1. 高菜漬けとは?

高菜漬けとは、アブラナ科の高菜を漬け込んだ料理のことである。シャキシャキとした食感と濃い味付けが特徴の漬物で、塩漬けをはじめ、醤油漬け、味噌漬け、からし漬け、明太子漬けなどさまざまな種類がある。また、高菜漬けはそのまま漬物として食べられるほか、炒め物やスープなどに使われることも多い。市販品でも多く見かけるが、高菜と塩があれば自宅で漬け込むことも可能である。
2. 高菜漬けの基本的な栄養価

高菜漬けには緑黄色野菜である「高菜」が使われているためβカロテンなどが豊富である。そんな高菜漬けの栄養価を文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に確認しよう(※1)。
たかな漬100gあたりの栄養価
- エネルギー:30kcal
- たんぱく質:1.9g
- 脂質:0.6g
- 炭水化物:6.2g
- ビタミン
・βカロテン:2400μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:1.6mg
・ビタミンK:300μg
・ビタミンB1:0.01mg
・ビタミンB2:0.03mg
・ナイアシン:0.2mg
・ビタミンB6:0.03mg
・ビタミンB12:0.1μg
・葉酸:23μg
・パントテン酸:0.08mg
・ビオチン:0.6μg
・ビタミンC:0mg - ミネラル
・ナトリウム:1600mg
・カリウム:110mg
・カルシウム:51mg
・マグネシウム:13mg
・リン:24mg
・鉄:1.5mg
・亜鉛:0.2mg
・銅:0.06mg
・マンガン:0.09mg
・ヨウ素:1μg
・セレン:0μg
・クロム:2μg
・モリブデン:16μg - 食物繊維:4.0g
(・水溶性食物繊維:0.8g)
(・不溶性食物繊維:3.2g)
3. 高菜漬けの基本的な作り方

高菜漬けは家で作ることも可能だ。漬け方は前述のとおりさまざまあるが、ここではシンプルな「塩漬け」の作り方を紹介する。生の高菜、塩、鷹の爪、昆布、重石などを用意したら以下の手順で作ってみよう。など、以下では「浅漬け」と「本漬け」の2つの作り方を紹介しておく。
高菜の浅漬けの作り方・手順
- 高菜を水洗いして水切りする
- 高菜に塩を振りながら容器に敷き詰める
- 高菜の上に中フタをして重石を乗せる
- 冷暗所などに置き、1~3日程度浸ければ完成
※この状態でも美味しく食べられる
高菜の本漬けの作り方・手順
- 作った高菜の浅漬けをよく絞り並べ直す
- 再度軽く塩を振り、鷹の爪・昆布を乗せる
- 高菜の上に中フタをして重石を乗せる
- 冷暗所などに置き、一晩寝かせたら完成
※途中で余分な水分を取り除くとよい
4. 高菜漬けを美味しく作るポイント

高菜漬けの作り方は前述のとおりだが、「大きい高菜を選ぶ」「高菜を天日干しする」などより美味しく作るためのポイントがある。ここではそんな高菜漬けを美味しく作るポイントを確認しよう。
ポイント1.大きい高菜を選ぼう
美味しい高菜漬けを作りたいなら、漬物に向いている高菜を選ぶようにしよう。まず、株が十分に成長していること。そして、葉に厚みがあり、艶があること。これらは高菜漬けを美味しく作るために必要なので確認しよう。高菜によっては葉の赤みが多かったり少なかったり、あるいは緑色のものがあったりとさまざまだが、漬物を作り際は特に色味を気にする必要はない。
ポイント2.高菜を天日干しする
美味しい高菜漬けを作りたいなら、作り始める前に天日干しするのがおすすめ。高菜を干すことで甘みが増すといわれている。高菜丸ごと干す場合には1枚ずつ切り分ける必要はなく、カブのまま物干し竿に引っかけて干すようにしよう。また、少量を干す場合にはザルなどに置いて並べておくのがよい。1~2日程度干したら、通常どおり高菜漬けを作るようにしよう。
5. 市販のおすすめ高菜漬け3選

辛子高菜は家で作ることも可能だが、スーパーなどでも購入することが可能。また、Amazonや楽天市場のようなECモールでもたくさん売られている。ここでは数ある高菜漬けの中から特に人気の商品を3種類ピックアップして紹介する。
その1.太陽漬物「九州たかな220g」
「九州たかな220g」は、鹿児島県にある漬物メーカーの太陽漬物が製造・販売している高菜漬けである。九州産の高菜をじっくりと漬け込んで熟成させた醤油漬けとなっている。また、乳酸発酵させて作っているほか、高菜に合うポークエキスを配合したり、天然水を使用したりしている。定番の醤油漬けなので、非常に食べやすい高菜漬けといえそうだ。
その2.ヒラヤマ「博多辛子高菜230g」
「博多辛子高菜230g」は、福岡県にあるヒラヤマが製造・販売している高菜漬けである。通常の高菜漬けと異なり、味付けに唐辛子などを使用しているのが特徴。そのため、濃い醤油の味わいだけでなく、ピリ辛の味わいを楽しむこともできる。ご飯に合わせても、炒め物やスープなどに合わせても美味しい。また、ラインナップには辛子漬け以外に、明太子漬けなどもある。
その3.樽味屋「からし高菜 バリ辛」
「からし高菜 バリ辛」は、福岡県にある食品メーカーの樽味屋が製造・販売している高菜漬けである。樽味屋ではさまざまな種類の辛子高菜を販売しているが、この「バリ辛」は激辛よりも辛い最高ランクの辛さが特徴。そのため、高菜漬けのうま味を求めるよりも、高菜漬けの辛味を求める人にはおすすめの商品となっている。そのまま食べても料理に使っても美味しい辛子高菜となっている。
結論
高菜漬けは、高菜のうま味とシャキシャキ感が特徴の漬物だ。その種類は塩漬けをはじめ、醤油漬けや味噌漬けなどさまざまな種類がある。市販されているものも多いが、生の高菜を購入できれば自宅で作ることも可能。ぜひ生の高菜を手に入れたら、新鮮で美味しい高菜漬けを作ってみよう。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
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