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フィリピンのクリスマスは豚の丸焼き「レチョン」で祝う!?

フィリピンのクリスマスは豚の丸焼き「レチョン」で祝う!?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2019年12月24日

フィリピンの国民食、“レチョン”。レチョンとは、なんと豚の丸焼き。見た目はかなり衝撃的だが、フィリピンではクリスマスや結婚式には欠かせない伝統の料理である。今回は、フィリピンのクリスマスとレチョンについて解説する。

  

1. 世界のクリスマスは日本と違う?

クリスマスは一大イベント

イベントやお祝い事と料理の関係は深い。例えば、日本ではお正月にはおせち料理を食べ、こどもの日には柏餅、春のお彼岸にはぼた餅、秋のお彼岸にはおはぎを食べる。このように、イベントやお祝い事には国や地域ごとに伝統があり、過去から現在へ大切に受け継がれている。キリスト教の国にとって、1年でもっとも大きなイベントと言えばやはりクリスマス。イエス・キリストの誕生を祝う日である。クリスマスの2ヶ月ほど前から準備が始められ、食材の調達や用意なども早い時期から行われる。そして、クリスマスのための特別な食材や料理にお金をかけ、クリスマスを迎える準備をする。欧米のクリスマスの伝統料理はローストターキー(七面鳥の丸焼き)だが、イギリスではローストビーフが用意されることもある。

"クリスマスにチキン"は日本だけ!

キリスト教国ではない日本では、クリスマスは宗教的なお祝い事ではない。そのため伝統料理も存在しないが、ファーストフード店の宣伝効果により1970年代頃からチキンが定着している。現在の日本ではチキンとデコレーションケーキがクリスマスの定番メニューとなっているが、クリスマスにチキンを食べるのは日本だけ。先に説明したが、チキンではなく七面鳥がクリスマスの伝統である。欧米人にとってクリスマスとは、時間とお金を費やして準備し、礼拝し、そして家族と楽しく過ごすイベント。そのため、日本人が普段通りの鶏肉やファーストフードのフライドチキンを買い込んで恋人と一緒に過ごすことを知ると、欧米人は驚くのである。

2. フィリピンのクリスマスってどんな?

フィリピンはキリスト教国

他の国と比較すると、日本は宗教との関わりが浅い国である。"特に信仰がないから当たり前に仏教"と考える人と"無宗教"を自覚する人がほとんどだ。他の国や地域を見てみると、カトリック系・プロテスタント系などの違いはあれ欧米にはキリスト教国が多く、中東やアフリカにはイスラム教国が多い。そして、莫大な人口を持つインドと周辺諸国はヒンズー教国、中国やミャンマー、タイなどでは、国民の大多数が仏教徒である。このように、アジアはヒンズー教・イスラム教・仏教が占めているが、キリスト教国もある。それは、フィリピン。フィリピンは、全人口の90%以上がキリスト教を信仰するアジア唯一のキリスト教国なのである。

フィリピンのクリスマス

フィリピン人のほとんどはキリスト教徒であるため、クリスマスはやはり最大のお祝い事。驚くことに9月頃から準備を始めて1月まで、クリスマスを過ぎてもその熱は持続する。「フィリピン人はクリスマスのために働いている」と言われるほどクリスマスを大切にしているのだ。クリスマスの過ごし方は、まず礼拝。そして、家族や仲間とパーティーを開き、踊ったりプレゼントを交換したりしながら楽しく時間を過ごす。この時に家庭の食卓に登場するのが"レチョン"と呼ばれるフィリピンの伝統料理だ。クリスマスや結婚式などの祝い事に欠かせないレチョンは、なんと豚の丸焼き。豚一頭を串刺しにして、炭火でゆっくりと時間をかけて焼かれたものである。ソースは焼いたレバーの汁から作るのが基本だが、家庭ごとに味付けやレシピが異なる。頭も尻尾もある豚の丸焼きがテーブルに置かれる様子は日本人にとっては衝撃だが、パリパリの皮とジューシーな肉が何とも美味しく、フィリピン人に愛される伝統料理である。

3. レチョンは自宅で作れる?

レチョンはフィリピンの家庭で作られている?

フィリピンのお祝い事には欠かせないレチョンは、豚一頭をまるまる利用し、その全てを食べる。皮や肉だけでなく耳や尻尾まで食べるのはもちろん、豚を焼く時に滴る油を集めて再利用し、血や内臓も煮込んで他の料理に使われる。また、頭や骨も細かくして煮込んで食べられる。豚一頭をそのまま焼く大胆な料理であり、一般家庭で調理されることはまずない。クリスマスや誕生日会などの際には、一般的にはレストランなどでオーダーしたレチョンが自宅に運ばれる。

レチョンを作ってみよう!

しつこいが、レチョンは豚一頭をまるまる焼く料理。「食べてみたい」と思っても、そう簡単に作れるものではない。そこで、フィリピンへ行かずにレチョンを味わうことのできる "レチョン風"料理を紹介する。
① 容器に水(1L)・塩(大さじ2)・砂糖(大さじ2)を混ぜ、皮付き豚肉を4時間ほど浸す
② 豚肉を水から出し、塩こしょうを揉み込む
③ 豚肉を広げ、玉ねぎ(スライス)・ニンニク(みじん切り)・レモングラスを置く
④ ③の肉を太巻きのように巻き、タコ糸で縛り、パティス(魚醤)を注入する
⑤ 約180℃のオーブンで150分、約240℃で30分焼き上げる
  • パティスとは、フィリピンで使われる調味料。オイスターソース(小さじ1)・しょうゆ(大さじ2)・塩(小さじ1)を混ぜたものや、しょうゆとアンチョビを混ぜたもので代用可能。

結論

フィリピンのクリスマスとレチョンについて解説した。フィリピンにはスペインによる植民地時代とアメリカによる統治時代の歴史があり、それらの文化の影響を受けてきた。加えて、中国からの移民によっても食文化が持ち込まれた。レチョンはこれらの国々の食文化によってフィリピンに定着した伝統料理だと考えられている。今年のクリスマスには、フライドチキンの代わりにレチョンを用意してみよう。

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  • 公開日:

    2018年12月23日

  • 更新日:

    2019年12月24日

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