このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
【管理栄養士監修】ビーツの栄養価と栄養素|栄養図鑑

【管理栄養士監修】ビーツの栄養価と栄養素|栄養図鑑

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年4月16日

スープやサラダなどに使われることが多い、真っ赤な見た目が特徴の野菜「ビーツ」。実はビーツは「奇跡の野菜」や「食べる血液」という呼び名が付くほど栄養価が高いことで知られている。今回はそんなスゴイ異名を持つビーツの栄養価・栄養素について、文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参考にしながら解説する(※1)。

  

1. ビーツの基本的な栄養価

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には、生のビーツと茹でたビーツの栄養価がそれぞれ収録されている。そこでまずは、基本となる生のビーツの100gあたりの栄養価を確認しておこう。

生ビーツの栄養価

  • エネルギー:41kcal
  • たんぱく質:1.6g
  • 脂質:0.1g
  • 炭水化物:9.3g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸:0.02g
     ・一価不飽和脂肪酸:0.02g
     ・多価不飽和脂肪酸:0.04g
  • ビタミン
     ・βカロテン:0μg
     ・ビタミンD:0μg
     ・ビタミンE:0.1mg
     ・ビタミンK:0μg
     ・ビタミンB1:0.05mg
     ・ビタミンB2:0.05mg
     ・ナイアシン:0.3mg
     ・ビタミンB6:0.07mg
     ・ビタミンB12:0μg
     ・葉酸:110μg
     ・パントテン酸:0.31mg
     ・ビオチン:0μg
     ・ビタミンC:5mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:30mg
     ・カリウム:460mg
     ・カルシウム:12mg
     ・マグネシウム:18mg
     ・リン:23mg
     ・鉄:0.4mg
     ・亜鉛:0.3mg
     ・銅:0.09mg
     ・マンガン:0.15mg
     ・ヨウ素:0μg
     ・セレン:0μg
     ・クロム:0μg
     ・モリブデン:0μg
  • 食物繊維:2.7g
     (・水溶性食物繊維:0.7g)
     (・不溶性食物繊維:2.0g)

2. ビーツの特徴的な栄養素や成分

ビーツは「奇跡の野菜」や「食べる血液」と呼ばれている栄養価が優れた食品だ。その理由は、ビタミン類・カリウム類・食物繊維などを多く含むだけでなく、ベタレインという抗酸化物質やベタインなどのアミノ酸を含んでいることが関係している。そんなビーツの栄養面の特徴を確認しておこう。

その1.ビタミン類

ビーツは葉酸・ナイアシン・パントテン酸などのビタミンB群を多く含んでいる。また、少量ではあるがビタミンEとビタミンCも含んでいる。特に多いのが葉酸で、100gあたり110μgの含有量となっている。葉酸には赤血球の形成を助けたり、核酸(DNAやRNA)やたんぱく質の再合成を促進したりする働きがある。成人男性(18~64歳)の葉酸の1日あたりの推奨量は240μgである(※2)。

その2.ミネラル類

ビーツは、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などのミネラル類をバランスよく含んでいる。特にカリウムを多く含んでおり、含有量は100gあたり460mgとなっている。カリウムにはナトリウムを排出して、細胞の浸透圧を調整したり、水分を保持したりする役割などがある。日本人はナトリウム(食塩)の摂取量が多いため、ナトリウムの排出を促すカリウムの摂取が重要とされている(※2)。

その3.食物繊維

ビーツの食物繊維量は、100gあたり2.7gとなっている。食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の二つがある。このうちビーツに多いのは、不溶性食物繊維と呼ばれるほうだ。不溶性食物繊維には、腸内では消化・吸収されず、ぜん動運動を活発にして便通を改善する働きなどがある(※3)。現代人は食物繊維が不足気味なのでビーツで補うようにしよう。

その4.ベタレイン

ビーツが「奇跡の野菜」と呼ばれている理由は、ベタレインという抗酸化物質を多く含んでいるからだ。ベタレインは赤色色素である「ベタシアニン類」と黄色色素である「ベタキサンチン類」の二つに大別される。いずれも強い抗酸化作用を有しており、体内の活性酸素を取り除く働きがあるとされている。なお、赤紫色の見た目をしているが「アントシアニン」は全く含んでいない(※4)。

その5.ベタイン

ビーツには、ベタイン(トリメチルグリシン)と呼ばれるアミノ酸の一種も含まれている。さまざまな食品に含まれているが、植物ではビーツのようなヒユ科の植物に多いという。なお、ベタインには肝臓からの脂肪排出を促したり、脂肪流入を防いだりする働きなどがあると期待されている。現在は有効性に関して明らかになっていないが、機能性成分として非常に注目を集めている(※5)。

3. 調理法別のビーツの栄養価を紹介

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には生ビーツのほかに、茹でビーツの栄養価も収録されている。生の場合と茹でた場合の栄養価にはあまり大きな差は見られない。しかし、以下のようにビタミンB群やカリウムなどの水溶性の栄養素が流出してしまうので注意が必要だ。
  • ビーツ(生):カリウム460mg、ナイアシン0.3mg、ビタミンC5mg
  • ビーツ(ゆで):カリウム420mg、ナイアシン0.2mg、ビタミンC3mg
ビーツの栄養素をなるべく多く残したいのであれば、蒸したり、電子レンジで下茹でしたりするなどの工夫が必要だ。また、スープにビーツを使う場合はスープも一緒に飲むことで流出した栄養素を摂取することができる。食べ方にも工夫をしながら、ビーツの栄養素を残さず摂るようにしよう。

結論

ビーツは、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維などを多く含んでいるだけでなく、抗酸化物質である「ベタレイン」やアミノ酸の一種である「ベタイン」などの機能性成分も含んでいる。そのため、奇跡の野菜や食べる血液などと呼ばれている。シャキシャキとした食感も美味しいので、サラダや漬物などにして食べるのもおすすめだ。
【参考文献】
■※1:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm
■※2:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
■※3:厚生労働省e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
■※4:園学研「ビート(Beta vulgaris L.)におけるベタレイン含量の品種間,生育ステージ間および部位間による差異」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrj/16/3/16_301/_pdf/-char/ja
■※5:農畜産業振興機構「てん菜を原料とした機能性素材」
https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000465.html
この記事もCheck!
  • 公開日:

    2020年1月13日

  • 更新日:

    2021年4月16日

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

人気記事一覧

急上昇
週間

新着記事一覧新着記事一覧