ウニの旬はいつ？食べ頃を知って、大好きなウニをもっと美味しく！

ウニは、国産だけでなくアメリカ・カナダ・チリなどさまざまな地域で水揚げされ、日本に輸入されている。塩漬けにした保存食なども多く出回っており、一年中どの時期でもウニを食べることができる。

ウニは日本各地で獲れるが、最も水揚げ量の多いのは北海道で全体の約半分を占めると言われている。次いで岩手県や宮城県などの東北地域での漁獲量が多いが、東日本大震災以降は漁獲量が激減している。

ちなみに北海道内で比較すると、宗谷が最も水揚げ量が多く、次いで渡島・根室などでの水揚げが盛んである。北海道だけを見ても、一年を通してどこかでウニの水揚げが行われているが、地域や種類によってベストシーズンが異なると言われている。その一つの理由として、海水の温度によりウニの成長のスピードが異なることが挙げられる。

実は、ウニのオレンジ色の身は成熟していないオスの精巣やメスの卵巣なのだが、産卵の1～2ヶ月前が最も身が大きくなり美味しくなる。産卵期が近づくにつれて、身のなかに精子が混ざる可能性が高まり、味が落ちるとされている。

北海道では、ウニの旬は6～9月中旬頃が一般的だ。ウニの乱獲を避けるために、漁を禁止する「禁漁期間」を設けているためだ。エゾバフンウニであれは、7～9月頃は襟裳岬から知床半島までのエリアが禁漁、9～10月頃は知床半島から宗谷岬と宗谷岬から松前半島までのエリアが禁漁とされている。

ウニの種類は多く、世界中に900種類位存在すると言われているが、国内で確認されているのは100種類位だ。その中でも、日本で有名な「バフンウニ」「ムラサキウニ」「エゾバフンウニ」「アカウニ」「キタムラサキウニ」という5種類のウニの食べ頃についてご紹介したい。
北海道や東北地域だけでなく、日本周辺の沿岸部や台湾・中国などの広範囲でウニは水揚げされている。

食べ頃は3～4月頃。日本に昔から生息する種類で、九州南部までの日本海沿岸で獲ることができる。

食べ頃は6～8月頃。本州から九州南部にかけての沿岸側と、台湾・中国東南部などの広い地域に生息している。

食べ頃は7～8月頃。福島県から千島列島南部にかけての太平洋側と、山形県から樺太にかけての日本海側に生息する。

食べ頃は9～10月頃。国内では昔から確認されており、本州北部から九州にかけての太平洋側に生息する。

食べ頃は9～11月頃。太平洋・インド洋などの広い海域に生息している。

ただし、北海道の釧路など冬に水揚げを行っている地域もあり、上に挙げたものとは旬の時期が異なる場合もある。

ウニの種類や食べ頃を知っておくと、美味しいウニを一年中楽しむことができる。

新鮮で美味しいウニを見極めるポイントとしては次のようなものがある。

・身の塊がしっかりしている
・粒がきれいである
・身にツヤがある

身の色はウニの種類によって幅があり、黄色のものやオレンジ色のものなどがある。しかし、茶色などに変色しているものは鮮度が落ちている証拠なので、避けるようにしたい。

ウニの黄色やオレンジ色は、「エキノネン」と呼ばれるビタミンAと似た働きをする成分によるものと言われている。「色が濃くてツヤがあり、変色していないもの」を選ぶことによって栄養価の高いものを選ぶことができる、と言えるだろう。

美味しいウニが手に入ったら、ぜひ生のまま食べることをおすすめしたい。わさび醤油に付けたり、寿司ネタとして巻物にするのもおすすめだ。大量にウニがあるのなら、ごはんの上にたっぷりとウニを乗せて丼ぶりにするのも美味しいだろう。

ウニは全国各地で水揚げされており、地域や種類によって旬の時期が異なることが分かった。美味しいウニを食べたいと思うなら、ぜひ覚えておこう。また、もし機会があればぜひ現地に行って水揚げしたばかりのウニの食べてみるのも良い体験になるだろう。