1. お惣菜は母の味!?

世界各国、母と料理の関係は強いもので、母の味は総じてその国で人気のお惣菜であったりする。日本なら肉じゃがやコロッケ、生姜焼きなどが王道。カレーや餃子などを挙げる人もいるかもしれない。お惣菜は、肩肘張らない家庭料理であることが大前提。その国の主食に合うこと、気軽に繰り返し作ることができることも大きな要素といえそうだ。
お惣菜のパワー
不思議なもので定番のお惣菜というものは、食べるとほっとした気分にさせてくれる。これはどこか母の味を連想させるからかもしれない。レストランで食べるような本格的な料理ではないところがお惣菜の持ち味。微妙な味の揺れに懐かしさを感じるところもあるだろう。
お惣菜と献立
お惣菜をマスターすると毎日の料理の幅は格段に広がる。これはお惣菜が脇役的な要素を備えていることが多く、ほかの料理に合わせやすいためである。一度マスターすると繰り返し作りたくなるのもこのためだ。世界のお惣菜を見てみると、日本の家庭料理にもしっくりとくるようなレシピが多く存在する。
2. 世界のお惣菜・アジア編

台湾の卵焼き
台湾で煎蛋と呼ばれる卵焼き。具材が入っているのが普通でネギや小エビなど、家庭や屋台によっても種類はさまざま。シンプルな味付けで、日本の卵焼きのように巻くことはなく、フラットなオープンオムレツのような形で供されることが多い。それを好きにカットして食べるのだ。とくに切り干し大根が入ったものは、旨みも多く、人気が高い。戻した切り干し大根とネギをごま油で炒め、少量の砂糖としょうゆ、酒で味付けし、そこにといた卵を加えて焼き上げるだけである。
韓国のチャプチェ
韓国のお惣菜は、今や日本の家庭料理に浸透しているものも多い。ナムルやキムチ、プルコギ、チヂミなどがその例である。今回ピックアップするのはチャプチェ。野菜をたくさん食べられるレシピとしても知られている春雨の炒め物である。手に入れば韓国春雨を使うとぐっと本格的かつ美味しさがUPする。加える野菜は残り野菜でOK。牛肉を使うレシピが多いが、お好みで豚肉にアレンジしてもよいだろう。はじめに肉と野菜を炒め、あらかじめ茹でておいた春雨を投入。砂糖、しょうゆ、酒、ごま油を加えて煮立て、水分を吸わせながら炒めるとよい。
3. 世界のお惣菜・ヨーロッパ編

イタリアの野菜のニンニク炒め
イタリア料理は、日本人が好きな料理のひとつ。魚介類を食べるなどの共通点も多く、シンプルな味わいがウケる理由と考えられる。今回は野菜のニンニク炒めをご紹介しよう。野菜はズッキーニやナス、パプリカ、かぼちゃなどでも合う。薄切りにした野菜をみじん切りにしたニンニクとオリーブオイルで炒め、仕上げに塩胡椒とイタリアンパセリを加えたレシピだ。イタリアンパセリを加えることで、爽やかな後味に。
ポルトガルのコロッケ
ポルトガルで愛されているコロッケは、干し鱈を使うパスティス・デ・バカリャウ。干し鱈の旨みがたっぷりで、クリーミーな食感が持ち味。日本で作る場合は、生のタラを蒸す、または焼いてほぐして使ってもよいだろう。小さめに成型して油で揚げるのが現地流。刻んだパセリかイタリアンパセリをタネに入れるとよいだろう。
ギリシャのムサカ
ムサカはナス、ジャガイモ、ミートソース、ホワイトソースを重ねて焼き上げるグラタンのようなもの。ボリュームたっぷり、老若男女みんなが好きな味で、見た目にも華やかなので、おもてなしにも向いている。オリーブオイルとニンニクを炒め、玉ねぎ、ひき肉を加えて火を通し、最後にトマトをプラスして汁気がなくなるまで煮込んだミートソースが味の決め手。ナツメグと塩胡椒を効かせるとよい。ナスやジャガイモもあらかじめ、オリーブオイルで焼いておこう。あとは重ねてホワイトソースをのせて焼き上げるだけだ。
結論
世界のお惣菜を学ぶとその国の母の味を知ることにもなる。毎日作りたくなるようなシンプルなレシピをマスターすれば、献立のマンネリ防止にも効果的。上記以外にも世界にはその国ごとに母の味があるはず。リサーチしてみるのもよいだろう。
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