1. なめらかポタージュ!冷製ビーツスープ

ビーツは火を通すと、ほどよい甘みが出るので食べやすい野菜だ。ビーツの自然な甘みを活かしたいなら、冷たいポタージュのようなスープ料理はいかがだろうか。スープであれば野菜に火を通して撹拌するだけなので、実は料理初心者でも無理なくできる料理。生のビーツが手に入らなければ、缶詰を使用してもOKだ。
まず鍋に、薄くスライスした玉ねぎとじゃがいも、ビーツを入れオリーブオイルを加えて軽く炒める。そこへ水、コンソメと塩コショウを入れて15分ほど煮込む。野菜がくたくたになるまで加熱したら、ブレンダーやミキサーを使って撹拌し、牛乳を入れて塩コショウで味を調える。冷蔵庫でしっかり冷やしたらさらに盛り付け、ディルやセルフィーユなどのハーブ類を好みでのせればビーツの冷製スープが完成だ。野菜を炒めて煮るひと手間で、野菜本来の旨みや甘みが凝縮されるので、プロの味のように美味しく仕上がるのだ。
2. 簡単でもプロ並み!美味しいビーツスープ

温かいビーツのスープで有名なのはボルシチだろう。ビーツの美しい深紅色が、食卓を一気に彩り豊かなものにしてくれるうえに、ビーツ以外にもごろごろと野菜が入ったボルシチ。身体を温めてくれるだけでなく栄養価も高いので、寒い時期にはぜひ積極的に食べたい料理だ。
とはいえ日本ではビーツを取り扱う店舗は多くないので、缶詰を使うのが手早くできて便利だろう。一般的にボルシチには、ビーツ以外ににんじんやキャベツ、じゃがいもなどを使用する。使用する野菜は、すべて食べやすい大きさにカットしておこう。
鍋にバターとオリーブオイルを入れて牛肉を加熱したら、野菜類を加えて一緒に炒める。そこへ水とホールトマト、ビーツ、ローリエ、固形スープの素、塩を加えて煮込む。プロのような味に仕上げたいなら、サワークリームやディルをのせて味の変化を楽しむのがおすすめだ。
3. 外国の定番ビーツスープ

リトアニアや北欧のバルト海近隣諸国でポピュラーなビーツ料理といえば、「シャルティ・バルシチェイ」といわれるスープだ。思わず舌を噛みそうな名前だが、シャルティ・バルシチェイは現地では夏の代表的なスープ料理として親しまれている。酸味のある味わいのシャルティ・バルシチェイは、サワークリームとビーツが混ざった色鮮やかな見た目が特徴である。
シャルティは日本語で冷たい、バルシチェイはボルシチを意味する。スープにはキュウリや万能ねぎ、茹で卵が入っている。シャキシャキとした歯ごたえのキュウリの食感は軽快で、食欲が減退しがちな夏でも食べやすい一皿だ。サワークリームが手に入らない場合は、ヨーグルトや生クリームでも代用が可能。
家庭によって調理過程や材料は少しずつ異なるが、一般的な作り方は簡単なのでぜひチャレンジしてみよう。まず茹でたビーツをミキサーで細かく刻んだらサワークリームと混ぜて塩コショウで味を調える。刻んだきゅうりと万能ねぎ、茹で卵を入れれば完成だ。
4. ビーツスープの栄養価

赤紫色のカブのような見た目のビーツだが、実はほうれん草と同じ仲間の野菜である。日本では、レッドビートやウズマキダイコンなどとも呼ばれている。ウクライナやロシアの定番スープ料理であるボルシチには欠かせない食材で、とくにスイスではサラダにも利用されることが多い。
栄養価が高く、リンやナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムや鉄が豊富。さらに食物繊維や葉酸、ビタミンも多く含むことから、「食べる輸血」や「奇跡の野菜」ともいわれている。葉酸といえば、胎児の成長に不可欠の栄養素として有名だ。妊娠の可能性がある女性や妊娠初期には、とくにビーツを積極的に摂取するよう推奨されている。(※)
ビーツのスープは女性におすすめしたいのはもちろんのこと、その鮮やかな見た目からもてなし料理としても活躍するはず。加熱することでスープとしての甘みも増し、土臭さもないのでとても飲みやすくなるのだ。
結論
深紅色が特徴的なビーツは栄養価が高いので、大人から子どもまで積極的に摂取したい野菜のひとつ。今回紹介したスープであれば、まろやかでのど越しがよいので、小さな子どもでも食べやすいはずだ。見た目が鮮やかなので、クリスマスのパーティー料理やおもてなしにも最適だろう。ぜひビーツを取り入れて、美味しく彩り豊かな食事を皆で楽しんでほしい。
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