝統食を、1日のエネルギーをチャージする朝食の味噌汁としてメニューに加えてみるのも悪くない。
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