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今注目の日本茶【さえみどり】とは?旬の時期と美味しい飲み方を紹介

今注目の日本茶【さえみどり】とは?旬の時期と美味しい飲み方を紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2020年9月15日

ほっと一息つきたいときに飲みたくなる日本茶だが、最近では日本茶を使ったスイーツも人気となり活躍の範囲が広がっている。日本茶の魅力を探るうえで欠かせないのが日本茶の品種だ。全国各地で栽培されている日本茶にどのような品種が栽培されているのかはあまり知られていない。ここでは「さえみどり」という品種を紹介する。

  

1. 【さえみどり】とは?

よいところを併せ持つ品種

さえみどりは「やぶきた」と「あさつゆ」をかけあわせて誕生した品種だ。やぶきたは国内で栽培されている茶葉の約75%を占める品種で、味と香りのバランスがよいのが特徴だ。
一方、あさつゆは、収穫量が少ないながらも甘みと旨みが強い品種で、天然玉露とも呼ばれている。これら2つの要素を併せ持つさえみどりは、さわやかで上品な香りと強い甘みが特徴的だ。煎茶に加工されて飲まれることが多く、鮮やかなお茶の色が美しく見た目も楽しめる。

さえみどりの産地

お茶の産地で有名なのは静岡県だが、それ以外の地域でもお茶の栽培は盛んに行われている。さえみどりは鹿児島と中心とした九州地方で主に栽培されている。
九州の温暖な気候は茶葉栽培に適しており、鹿児島茶は静岡茶に次いで生産量第2位である。九州ではさえみどり以外にもやぶきたやあさつゆ、ゆたかみどりといった品種が栽培されており、これらの茶葉とさえみどりの茶葉をブレンドした煎茶が売られていることもある。

煎茶と深蒸し煎茶の違い

さえみどりは煎茶に加工されることが多いが、煎茶は2種類に分けられる。煎茶を加工する際に茶葉を蒸す工程があり、蒸し時間が30~40秒のものを普通煎茶、1~2分と長いものを深蒸し煎茶と区別する。
一般的に煎茶といえば普通煎茶を指すことが多く、国内で生産されている茶葉の70%以上は煎茶に加工されている。深蒸し煎茶は苦みが少なく飲みやすいといわれている。

2. さえみどりの収穫時期と加工

茶葉は1年のうちに複数回収穫できるが、一番美味しいのはやはり新茶だ。新茶は4月下旬~5月上旬に収穫されることが多い。昔から茶摘みは八十八夜、立春から88日、現在の暦では5月1日頃に行われる。
しかし、さえみどりが栽培されている鹿児島県は温暖な気候であるため、八十八夜よりも早く収穫することができ、3月下旬から行われることもある。茶葉は収穫してそのまま出荷されるわけではないため、実際に店頭に並ぶのはもう少し遅くなるのだが、さえみどりの新茶を飲みたいならば3~5月は要チェックだ。

さえみどりを煎茶に加工する

収穫されたさえみどりの加工は茶園と加工業者の2ヶ所で行われる。茶園では荒茶という状態まで加工し、加工業者で仕上げの加工が施される。茶園で加工が行われる理由に茶葉の性質が大きく関係してくる。

世界には、日本茶の緑茶のほかに中国の烏龍茶や西洋の紅茶などさまざまな種類のお茶がある。これらの違いは茶葉を酸化発酵させているか否かである。
煎茶用に栽培していた茶葉も、酸化発酵させてしまえば烏龍茶や紅茶の味わいになる。茶葉は収穫後すぐに酸化発酵が始まってしまうため、それを防ぐために茶園で蒸し加熱が行われ、その後、手もみや乾燥といった作業を経て荒茶になる。この状態ではお茶の茎や芽が混入していたり、茶葉の大きさが揃っていなかったりと商品としては不十分であるため、加工業者で仕上げ作業が行われる。加工業者で包装まで行われ、全国に出荷される。

3. さえみどりを飲むときのポイント

さえみどりは煎茶に加工されることが多いため、よい煎茶を見分ける目を持っていなければならない。よい煎茶は茶葉が針のように細くて、まっすぐで濃い緑色をしている。
また、さえみどりを使ったお茶でもブレンドの割合や加工の仕方によって味わいが異なるため、日本茶専門店などお茶の試飲ができる場所で選ぶ際は、積極的に試飲してみよう。香りや苦みと甘みのバランスなど自分好みのお茶を探すのも日本茶選びでは重要だ。

購入した茶葉は2週間を目安に飲みきるようにしよう。茶葉は湿気や光に弱いため、開封後は密封容器に入れて冷蔵庫で保管するようにしよう。ただし、密封して冷蔵保存すればまったく風味が落ちないわけではないので、早く飲みきるようにしよう。

煎茶の飲み方

日本茶を飲むときに、とくに注意してほしいのがお湯の温度だ。ポットで沸かしたお湯をそのまま入れてしまうと雑味が出る原因となる。煎茶の場合は70~80℃が適温とされている。1人分の煎茶を淹れる場合、急須に茶葉2gと適温にしたお湯70mlを入れ、そのまま1~2分待つ。深蒸し煎茶の場合は、浸出時間は30~40秒と短くする。時間が経ったら、最後の1滴まで湯呑みに注ぎきろう。最後の1滴はさえみどりの旨みが凝縮されている。

結論

数ある茶葉の品種の中でも、人気の高いやぶきたとあさつゆを交雑させて誕生したさえみどりは、香りと旨み、甘みのバランスが優れており人気が高まっている品種だ。鹿児島県を中心とした九州地方で栽培されているほかの品種の茶葉とブレンドされることもあり、日本茶の楽しみ方を広げてくれている。
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  • 公開日:

    2019年12月 6日

  • 更新日:

    2020年9月15日

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