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アクがなく淡白な味わいのたけのこ【淡竹】とは

アクがなく淡白な味わいのたけのこ【淡竹】とは

投稿者:ライター 田口忠臣(たぐちただおみ)

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2020年4月 3日

一口にたけのこといってもいろいろな種類があるのをご存知だろうか。一般的に流通しているのは孟宗竹(もうそうたけ)と呼ばれるたけのこだが、アクが少なく孟宗竹より美味しいといわれているのが淡竹(はちく)である。今回は、淡竹の特徴や産地、美味しい食べ方などを詳しく解説しよう。

  

1. 淡竹とは

淡竹は、中国が原産で、黄河流域より南の地域に広く生育している竹である。寒さに比較的強いため、日本では孟宗竹、真竹に次いで各地に広く植栽されている。直径3〜10cm、高さ15mほどにまで成長し、節には環が2つある。細く割りやすいので茶筅(ちゃせん)などの茶道用具にも利用されている。

2. 淡竹の特徴や主な産地

そもそもたけのことは、竹や笹の芽の部分を指す。竹や笹は日本には150種類ほどあるといわれているが、そのうちでたけのこが食用となるのは孟宗竹や真竹、淡竹、寒竹、千島笹などの数種類である。

漢字で書くと、竹冠に「旬」で筍となるが、これは旬が10日間であることを意味しているとされ、「たけのこが1旬(10日間)ほどで竹に成長してしまう」、「たけのこを美味しく食べられるのが1旬(10日間)ほどである」など諸説あるようだ。

淡竹の特徴

淡竹のたけのこは、一般的に流通している孟宗竹より細長い形をしている。また、孟宗竹には皮の表面に細かいうぶ毛があるが、淡竹にはうぶ毛がないためツルツルとしており、色は薄い赤茶色をしている。孟宗竹は地下茎が深いため、まだ地上に出ていないものを鍬(くわ)などで掘り起こし収獲するが、淡竹は地下茎が浅く地上にすぐ顔を出すため、地面に30〜40cmほどの長さでニョキニョキ生えているものを、手で折り曲げるように収獲する。そのため、孟宗竹の収穫は「たけのこ掘り」といわれるが、淡竹の場合には「淡竹採り」や、鎌で刈り取るように収穫されることもあるので「淡竹刈り」と呼ばれる。地面から下の部分は、固く食べることができないので、地上に出ている部分だけを収獲するようにしよう。

淡竹の主な産地や旬の時期

淡竹の主な産地は、九州、四国、中国、近畿地方である。収獲できる時期は、孟宗竹より遅く、気温があがる5~6月だ。

3. 淡竹の味の特徴と美味しい食べ方

淡竹は、名前の通り香りや甘み、苦味が少なく淡白な味わいである。アクが少ないので採りたての新鮮なものであれば生でも食べることができる。食感は、やわらかくシャキシャキとしている。

淡竹の美味しい食べ方

淡竹はアクが少ないため、基本的にはアク抜きの処理が必要ない。皮をむいた淡竹を水から30分茹でるだけで、さまざまな料理に利用できる。大きくなり過ぎているものや青々としているもの、あまり新鮮ではないものはアクを感じることもあるので、孟宗竹と同じように米ぬかや米のとぎ汁を使ってアク抜きをするとよいだろう。

味にクセがないため、さまざまな料理で美味しくいただける淡竹。定番のたけのこごはんや煮物はもちろん、味噌汁にしても美味しい。また、炒め物や揚げ物にもよく合うので、いろいろな料理で味わってほしい。

結論

あまり市場に流通することがないので、自分でたけのこ狩りに出かけるか、直売所などで購入するしか手にすることがない淡竹のたけのこ。その味は、淡白でアクがなく孟宗竹より美味しいとさえいわれている。もし見かけることがあれば、ぜひ購入して味わってみてはいかがだろうか。

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  • 公開日:

    2019年8月18日

  • 更新日:

    2020年4月 3日

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