1. きゅうりの基礎知識

ほとんど水分!?
よく言われることだが、きゅうりの栄養素のほとんどは水分である。実に95%が水分だと言われている。すなわちきゅうりの美味しさは水分にあるとも言える。旬は、初夏から初秋と言われているが、ハウス栽培も盛んなので、年中安定した価格で流通している。
きゅうりのブルーム
きゅうりの表面に白っぽく粉吹いているもの、これはブルームといい、乾燥や雨などから自身を守るために、きゅうり自体が生成する成分。一昔前は見た目があまり良くないことから、つやつやした緑色のブルームレスのきゅうりが主流だったが、歯ざわりがよく、本来の美味しさを感じられると見直される傾向にある。近頃ではブルームと名に冠したきゅうりも販売されている。
きゅうりの種類
もっとも一般的なきゅうりが白イボきゅうりと呼ばれるもの。販売されているもののほとんどがこれに当たる。そのほかには特に漬物にすると美味しく、まるでゴーヤーのようにイボとシワが多い四川きゅうりや四葉きゅうり、反対にイボのないフリーダムやラリーノがある。
2. 美味しいきゅうりを見分ける方法

目利きのポイントはイボ
スーパーできゅうりを選ぶ場合、もっとも注目したいのは表面のイボ。イボの先に白い棘がついていて、触れるとチクチクと痛いくらいのものが新鮮の証。皮はハリのあるものがいい。どうしてもまっすぐしたものがいい!と思いがちだが、通常の大きさであれば、多少曲がっていても栄養価や味はほとんど変わらない。
箱入りか袋入りか
スーパーによっては、箱入りできゅうりが販売されていることもある。この場合は、イボやトゲがついているか判断しやすい。袋入りの場合は直接触ることができないので、目で見て判断しなくてはならないが、隠れている部分までしっかりみることをオススメする。
上手な保存方法
きゅうりは水分が多いゆえ、乾燥に弱い。さらに低温にも弱いので、冷蔵庫の野菜室にしまう場合は、新聞紙などにくるみ、ポリ袋や野菜専用袋に入れ、保存するのが正解だ。ヘタを上に向けて、立てて保存するとより長持ちする。
3. きゅうりの苦味の秘密

苦味とアク
きゅうりを食べるとたまに苦い!と感じることがある。この苦味の正体は、ククルビタシンという成分。いわゆるアクである。この成分は、果皮近くの維管束に流れる液に集中している。果実全体に苦味があるわけではないので、上手に処理をすれば、苦味のないきゅうりを食べることができるので、手を抜かずに行いたい。
上手なアク出し
きゅうりのヘタを落としたあと、果実を見ているとアクが滲出してくる。これがクルルビタシン。切りおとしたヘタを切り口に当て、くるくると擦り合わせると泡状のアクがさらに出てくる。しばらくやって、これを洗い流せば、苦味は軽減可能。ヘタを切った包丁にもアクが付いているので、一度洗って使うとさらにいい。
板ずりも有効
きゅうりの板ずりは、発色や味のしみがよくなるだけでなく、アクの軽減にも効果を発揮してくれる。前述の通り、維管束は表面に近いところにある。ここを壊すことで、アクが出やすくなる。
結論
デイリーに欠かせないきゅうり。きちんとした目利きで選び、ちょっとした下処理をすれば、さらに美味しく食べることができる。しかも、アクだしはなかなか楽しい。子どもとやるのにもおすすめだ。