- おはぎを1つずつラップで包む
- ジッパー付き冷凍保存用の袋に入れる
1. おはぎは冷凍保存がおすすめ!その理由とは?
おはぎを保存するなら、冷蔵よりも冷凍がおすすめだ。「5℃以下の冷蔵保存なら菌の繁殖を抑えられるのでは?」と考えるかもしれない。だがおはぎと冷蔵保存は相性が悪い。
冷蔵保存はおはぎが劣化しやすい
おはぎには餅とご飯が使われている。これらがもっとも劣化しやすい温度が、まさに冷蔵室の0〜3℃なのだ。原料のもち米やうるち米に含まれるデンプンは本来β状態といい、固くて味気ないのが特徴だ。
だが加熱するとα化し、やわらかくて美味しい餅や白米が生まれる。温度が下がり0℃近くになると再びβ化し、美味しさが損なわれる。冷蔵保存したおはぎの餅部分が不味くなるこの現象は、老化現象とも呼ばれている。
【冷蔵保存がNGというわけではない】
誤解を招かないように補足しておくと、おはぎの冷蔵保存が「NG」というわけではない。密閉容器に入れて冷蔵すれば1〜2日は保存可能だ。ただし風味は落ちる上、長期保存はできないためあまりおすすめはできない。
冷凍保存をおすすめする理由
おはぎを安全に保存するには冷凍がよい。家庭用冷凍庫は-18℃が基準のため、菌の繁殖危険温度帯やご飯の劣化温度を避けて保存できるというのがその理由だ。
2. おはぎを正しく冷凍保存する方法
では、どのように冷凍保存をすればよいのか。正しい方法を紹介していこう。
おはぎを冷凍保存する手順
保存期間の目安
この状態で冷凍保存しておけば、1カ月ほどはもつ。初めからおはぎが余る前提で作ったときなどは、その時点で余る分だけ冷凍しておこう。そのほうが、おはぎの鮮度を保てるからだ。
3. 冷凍おはぎの美味しい解凍方法
冷凍したおはぎを美味しくいただくには、解凍方法も大切になる。
自然解凍がおすすめ
冷凍おはぎの美味しい解凍方法としておすすめなのは「自然解凍」だ。食べる2〜3時間前に冷凍室から室内へ出しておくとよい。
電子レンジ解凍も可能
100〜200Wで1分程度温めたあと、30秒ずつ温めて様子を見よう。もっとも低い出力で「解凍機能」で解凍してもよい。ただし電子レンジを使う際は、あんこが煮えて溶け出すのを防ぐため、おはぎの様子は常に確認する必要がある。
冷凍おはぎをより美味しくいただくコツ
きなこや黒ゴマは解凍すると表面が湿る。美味しくいただくには、解凍したあとに再度トッピングをまぶすのがおすすめだ。
4. おはぎは常温保存できる?傷みにくい調理のコツも紹介
当日中に食べるなど、おはぎを常温に置いておくことも多いはずだ。そのような環境での正しい保存方法も知っておこう。
おはぎを常温下で保存する場合
密閉容器に入れ、室温20℃以下の冷暗所で保存すれば半日〜1日は品質を保てる。ただし翌日には持ち越しできないし、季節によっては半日足らずで傷むおそれもある。したがって常温保存が正しいとは言い難い。だがお供えなら仕方がないので、傷みにくい調理のコツも知っておこう。
おはぎが傷みにくい調理のコツ
おはぎをすぐに食べきらないのであれば、素手で作らないようにしよう。食中毒や腐敗の原因である菌の繁殖を避けるには、菌を付けず増やさないことが大切だ。私たちの手には黄色ブドウ球菌などがいる。手を洗ったとしても、素手で作ると細菌の増殖を招くので注意したい。
細菌の増殖は30〜37℃の間で活性化し、5〜60℃の間でも危険とされている。増殖を防ぐことは不可能なので「おはぎはラップや手袋で作る」ことを頭に入れておくとよいだろう。
結論
おはぎの餅の老化現象を抑えて美味しい状態をキープするためにも、冷凍保存がおすすめだ。常温保存や冷蔵保存がNGというわけではないが、常温なら当日中、冷蔵なら翌日中には食べきろう。作る際も、菌の繁殖を少しでも抑えるため素手ではなくラップなどを使うようにしたい。