1. 行田の「フライ」とは、なんだ?!
各地にある粉ものB級グルメの中でも存在感を発揮しているのが、「行田フライ」。「フライ」という名前ではあるが揚げていない、かなり意外な代物である。
「行田フライ」は、水溶き小麦粉にネギや肉などの具材を入れ、薄く焼き上げたもの。お好み焼きに比べると厚みがなく、香ばしい焼き上がり。でも見た目はお好み焼きにそっくりである。厚みはお好み焼きよりは薄く、ガレットよりは厚いといった具合。行田やその周辺の50軒を超えるお店でフライはメニューとして提供されている。値段は300円前後とお手頃。
B級グルメなどと評すると、町おこしのために最近作られた食べ物であるかのようだが、行田におけるフライの歴史は数十年に及ぶ。実はこの辺りは小麦粉を栽培する農家があった。農家ではお茶受けとして「たら焼き」「水焼き」と呼ばれているものが食べられていた。これらは小麦粉を水で溶いて焼き、しょう油やゴマみそをつけて食べていたようなもので、これらが「フライ」の原型とされている。
「フライ」は、はじめ「フライ焼き」と呼ばれていたらしい。行田市で足袋産業がさかんであったことから、「布来」や「富来」で「フライ」と呼んでいたのではないかと言われている。また別の説では、フライパンで焼いていたからとの説もある。いずれにしても揚げ物ではないが「フライ」という名が残って今に至る。今では具のあまり入っていないシンプルなものもあれば、焼きそば入りのものもあり、薄焼きのチヂミといったところだろうか。
「行田フライ」は、水溶き小麦粉にネギや肉などの具材を入れ、薄く焼き上げたもの。お好み焼きに比べると厚みがなく、香ばしい焼き上がり。でも見た目はお好み焼きにそっくりである。厚みはお好み焼きよりは薄く、ガレットよりは厚いといった具合。行田やその周辺の50軒を超えるお店でフライはメニューとして提供されている。値段は300円前後とお手頃。
B級グルメなどと評すると、町おこしのために最近作られた食べ物であるかのようだが、行田におけるフライの歴史は数十年に及ぶ。実はこの辺りは小麦粉を栽培する農家があった。農家ではお茶受けとして「たら焼き」「水焼き」と呼ばれているものが食べられていた。これらは小麦粉を水で溶いて焼き、しょう油やゴマみそをつけて食べていたようなもので、これらが「フライ」の原型とされている。
「フライ」は、はじめ「フライ焼き」と呼ばれていたらしい。行田市で足袋産業がさかんであったことから、「布来」や「富来」で「フライ」と呼んでいたのではないかと言われている。また別の説では、フライパンで焼いていたからとの説もある。いずれにしても揚げ物ではないが「フライ」という名が残って今に至る。今では具のあまり入っていないシンプルなものもあれば、焼きそば入りのものもあり、薄焼きのチヂミといったところだろうか。
2. ゼリーが入っていないのに、「ゼリーフライ」?
行田には、同じく謎のB級グルメがもう一つある。それが「ゼリーフライ」である。何が謎かと言えば、「ゼリーフライ」という名前であるにも関わらず、中にゼリーは入っていない料理であるところ。
「ゼリーフライ」とは、衣のついていないコロッケのようなもので、おからにじゃがいもやそのほか野菜を細かく切って混ぜて、油で揚げてソースにくぐらせたもの。なんと、こちらの「フライ」は揚げているのだ。形は小判型が主流で、見た目もコロッケにそっくり。
名前が「ゼリーフライ」になった理由は定かではないが、一説に小判型であることから「銭」から「ゼニーフライ」と呼ばれていたものが「ゼリーフライ」に変わっていったのではないかと言われている。明治後期にはすでに存在しており、長く庶民のおやつとして食べられてきたというから、こちらのB級グルメも思いのほか歴史が長い。価格は100円前後と、お値段でも庶民の味方。
同じ地域に「フライ」と「ゼリーフライ」というよく似た名前のグルメがありながら、両者が全く別物であることも、名前を聞いたところでさっぱりどのような姿かを想像できないところも、大変ユニークである。しかしどちらも地域に根づき長く愛されていることから、近年町おこしのために氾濫しているB級グルメや「名物(自称)」とは一線を画した、正真正銘のローカルフードと言えるだろう。
「ゼリーフライ」とは、衣のついていないコロッケのようなもので、おからにじゃがいもやそのほか野菜を細かく切って混ぜて、油で揚げてソースにくぐらせたもの。なんと、こちらの「フライ」は揚げているのだ。形は小判型が主流で、見た目もコロッケにそっくり。
名前が「ゼリーフライ」になった理由は定かではないが、一説に小判型であることから「銭」から「ゼニーフライ」と呼ばれていたものが「ゼリーフライ」に変わっていったのではないかと言われている。明治後期にはすでに存在しており、長く庶民のおやつとして食べられてきたというから、こちらのB級グルメも思いのほか歴史が長い。価格は100円前後と、お値段でも庶民の味方。
同じ地域に「フライ」と「ゼリーフライ」というよく似た名前のグルメがありながら、両者が全く別物であることも、名前を聞いたところでさっぱりどのような姿かを想像できないところも、大変ユニークである。しかしどちらも地域に根づき長く愛されていることから、近年町おこしのために氾濫しているB級グルメや「名物(自称)」とは一線を画した、正真正銘のローカルフードと言えるだろう。
3. 「行田フライ」を作ってみよう!
手軽なおやつとして、「行田フライ」作りにチャレンジしてみよう。
(材料)
・小麦粉
・水
・ネギ
・豚肉
・サラダオイル
・ソース
小麦粉1に対し、水1~1.5程度の分量で水溶き小麦粉を作る。具材の量はお好みでOK。このほか、焼きそばなど、好きな具材を足しても良いだろう。生地が薄いため、焼きそばなどを置いたら、生地を半分に折りたたみ、挟むようにして食べられている。
・水
・ネギ
・豚肉
・サラダオイル
・ソース
小麦粉1に対し、水1~1.5程度の分量で水溶き小麦粉を作る。具材の量はお好みでOK。このほか、焼きそばなど、好きな具材を足しても良いだろう。生地が薄いため、焼きそばなどを置いたら、生地を半分に折りたたみ、挟むようにして食べられている。
(作り方)
1. ネギ、豚肉などの具材は食べやすい大きさに切っておく。
2 .鉄板をよく熱し、水溶き小麦粉を直径20cm程度の円形になるように薄くのばしていく。
3. ネギや豚肉などの具材を上に載せる。
4. 具材の上から、水溶き小麦粉をかける。
5. 表裏ともひっくり返しながら焼いていく。フライ返しなどでぎゅうぎゅう押し付けるようにして焼いていくと良い。
6. 焦げ目がついてきたらソースを塗る。ソースの代わりにしょうゆとみりんを合わせたもので味付けしても、おいしい。
具材はネギや豚肉がよく使われるが、こだわりなくいろいろ加えてみても良いだろう。しかし埼玉県は「岩槻ネギ」や「越谷ネギ」などのブランドを産み出しているネギの産地でもあるので、やはり「行田フライ」でもネギを堪能したいところである。
2 .鉄板をよく熱し、水溶き小麦粉を直径20cm程度の円形になるように薄くのばしていく。
3. ネギや豚肉などの具材を上に載せる。
4. 具材の上から、水溶き小麦粉をかける。
5. 表裏ともひっくり返しながら焼いていく。フライ返しなどでぎゅうぎゅう押し付けるようにして焼いていくと良い。
6. 焦げ目がついてきたらソースを塗る。ソースの代わりにしょうゆとみりんを合わせたもので味付けしても、おいしい。
具材はネギや豚肉がよく使われるが、こだわりなくいろいろ加えてみても良いだろう。しかし埼玉県は「岩槻ネギ」や「越谷ネギ」などのブランドを産み出しているネギの産地でもあるので、やはり「行田フライ」でもネギを堪能したいところである。
結論
知らない人には全く通じない「フライ」という名の料理。しかし実物を見てみると、なじみのあるお好み焼きを思わせる、ついつい手が伸びる手軽なおやつであった。昔から小麦粉やネギの栽培が盛んであった埼玉県にふさわしい、ローカルフードと言える。
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