1. アーモンドのカロリーと主な栄養価は?
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には、アーモンドの栄養価について乾燥・フライ・炒りの三つが収録されている。それぞれのカロリーと主な栄養価は以下のようになっている。
アーモンド(乾燥)のカロリーと栄養価
- エネルギー:587kcal
- たんぱく質:19.6g
- 脂質:51.8g
- 炭水化物:20.9g
(糖質:10.8g)
(食物繊維:10.1g)
アーモンド(フライ/味付け)のカロリーと栄養価
- エネルギー:613kcal
- たんぱく質:21.6g
- 脂質:55.7g
- 炭水化物:17.9g
(糖質:6.8g)
(食物繊維:10.1g)
アーモンド(いり/無塩)のカロリーと栄養価
- エネルギー:608kcal
- たんぱく質:20.3g
- 脂質:54.1g
- 炭水化物:20.7g
(糖質:11.0g)
(食物繊維:9.7g)
2. 重さ別のアーモンドのカロリー量の早見表!
アーモンドの重さは粒の大きさによって異なるが、通常は1~1.2g程度となっている。料理やスイーツに使う場合は数粒程度であり、また1日あたりの目安量は20~25粒(20~30g)とされている。そこで、重さ別のアーモンドのカロリー量と1日の目安量の決まり方について確認しておこう。
重さ別のアーモンドのカロリー
- 1粒(1~1.2g):6~7kcal
- 3粒(3~3.6g):18~21kcal
- 5粒(5~6g):30~36kcal
- 20粒(20~24g)120~144kcal
- 25粒(25~30g)150~180kcal
1日のアーモンドの目安量
アーモンドの1日の目安量は20~25粒程度といわれることが多い。この理由はアーモンド1粒あたりのカロリーが6~7kcalとなっており、食べ過ぎによる肥満の懸念があるからだ。また、脂質と食物繊維が多いため、消化に時間がかかり胃腸の不調を招く恐れがあることも関係している。なお、サプリメントでビタミンEを摂っている場合は、ビタミンEの過剰摂取になる恐れもあるので注意しよう(※2)。
3. アーモンドは低GI食品の一つである!
GI(グリセミック・インデックス)とは、食品ごとの食後血糖値の上昇度合いを表した数値のことである(※3)。数値が低ければ食後血糖値はゆっくり上昇し、数値が高ければ急激に上昇する。食後血糖値の上昇度合いは各種病気にも関係するため、近年は食品ごとのGI値に関心が高まっている。
そして、アーモンドのGI値は30とされている。一般的にGI値が55以下のものは低GI食品に区分されており、食後血糖値への上昇度合いが比較的ゆっくりだとされている。なお、カロリーが低いわけではないため、GI値が低いからといって食べ過ぎてしまうと肥満などに繋がるリスクはある。
そして、アーモンドのGI値は30とされている。一般的にGI値が55以下のものは低GI食品に区分されており、食後血糖値への上昇度合いが比較的ゆっくりだとされている。なお、カロリーが低いわけではないため、GI値が低いからといって食べ過ぎてしまうと肥満などに繋がるリスクはある。
4. ほかのナッツ類とのカロリー・糖質量の比較
アーモンドはナッツ類に区分されており、そのほかのナッツ類と栄養価が比較されることも多い。そこでマカダミアナッツ・カシューナッツ・ピスタチオなど、代表的なナッツ類とアーモンドのカロリー・糖質量の違いを以下にまとめておく(※1、4)。なお、調理方法は基本「炒り」だが、カシューナッツのみ「フライ」となっている。また、数値はカロリー・糖質の順に記載している。
- マカダミアナッツ(100g):720kcal、6.0g
- クルミ(100g):674kcal、4.2g
- ピスタチオ(100g):615kcal、11.7g
- カシューナッツ(100g):576kcal、20.0g
- 松の実(100g):690kcal、8.1g
- (参考)アーモンド(100g):608kcal、9.7g
ナッツ類は水分量が少なく、炭水化物・脂質が多いためカロリーが高くなっている。しかし、炭水化物の割合が高いカシューナッツよりは多いものの、アーモンドはナッツ類の中で低めのカロリーとなっている。また、糖質量も4番目である。ナッツ類の中では比較的低カロリーであるといえそうだ。
5. 市販のアーモンドのカロリー量はどれくらい?
アーモンドなどのナッツ類は、コンビニエンスストア・スーパーマーケット・食品メーカーなどから販売されている。そこで主な市販のアーモンドのカロリーを以下にまとめておく。なお、これらのカロリーは商品のリニューアルなどに伴い変更されることがあるので注意しよう。
大手コンビニエンスストアのアーモンドのカロリー
- 塩分不使用 素焼きアーモンド(セブンイレブン):637kcal/100g
- 塩と油を使っていない素焼きのアーモンド(ファミリーマート):209kcal/1袋(33g)
- 素焼きアーモンド(ローソン):220kcal/1袋(35g)
スーパーマーケットのアーモンドのカロリー
- 素煎りアーモンド 食塩・植物油不使用(イオン):650kcal/100g
- みなさまのお墨付き ローストアーモンド(西友):410kcal/1袋(65g)
- 素焼きアーモンド(成城石井):636kcal/100g
食品メーカーのアーモンドのカロリー
- 素焼きアーモンド(共立食品):629kcal/100g
- くだもの屋さんの木の実 素焼きアーモンド(デルタインターナショナル):598kcal/100g
6. アーモンドをカロリーオフする方法
アーモンドのカロリーが気になる場合、一番重要になるのは食べ過ぎないことだ。また、加工方法にも気をつけたほうがよい。市販のアーモンドには素焼き・炒り・フライなどの種類があり、通常は素焼き(乾燥)、炒り、フライの順にカロリーは高くなる。ただし、商品によってもカロリー量は異なるので、アーモンドを購入する際には気にしてみるといいだろう。
結論
アーモンドは100gあたり600kcal前後と高カロリーであるが、一回の量を20~25粒程度にすれば120~150kcal程度と低めに抑えることが可能だ。美味しくてついつい食べてしまいがちだが、食べ過ぎるとカロリー過多になってしまう可能性があるため食べるときには注意しよう。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm - ※2:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf - ※3:食品分析研究センター「グライセミックインデックス(GI)の有用性と問題点」
http://www.mac.or.jp/mail/200201/02.shtml - ※4:農林水産省「手軽でおいしい!世界のナッツを食卓に」
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1110/spe2_03.html
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